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天に届かんばかりのバベルの塔を建てようとした人々が神の怒りに触れ、バラバラの異なる言葉を与えられて世界に散っていった−−。この映画はその末裔たちの物語で、モロッコとアメリカ、メキシコ、日本という四つの場所で展開する。モロッコ編にはアラブ系もベルベル人も登場し、フランス語も使われる。アメリカとメキシコでは英語、スペイン語。四つ以上の言語が飛び交う“混乱”ぶりだ。しかし旧約聖書の物語とは逆に、ここで意思疎通を欠くのは同じ言語を話す人間同士なのだ。 |
評
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原作は藤田宜永の同名小説(元は「キッドナップ」だったが、映画に合わせ改題=写真)。小説の原題が示す通り、これは元々ネタバレなのだが、これは主人公の男女が幼児誘拐によって知り合ってから18年後の物語で、再会した男女の限りなく母子相姦に近い関係を描く。ファンタジーのオブラートに包む、その手際がなかなかいい。 |
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劇団「新宿梁山泊」(http://www5a.biglobe.ne.jp/~s-ryo/index.html)が取り上げた「YEBI大王」は韓国の作家、洪元基(ホン・ウォンギ)の作品で、4年前にソウル芸術祭で戯曲賞と作品賞を受けたという。今回の公演は韓国に引き続き東京、大阪をまわってきた。うたい文句に「アジア版リア王ともいうべき叙事詩」とあるが、いい意味でも悪い意味でも、これは現代劇だと思った。 |
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「たそがれ清兵衛」「隠し剣 鬼の爪」に続く山田洋次監督の藤沢周平時代劇第3弾(http://www.ichibun.jp/)。3作とも主人公は下級武士で、封建的身分制という運命に抗いながら生きる様を描く。しかし今回、3作続けるのはなかなか大変だと感じた。かつて黒澤明が「用心棒」に続いて「椿三十郎」を撮ったことがあるが、それ以上続けなかった。 |
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13年ぶりになるマドンナの来日公演は、切れのいいダンスが心地よく、この人の肉体はどんな風に年齢を重ねているのか、と、もっと近寄って確かめたくなるほどだった。モスクワ公演で物議をかもしたという十字架に架けられるシーンもあった。SMプレイを思わす演出や、男性のダンサーたちによる映画「ヤマカシ」ばりのパフォーマンスも。4つのパートから成り、別のパートでは、諸宗教の共存と対話を訴える映像が流れ、ああそうか、マドンナの求めてきたものが今、こういう形で結実しているのだと考えたのだった。 |





