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巨大魚怪獣 ゾアムルチ 宇宙調査員 メイツ星人ビオ 登場
怪獣使いとは「帰ってきたウルトラマン」第33話「怪獣使いと少年」に登場した
メイツ星人(金山老人)のことである。
今回、登場したメイツ星人ビオはこのとき殺された星人の子供。
「怪獣使いと少年」では宇宙人を前に恐怖のためパニックに陥った「市民」によって、
何も悪いことをしていないメイツ星人が殺害された。
彼と一緒に暮らしていた天涯孤独の少年・リョウ。
リョウは星人が地中に埋めた宇宙船を掘り起こそうと河原に穴を掘っていた。
金山が殺されたあともただ一人で・・・。
冒頭で登場したリョウは少し成長して「お兄さん」になっていた。
そのお兄さんと幼少時代に交流があったアキコは現在、保育園の園長。
このときリョウから聞いた言葉に感銘を受け子供達を教育している。
地球に飛来した円盤には怪獣ゾアムルチが冬眠状態で格納されていた。
これを「武装」とみたトリヤマ補佐官やリュウは攻撃を進言。
しかし、サコミズ隊長は「話し合い」を主張。
ミライとリュウは宇宙船を捜索する。
そこでミライが出逢ったメイツ星人。
彼は30数年前の同胞殺害事件の決着をつけ地球と友好を結びたいと告げる。
ゾアムルチを連れてきたのは地球の「武装」であるメビウス対策だという。
ミライは友好的に話し合うなら干渉しないと約束する。
しかし、ここでも一発の銃弾(?)が!
リュウがメイツ星人を狙撃してしまったのだ。
負傷したビオは怒りのあまり宇宙船による攻撃を開始。
地球に対して賠償を要求をする。
「地上の20%を割譲せよ」という途方もない要求に拒否するトリヤマ補佐官。
交渉は決裂。ビオはゾアムルチを覚醒させた。
ビオの憎しみと怒りの象徴・ゾアムルチは決して破壊をやめない。
遠足に来ていたアキコ園長と園児達は負傷したビオを発見。
リュウとミライもその場に現れる。
愚かで野蛮な地球人の言うことなどまったく聞き入れないビオ。
そんな中、園児達の差し出したハンカチが・・・。
「宇宙人だってケガしたら痛いよ。」
そうなのだ。人間は自分たちと違うモノを排除しようとする。
「いじめ」「差別」「偏見」「弱者への攻撃」・・・。
現代にも理不尽な行動をする人間は老いも若きも大勢いる。
35年前の11月に降った雨は何にも変わっていない愚かな人間に降った。
結局、「怪獣使い」が残した「優しさ」という「遺産」は次の世代に託された。
我々の世代では「差別」も「いじめ」も何も解決できなかった。
何と愚かなこと。最近でも他者をいじめて死に追いやる子供たちがいる。
現実社会では他に対する「優しさ」など夢のまた夢。
いじめていたヤツがある日突然いじめに遭う。
この構図を説明するにはこう考えるしかない。
いじめをする人間はハッキリ言って弱いヤツ。
私の経験からもひとりじゃ何もできない愚か者。
だが、徒党を組むと人が変わる。なんでもできるような気がする。
しかし、それは完全な勘違いなのだ。
いじめによって他者を追い込む者は必ずどこかでしっぺ返しを喰う。
しかも、何倍も恐ろしい形で・・・。
成長期にはよくあることだが、いつまでも子供のままでいると取り返しがつかない。
気がついた時には自分ひとりだけが取り残されている。
そうなってからじゃ遅い。
他者への「優しさ」に目覚められず社会から抹殺されるだけだ。
ゾアムルチはビオの憎しみ。
豪雨の中、ゾアムルチをメビュームシュートで倒すメビウス。
今回の彼は全くの第3者であり、どこか浮いているようにも見えた。
ともあれゾアムルチは倒れ、空には雨上がりの虹が架かっていた。
父とは違い、理不尽な扱いを受けなかったといってもいいビオ。
しかし、地球人へのわだかまりはまだ残っている。
子供達の世代が「優しさ」を取り戻した時、彼は握手をしにやってくるだろう。
リョウがメイツ星人と握手をしたがっていたように。
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