ポンドツーリスト社長のポンドです。
熊本支店を出店して快調な経営を進めています。この勢いに乗って、海外進出も視野に入れたいと思い、中国の各地を視察してきました。
今回はお忍びの形式で訪問したのでアタシの露出は極限されますが、以後数回にわたって中国視察の様子を綴ってまいります。
最初の訪問記は武漢から始めることとします。
武漢は湖北省の省都であり、長江(揚子江)とその支流である漢江の合流点に位置します。工業都市、文教都市、かつ、交通の要衝でもある大都市で、人口は1千万人を超えます。
〇武漢に住むならリバーサイド
訪問した日はあいにくの雨模様でしたので、長江に架かる巨大な橋は霧に煙って見えました。純粋な霧なのか、微小粒子状物質PM2.5による霞なのかは不明です。
長江は何しろ巨大な河川ですから、東京湾かと見紛うくらいに大型船が行き交います。造船所もあるようです。
東京で住まうならばベイエリアが人気のようですが、武漢ではリバーサイドに住むのが一つのステイタスになっているそうです。リバーサイドに建設されたタワーマンションは高値を付けており、2004年頃の価格から14倍にも跳ね上がっているそうです。当時、借金してでもマンションを買っておけばよかったと、ガイドさんが嘆いておられました。
夜になると、ライトアップされたビル群と霧が相まって、幻想的な風景を見ることができました。長江のサイズも桁違いですが、ビルのライトアップの派手さも桁違いでした。
〇黄鶴楼に登る
黄鶴楼(こうかくろう)は武漢にかつて存在した楼閣で、現在の建物は再建されたものです。
三国時代の223年に呉の孫権が物見櫓として建設したのが始まりで、唐の時代には観光目的の楼閣となっていました。何度も焼失と再建が繰り返され、現在の黄鶴楼は1985年に再建されたものです。
【黄鶴楼に伝わる伝承】
酒屋にみすぼらしい身なりの仙人がやってきて、酒を飲ませてほしいと言うので、酒屋の主人は嫌な顔一つせず、ただ酒を飲ませた。それが半年くらい続いたある日、仙人は主人に向かって酒代を払う金がない旨を言い、代わりに店の壁にみかんの皮で黄色い鶴を描いて去っていった。
その鶴は、客が手拍子を打ち歌うと、それに合わせて舞った。それが評判となって店は繁盛し、主人は巨万の富を築いた。
後日、再び店に仙人が現れた。笛を吹くと黄色い鶴が壁を抜け出し、仙人はその背にまたがり、白雲に乗って飛び去った。酒屋の主人はこれを記念して楼閣を築き、黄鶴楼と名付けた。
また、黄鶴楼は李白の漢詩でも有名です。
黄鶴楼送孟浩然之広陵
故人西辞黄鶴楼
煙花三月下揚州
孤帆遠影碧空尽
唯見長江天際流
【書き下し文】
黄鶴楼にて孟浩然の広陵に之くを送る
故人西のかた 黄鶴楼を辞し
煙花三月 揚州に下る
孤帆の遠影 碧空に尽き
唯見る長江の 天際に流るるを
【大意】
昔からの友人である孟浩然は、黄鶴楼にて別れを告げ、霞にけむる花の咲く3月、揚州へ舟で下っていく。楼上から眺めると、友の乗る舟の帆影が青空のかなたに消えてゆき、そのあとには長江が天の彼方に向かって流れているのが見えるだけである。
楼上に登りました。5階建てですが、5階部分が工事中でしたので4階部分から遠方を眺めました。70歳以上の老人はエレベーターを利用することができますが、若者は階段で登ることになります。
楼上からの眺めは霞に煙り、李白が「黄鶴楼送孟浩然之広陵」を詠んだときもこのような眺めであったろうかと思われました。しかし、この霞がPM2.5によるものだとしたら、風情が無いことこの上ありません。
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