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陣痛はきたのに、ほとんど寝れずの付きっきり二泊の入院では産まれず。
そして不妊治療からお世話になった病院を去り、帝王切開を視野に入れて大きい病院に転院。
転院後、「終わったらすぐ帰ってくるからね!」と約束し、僕は仕事で東京へ向かい、嫁どころは午後一番から陣痛促進剤を投入。
それでも今日のところはまだ産まれないだろうという疲労からくる根拠のない予想。
しかし残念ながらその予想は裏切られ、
僕に立ち会ってもらいたいと群馬での出産を決めた嫁どころだったが、出産が始まったその時、僕は東京だった。
転院してから休む間もなく再開された出産。
妊娠リミットの予定日越え2週間内での自然分娩を目指すとなると、しょうがないハイペースでの促進剤の投入。
激しい痛み。
痛む嫁どころの隣には看護実習生が二人。
「嫁どころさんのお産を最後までお手伝いさせて頂きます!」
本来なら僕がやるはずの、嫁どころの隣でサポートするポジションを見事に全うしてくれた頼もしい二人。
定時であがるまで。
腰をさすったり、声をかけたり、水を飲ませたり、肛門をテニスボールでギュッと押してくれたり。
様々なサポートを頑張ってくれた二人。
定時であがるまで。
最後ってのは勤務時間の最後にかかってたんだね〜。
陣痛促進剤はMAX100中の95まで一気に進みだす。
止めどなく襲いかかってくる死ねる痛み。
僕の母と妹が隣に寄り添ってくれてはいるが、やれることは多くはない。
そしてなぜか死ねる痛みにも関わらず、一向に下りてこないあおい。
東京駅のホームで僕の母からの電話を受け取る。
ここで初めて、切迫した群馬の状況を知ることになる。
嫁どころはもう痛みには耐えられないから帝王切開で産みたいと言っていて。
先生は本人の意思次第でまだ頑張っても構わないと言っていて。
切るか、まだ戦うか、これは二人で決めることで、母は何とも言えないし何も決めれないと。
この決断が目の前に提示されて、なんとなく帝王切開が良くないと思えてしまったのは、自然分娩と帝王切開が選択肢として二つ提示されたから。
選べるなら、自然で産めるにこしたことはない。
嫁どころが、電話の向こうで「許して。ごめんなさい。帝王切開で産ませてください。」とうわ言の様に繰り返したのも手伝って、
僕がここで励ますことで自然分娩に踏みとどまれるなら、いくらでも僕は鬼になろうと思った。
頑張れ!ここまで頑張ってきたんだから、もうちょっと。せめて俺が行くまで。頑張れ!とにかくファイト!もう頑張れないとか言わないの、まだ頑張れるよ!…etc
いま思えばまるで説得力のない無責任なエール。
嫁どころがもう少し元気ならば、お産は会議室でどうたらが出そうなほど。
ノックアウト寸前の嫁どころが僕に勝てるわけもなく、とにもかくにも僕が到着するまで辛抱してもらうことに。
だがしかし30分ごとに母から、妹から、かかってくる電話。
いまどこ?見てられないよ。つらそう。心が折れてる。励ましてあげて。もういいんじゃない?
なぜに僕は帝王切開をダメと言っているんだろう?帝王切開の何がダメなんだろう?ここまでして自然分娩にこだわる必要があるのか?
確かにあの時あの場には、帝王切開を良しとはしない空気が存在していた。
空っぽのエールを送ることしかできない自分の無力感にもただただ泣きそうで。
帝王切開を許さないことで生まれる葛藤のすべてを、僕がお産に立ち会うためってことに預けて、難しいことを考えるのをやめた。
東京駅から高崎駅まで新幹線。
高崎駅から電車で前橋駅。
そこから徒歩でFM群馬。
そして嫁の戦う病院まで車。
とてもじゃないけどそこまで待たせられない。どうしよう。
そんな僕に最速をくれたのはファンの方だった。
東京まで僕らを応援に来てくれて、さらにはこの切迫した状況を見かねてありがたい提案を。
新幹線を途中で降りて、熊谷から桐生まで車で直接向かうことで、2時間近くの時間短縮。
そうして僕が到着したとき、嫁どころはもちろん、母も妹も励まし続けることに疲労していて。
本当にあと少し遅れていたら、全員の心が折れて、傷付け合って、取り返しのつかない事態になってしまっていたかもしれない。
到着した僕は、嫁どころと話し合って、帝王切開をお願いすることにした。
二人で、しっかり苦しんで、しっかり考えて、しっかり選んだ帝王切開。
これが僕たち二人のお産。
11月12日22時22分。
あおいが誕生した。
母子ともに無事ということがどれだけありがたいことなのか。
心地よい疲労の中で、
誰に対してなのかわからない漠然とした大きな大きな感謝があった。
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...長げ〜よ!(笑)でもホントに色々な思いが詰まった出来事でしたね!良いファンを持って幸せだ!(笑)HさんとLさんに感謝ww
2015/3/2(月) 午後 8:47 [ かいわん ]