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2013年11月26日
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睡眠時無呼吸症候群は睡眠時に気道が閉じる閉塞型と、脳の呼吸中枢の障害により居級が停止する中枢型の2つに分類されますが、一般に 太った男性の閉塞型がよく知られているために、リスクがあるのは男性ばかりかと思われがちですが、日本でも患者数は男性2に対し女性1の割合と推定されて おり、女性にも無縁のものではありません。
スペイン・セビリアValme University HospitalのFrancisco Campos-Rodriguez博士らがAnnals of Internal Medicine 2012年1月17日号に発表した研究で、閉塞型睡眠時無呼吸が、女性の心血管疾患による死亡リスクに関連しており、また持続的気道陽 圧法(CPAP)により、そのリスクが低減可能であることが明らかになりました。
博士らは閉塞型睡眠時無呼吸が、男性の場合は心血管疾患障 害によって死亡に至るリスク要因であることが、これまでの研究で明らかにされていましたが、女性の場合に関しては、余り研究がなされていなかったことか ら、閉塞型睡眠時無呼吸症候群の女性患者1.116人を対象に、平均6年継続的に調査を行いました。
無呼吸低呼吸指数(AHI:一晩あた り、または1時間あたり無呼吸・低呼吸の回数で症状の重篤度を判定する数値)が、一晩あたり10回未満を対照グループ、10回以上29回以下を中度グルー プ、30回以上を重度グループとし、さらに持続的気道陽圧法(CPAP)を、4時間以上受けている患者とそうではない患者に分けて、心血管疾患による死亡 リスクとの関係を分析しました。
その結果、対照グループの心血管疾患による死亡率が、100人年あたり0.28人だったのに対し、中度グループでは0.94人、重度グループでは3.71人と高リスクになっていることが明らかになりました。
様々 な要因を除いて算出されたハザード比は、持続的気道陽圧法(CPAP)を受けていない重度グループが3.5、中度グループが1.6でリスクが高く、一方で 持続的気道陽圧法(CPAP)を受けると重度グループでも0.55、中度グループでは0.19と大幅に低下していました。
この結果について博士らは、女性も閉塞型睡眠時無呼吸が死亡リスクを増加させることがわかったが、今後は大規模な無作為化比較試験などで持続的気道陽圧法(CPAP)の治療効果と死亡率の低下の関係を明らかにしていきたいとしています。
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「嫌なことは寝て忘れる主義」の方もいらっしゃると思いますが、米国・マサチューセッツ大学アマースト校のRebecca M.C. Spence博士らが、Journal of Neuroscience 2012年1月18日号に発表した研究で、嫌な記憶は寝ることで忘れられるどころか、逆に強まってしまう可能性があることが明 らかになりました。
博士らは眠りが記憶を強化する働きを持っていることが、最近の研究で明らかになってきたことから、情動反応の変化に関して記憶処理システムと睡眠がどのように働いているのかを実験研究しました。
実験は106人の被験者(女性68人男性38人年齢18-30歳)を対象にして、まず最初に色々な写真を見てそれぞれの写真について、見た時の自分の情動反応と興奮・覚醒状態を9段階で評定(幸福な気持ち―嫌な・悲しい気持ち、平静―興奮)させました。
その後、被験者は2つのグループに分けられ、12時間後に最初と同じ写真と初めて見る別な写真が混じったものを見せられ、最初と同じ評定をすると同時に、最 初に見たことの写真を記憶しているかどうかもチェックさせられました。そしてこの12時間の間、1つのグループは起床したままで、もう片方のグループは睡 眠を取りました(睡眠グループでは睡眠ポリグラフ検査も実施)。睡眠グループと起床グループのデータを分析した結果、嫌な・悲しい気持ちになった写真と、 情動的に中立的な写真に関しての記憶率は睡眠グループのほうが起床グループよりも良く、また嫌な・悲しい写真に対しての情動反応も、起床グループよりも睡 眠グループのほうの維持・保存率が高いこともわかりました。さらに睡眠ポリグラフ検査との関係から、睡眠中のレム睡眠の長さは記憶率には関係ありませんで したが、嫌な・悲しい気持ちの保持とは相関性があり、レム睡眠が長いほど、嫌な・悲しい情動の維持・保存率が高いことも明らかになりました。
博士はこの結果から、睡眠は嫌な出来事の記憶保持だけでなく、その時の情動反応を維持する働きもあることが解ったので、嫌なことや不快な出来事を忘れようとしてすぐ眠ってしまうのは逆効果であるとしています。
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鼻の形を整える整形手術を受けた人は、年齢に関係なく若くみえるようになることが、カナダ・トロント大学Ali Sepehr博士らの研究によって明らかになり、2012年1・2月号のArchives of Facial and Plastic Surgeryに発表されました。
研究は鼻の整形手術を受けた15歳から61歳までの患者53人(平均年齢35歳・40人が女性)を対象 に、手術前後の正面からの写真と横顔の写真を撮影し、その写真を第三者に見てもらい、その写真を見て年齢を判断してもらいました。その結果、年齢に関係な く、鼻の整形手術を受けた人は、平均1.5歳若く見えるようになっていることがわかりました。さらに、「ハンプ切除」という「ワシ鼻」や「段鼻」など、鼻 筋の骨が突き出したり、鼻筋が途中から隆起して段になっている鼻を滑らかに整える手術を受けた患者は平均1.6歳若く見えるようになっていました。さらに 鼻先の隆起を10度高くすることによって、2歳若く見えるようになることも明らかになりました。
この結果について研究者らは、鼻の整形手術は、若返りにいい効果を発揮すると述べています。
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米国・テキサス州ナッシュビルにあるバンダービルト大学のPaul Newhouse博士らがNeurology 2012年1月10日号に発表した研究で、ニコチンパッチが非喫煙者の軽度認知障害患者の記憶力などを強化する可能性があることがわかりました。
博士らは74人の非喫煙者で、かつ健忘性軽度認知機能障害をもつ患者を対象に、ニコチンパッチとプラセボの2群に分けて二重盲検法で効果を調査し分析しました。使用されたニコチンパッチは15mgのもので、毎日張替え、6ヶ月間継続的に使用し、認知機能は全般的な臨床評価と記憶力テスト、Connors Continuous Performance Test (CPT:コンピュータを使用した認知機能テスト)を使用して、患者の実験開始前と実験期間中、終了時点で測定、評価されました。
実験後の評価の結果、実験開始前にはニコチンパッチグループと、プラセボグループの間に認知機能レベルの違いはありませんでしたが、終了時点ではニコチンパッチを使用していた被験者のほうが、文章記憶テストの結果が良く、コンピュータの認知テストの反応時間も短く、その他の認知機能もニコチンパッチ群の成績が良いことがわかりました。ただし全般的な臨床評価では2群に有意な差は見られませんでした。
この結果から博士らは、少数の被験者による予備的な実験ではあるが、非喫煙・軽度認知機能障害患者に対しては、ニコチンパッチが有用である可能性が高く、今後大規模かつ長期の研究を実施して、臨床への応用の道を開きたいとしています。
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