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地方紙にみる教育基本法改定案の社説
教育基本法改定案が国会で審議されている。多くのマスコミがこの問題を取り上げ論じているが、地方紙に見る教育基本法改定の論評を見てみる。無論すべての地方紙を読んだわけでない20社ぐらいである。
非行、いじめは社会のあり方に問題
まず、改定案提出理由について、小泉首相は本会議で「法制定から半世紀経過し、教育を取り巻く状況は大きく変化。公徳心や自立心、公共の精神などの重視が求められている」「新しい教育理念を明確にして国民の共通理解を図り、国の未来を切り開く教育の実現を目指す」と改正理由を述べているが。
多くの地方新聞社は、政府の基本法改定理由やその背景が不明だと指摘している、特に子供たちの非行、いじめが現在の「基本法」にあるのではなく、社会のあり方に問題があり、「基本法」にあるというのは論理の飛躍としている社もあった。
▽沖縄タイムス社説(5・20)
「今改正の必要があるのか疑問だ」とし「少年の凶悪犯罪などが発生するたびに」「(保守勢力は)個の尊重が無責任を生んできたなどと批判してきた」が「しかし、凶悪な少年犯罪の発生と教育基本法を直接結び付けて論じるのは論理が飛躍し過ぎている」とし「都市化や消費社会化が進み、家庭、学校、地域社会が力を失う中で、こうした種々の問題が増幅されているとする見方に説得力がある。こうした問題に法改正で対処する考え方では、処方せんを誤ってしまう」
▽山陰中央新報(5・19)
「家庭崩壊につながる経済格差の拡大や長時間労働の問題などは結局、家庭から余裕を奪い、自分を肯定できない子どもを生み出す。政治に問われているのは、子どもたちの心の基盤を支えるための具体的な施策であり、基本法の文言を書き換えることではない。自分が大切だと思えない子どもに、相手を思いやる道徳心は育たない」
▽新潟日報社説(5・17)
「改正の理由が不明確だ」とし、小坂文科相の趣旨説明は「説得力に乏しい」、「多くの国民が教育の現状を憂慮し、子育てに不安を感じているのは事実だろう」としながら「問題は、基本法を改正すれば教育の諸課題が解決するかのごとき乱暴な論議が横行していることである」「基本法を抜本改正するのなら、国の形や政治と教育の関係を整理した上で、百年先を見据えた論議をすべきだ」
「なぜ愛国心か」と問いかける、社説
つづいて、「愛国心」法案の中身ついての論評はどうか、これも「なぜ愛国心」と正面から問いかけ疑問を投げかけている社が多く、「日の丸、君が代」問題で東京などで「処分」問題が起きていることを想起し、「愛国心」が再び強制されることを懸念している社も多かった。
▽信濃毎日新聞社説(5・17)
「愛国心が改正の主な論点になっている」とし「なぜ今、愛国心をうたう必要があるのか、政府から納得のいく説明はない。日の丸・君が代をめぐるトラブルが学校で続いている実情を考えると、現場に新たな摩擦が持ち込まれないか、懸念が募る」
▽北海道新聞社説(4・14)
「国旗・国歌法では、当時の首相が『強制するものではない』と国会で答弁していたのに、実際には卒業式や入学式などで君が代斉唱時に起立を強制する動きが広がっている。道内でも、美唄で教職員を起立させるため、いすを置かない小学校も出ている。「愛国心」教育も、同じ道をたどらないという保証は、どこにもない」とし「『愛国心』教育で個人の内心にまで踏み込んでは、思想・良心の自由とも齟齬(そご)をきたそう。憲法、基本法の理念が骨抜きになってはならない」
▽河北新報社説(5・12)
「教育は国家百年の大計であり、本来なら、教育現場や国民各層の声を広く聞いた上で、法案が練られ、提出されるべきだったと思う。今回の審議では、スピードや効率性重視ではなく、さまざまな角度から熟考を重ねる必要がある」
「基本法の性格を変える危険」を指摘する社も
また「自民、公明両党の与党協議は70回を超えたというが、どんなやりとりがあったのか。不明のままである」(宮崎日日)と与党の審議内容の公表迫る新聞社、さらに「現行基本法は、憲法の理念に基づいて教育政策の基本方針や国、自治体、教育関係者がなすべきことに重点が置かれている。改正案は、国民はこうあるべきだと訓辞を垂れるようなものに変わり」(北日本新聞)と基本法の性格そのものを変えようとする、危険な動きを指摘する新聞社もあった。
多くの地方紙が、「非行いじめが現基本法にある」という政府説明に無理があるとし、「基本法」の改定理由が不明確だ結論付けている。そして「愛国心を強制しない」というが、「日の丸・君が代」問題を引きながら、子供たちへの強制を心配する社が多いのも特徴だった。
最後に
森前首相(文教族のドンといわれているが)は、11日東京都内の政経パーティーで「今日は、わが党の悲願であった、いや、国家国民ににとって、このことだけは成し遂げなければならないと思っていた教育基本法の特別委員会が本会議で設置されました」声を張り上げ満面の笑みを浮かべたそうです。
この森前首相は首相在任中に、宇和島水産高校の訓練船が米海軍原潜と衝突し、高校生が生死をさまよっていた間にゴルフに打ち興じていた人物です。こんな人物に教育云々と言われる筋合いがないことを断言したい。

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小泉政権が発足し五年

アメリカが喜び、財界が肥え太り、「ぶっ壊」された国民生活

小泉政権が発足し、二十六日で丸五年を迎えた。
“自民党をぶっ壊す”と叫んで登場した小泉首相。
しかし自民党はぶっ壊れず相変わらず古い自民党の政策(財界奉仕、アメリカ追従)を踏襲してきた。
しかも「ぶっ壊」されたのは国民生活のほうであった。
広がる所得格差
所得の格差が「広がっている」と感じている人が87%(「東京」三月十九日付)。
生活保護世帯は97年と比較して60万から100万世帯に、教育扶助、就学援助を受けている児童・生徒は6.6%から12.8%に倍加、貯金ゼロ世帯は、10%から23.8%にそれぞれ増えている。そして自殺者も毎年三万人をかずえるようになった。
財界が肥え太り
こうした社会の格差は、小泉首相の進めた「不良債権処理」で50万以上の中小企業の倒廃業、労働法の改悪による非正規雇用の増大と増税、社会保障切捨てなどで13兆円もの国民負担増により生まれた。
一方、大企業へは度重なる法人税率の引き下げ、株式配当・譲渡益税の引き下げなどで、大企業は余剰金をバブル期を上回る87兆円ためこんだ。
小泉アジア外交の破綻
小泉首相の五年間は日本外交の危機を生んだ。
小泉首相は内外の批判を押し切って就任以来五回にわたり靖国神社参拝し、中国や韓国との関係は国交正常以来最悪の状態を迎えている。
アールノド・カンター元米国務次官補は「次の首相が参拝しなければ解決を容易にする、日本がアジア地域で役割を果たすには障害物はないほうがいい」(日経シンポ)とのべ、アメリカからもアジアでの日本の孤立を懸念する声がでている。
「対米追従は政治的危機」
さらに、小泉首相は「強固な日米関係が、日本とアジアの友好を築く」との手前勝手な外交「戦略」で、「9.11」多発テロ以後、周辺事態法、イラク特措法、テロ特措法、有事法制などつくりアメリカの戦争に協力体制を作ってきた。イラクは内戦で泥沼化し、スペインは撤退、イタリア(新政府・予)は撤退の意思を表明しているが、アメリカの顔を伺う日本はその撤退の方向性すら見出せない。
アメリカが今行っている米軍の地球的再編に日本中に米軍基地がバラまかれ、その移転費用三兆円を負担させられようとしている。<米軍のグアム移転費日本が負担に納得できない78%(朝日3.21)>
米カリフォルニア大学名誉教授のチャルマス・ジョンソン氏は「米国は日本全体を沖縄のように扱って」いると批判し、「日本の政権党にとっても政治的危機」だと指摘してる。
結局小泉内閣の五年間は、アメリカいいなりで、国民生活をぶっ壊し、大企業を超え肥らせただけではないか。
国民の手で小泉自民党内閣の終焉を
この五年間は外交でも内政でも、自民党政治の行き詰まりは深刻の度合いを増している。根底には、小泉政権が過去の侵略戦争の正当化でも、アメリカいいなり政治でも、極端な大企業中心主義でも、自民党政治の異常を極端に膨れ上がらせたことがある。
九月には小泉首相は辞任するというが、しかしポスト小泉といわれる人たちも小泉氏と大同小異だ、結局財界のためのアメリカの思うままの政治を行うであろう。小泉氏の「勝手な理由」でやめさせてはならない。こうした悪政の数々に国民が怒りをもって自民党を包囲し退陣を迫る運動が必要だ。

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フランスでできたことが、なぜ日本でできないのか

16日TBS系の「サンデーモーニング」の「風を読む」のコーナーで「市民の声・日本では」という特集をやっていた。フランスで青年と労働者が団結し、数次にわたる数百万人のデモ、ストライキで政府に「初採用契約(CPE)」を撤回させたことをとりあげ、日本でなぜこうした運動ができないのか、六十、七十年代は安保、公害、成田でやってきたではないか。町の「自己中心的になった」「無力感を感じている」「政治への関心がなくなった」「日本人は保守的」などの声、コメンテーターの発言を紹介していたが…、今一度考えてみた。
知る権利を奪った二つの理由
 私が問題意識をもっているのは、「多くの国民は政治には関心はもっているが、知る権利を奪われ現実的行動的にならない」ことだと思う。それには「知る権利」を奪ったのには大別して二つの理由(原因)があると考える。
公職選挙法と各種法の改悪
 一つは、あいつぐ公職選挙法や関係法の改悪、最終的には「小選挙区制」までいったが。
七十年代まで許されていた、あるいは今までやられていた国政選挙の選挙活動で今禁止・廃止されているのに、▽選挙期間の短縮(衆議院で七十年代は23日あったが今は12日)、▽立会演説会の廃止、▽個人演説会の回数制限、▽選挙期間中に候補者名や候補者個人の政見を書いたビラの配布禁止(証紙つきで限定配布)、などなど改悪がやられた。
 さらに、公選法とリンクして道路交通法の改悪がやれた。
▽デモの警察への届出、▽街頭でのビラ配布の警察への届出、▽拡声器搭載宣伝カー運行の警察への届出(街頭で車を止めて宣伝することは禁止扱)など「表現の自由」を奪う法改悪がやられた。また地方自治体によっては屋外広告物条例をもうけてポスターの街頭掲示を禁止しているところもある。
こうして、七十年代から八十年代にかけて、公選法、道交法、条例の改悪で政党から国民に広く知らすという方法がもぎ取られたのである。
■参議院議員でのちに知事に立候補したA氏は「立会演説会でよく政治の勉強をさせてもらった」と直接私に言っていたが、こうした公的な演説会は誰でも参加できしかも各党の主張が聞け、政治に関心をもつ人には格好の場所だったが、これも廃止した。
■道交法では街頭のビラ配布を禁止している、つまり街頭で宣伝のサラ金のテッシュペーパー、飲み屋、パーマ店の宣伝チラシ全般を禁止しているが、摘発するのはきまって政治活動と労働運動である。この道交法が政治弾圧の道具にされている。

テレビと「権力」との癒着
 二つ目には、マスコミとくにテレビ報道の問題である、テレビは国民の一人4.2時間視聴し影響力は大きい。このテレビ報道が七十年代から政府、企業よりの報道を繰り返し行ってきている。
 自民党佐藤首相が72年退任時の記者会見で「テレビは嫌いだ、出て行け」といったのは有名だが、それほどテレビは権力に対して「批判的」な報道をしていたということだろう。その後テレビの「変節」が始まる、田中角栄首相誕生で「今太閤」と持ち上げ、庶民宰相登場でいままでの自民党首相と違うと連日報道したがロッキードで田中内閣倒れる、中曽根康弘首相とコンビで国鉄民営化、米の自由化を進めた土光敏夫第二臨調会長を「めざしを食べる庶民派」(のちにでっち上げとわかる)と持ち上げ「行政改革」にテレビ局が一役かう、「神の国」発言で窮地にたった森喜朗首相を救おうとNHK記者が記者会見での質疑応答の「指南書」をつくるなど、どっぷりとテレビ局は七十年代から政見与党側についてきた。小泉首相誕生のテレビ局の扱いは多くの人が知っているので多言を必要としない。
「知る権利」をさえぎられた国民
 こうして国民は法改悪とテレビ局の「権力との癒着」にさえぎられ、「知る権利」を奪われてきたのである。
 このテレビ局と「権力」の癒着は、NHKは予算そのものが政府ににぎられ、民放は放送法で許認可権が政府に握られていることと、民放社が100%企業CMから成り立っているところから生まれている。
 昔から「知は力」というが、政府権力がマスコミと一体となり「知」をさえぎり、国民の闘う「力」と「行動」を抑制している。いま全国で「憲法改悪反対」「教育基本法改悪反対」「医療制度を守れ」の集会・デモが連日数千〜数万人規模で行われ参加者に勇気と希望を与えているが、マスコミがこのことしっかりと報道すれば、政治の反動化を危惧している人たちがさらに立ち上がり、フランスのように政府を動かす力になるだろう。
「風を読む」の「町の声」のように、国民は「自己中心的になった」「無力感を感じている」のでは決してない。知らされていないのだ、その責任は「サンデーモーニング」のようにしたり顔で「国民に責任がある」かのような放送をしている放送局各社にある。

グアム移転費用の支出は米従属の証明

米海兵隊の沖縄からグアム移転に関して、米側は日本に対して移転費用1兆2000億円の75%(9000億円)の負担を求めている。これに対して麻生外務大臣は「50%ぐらいなら」と述べている。しかし、こうした米軍のグァムへの移転、施設建設費用を日本が払う必要があるのだろうか。
その法的根拠はなにもない。
財政法「支出とは国の各般の需要を充たすための現金の支払いをいう」(財政法第二条)

日米地位協定  第24条(経費の負担)  
1、日本国に合衆国軍隊を維持することに伴うすべての経費は、2に規定するところにより日本国が負担すべきものを除くほか、この協定の存続期間中日本国に負担をかけないで合衆国が負担することが合意される。

過去にも、海外にもない支出

外務省の河合北米局長も「政府の財政支出によって、米国にある米軍基地などに財政的資金支出をおこなった例はない」(2/20予算委員会)で述べている。
欧米安全保障ベルリン情報センターのナッサウアー所長は「ドイツでは、駐留米軍の移転費用を負担する義務はない、両国の地位協定で規定されたルールで、両国できっちり守られている」と述べ、こうした日本政府の動きに驚きを示しています。しかも日本と同じようにドイツでも米軍再編が行われていますが、移転費用はすべて米軍もちです。
みてきたように、過去の日本の例でも、海外の例でも米軍たいして当該政府がその移転費用を払った例がないのである。しかも払うとすれば財政法にも地位協定にも違反することになる。

グァム移転は米軍の事情

もともと米海兵隊のグァム移転は米軍の事情によるものである。ローレス米国防次官補は「グァムは太平洋の米全方展開の最重要拠点になる」とのべ。グッドマン太平洋海兵隊司令官は「海兵隊が複数の場所から太平洋地域の紛争地帯に対処する能力において、グァムが中心的な要素」(「星条旗」05/11米軍準機関紙)、さらに「首尾よく移転をすすめるために、グァムに第一級の訓練施設が必要」とのべ、アメリカの事情で移転し、その訓練施設の建設費用を日本に要求している。
つまり米国の言う「沖縄の負担軽減」という理由は後から持ち出して日本から金を引き出す理由にほかなりません。

対米従属の政治をやめさせて

小泉政権は財政難を理由に、健保法、年金など改悪し過重な負担を国民に押し付けています。「米軍を肥えさせ、国民を枯らす」異常な対米従属の政治をやめさせなければなりません。(K・M)

二つのメール

二つのメールで思うこと

今度の国会で「メール」ネタに質問をしたのが二件ある。一つはご存じ永田衆院議員の「堀江メール」である。もうひとつは共産党の井上参院議員の「地方議会へ圧力をかけよ」と防衛施設庁が全国八つの防衛施設局施設部長に指示をだした「防衛施設庁メール」である。
前者のメールはすぐに「ガセメール」と見破られ、永田議員、前原代表の責任問題に及んできている。
後者は、額賀防衛庁長官もそのメールの存在を認め、神奈川、沖縄など基地を抱える地元紙が大きく報道。社説でも、「民意を反映する地方議会、地方自治への姑息な介入ではないか」(沖縄タイムス三日付)と、とりあげられました。

裏付け調査が行われたどうかの違い

メールはあとから手を加えることが出来るなど、真贋の見極めは難しいと聞く。ではこのメール問題についての両者の違いはなんだろうか。
永田議員が入院して真偽のほどは解らないが、マスコミ情報に寄れば「情報提供者の情報を鵜呑みにして質問」をしたらしい。本来こうした質問には裏取りが必要だ。一番大事なのは「何時、誰がうって、誰が受け取り、その後どう展開したのか」は最低押さえて質問すべきだった。それが出来なければ永田議員は質問をすべきではなかった。
一方共産党の井上議員は「文面を見れば、関係者にしか書けない内容です。しかし、謀略の場合もあります。ニセ物を使って質問したら、ひんしゅくをかい、攻撃の口実を与えることになりますと慎重に調査を重ねました。そして、受け取り人十五人のうち十二人が現役の防衛庁幹部であることを確認したうえで質問した」と述べている。共産党は100%確実だと確信するまで質問しないそうだ。
両氏の違いは事実を調べたのかそうでないのだ。

民主党はけじめをつけて再出発を

防衛庁の談合問題など「四点セット」で窮地に追いやられた小泉首相、「9月をまたずに辞任か」と言われていたが、今回の件で小泉首相は「福が降りてきた」と息を吹き返した。極めて残念である。
民主党が一刻も早く国民に解る「けじめ」をつけ、今国会に改めて挑むことを要望したい。

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