ANTONIOの雑記帳

旅と暮らしとまちおこし:オフィス「夢工房」主宰のブログ

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 ジョー・フレージャーの追悼記事からのつながりで、映画「ロッキー」とフレージャーの関係に
ついて掘り下げてみたい。
 
 先の記事にも書いたように、シルヴェスター・スタローンの出世作となり、後に6作に及ぶ
人気シリーズとなった「ロッキー」の第1作にフレージャーがゲスト出演している。その映像
が下のとおりだ。 
 
 
 会場は挑戦者、ロッキー・バルボアの地元。アメリカの古都フィラデルフィアである。
 ここで注目したいのは、フレージャー自身がホームタウンとしていたのもこの街であるという
点である。つまり、ロッキー・バルボアとジョー・フレージャーはともに「フィラディルフィアの英雄」
なのである。
 
 ここで「ロッキー」のストーリーとロッキー・バルボアのキャラクター設定に着目してみたい。
世間でもよく知られているとおり、スタローンは世界ヘビー級タイトルマッチ、王者ムハマド・アリ
対チャック・ウェップナーの試合を観戦した時にインスピレーションを受けこの映画の脚本を
書き上げたという。奇跡の王座カムバックを果たしたアリと無名の白人挑戦者ウェップナーの
対戦は、予想を上回るウェップナーの善戦により、ドラマチックなものとなった。
 
 しかしながら、ボクサー「ロッキー・バルボア」のモデルを考えるとウェップナーとはかなり
違う。そのモデルはスタローンと同じイタリア系の伝説の世界ヘビー級王者「ロッキー・マルシアノ」
であるということは以前にこのブログで書いたとおりだ。
 
 だが「何かもう一味足りない・・。」と感じていた私に突然ひらめいたのが、「フレージャーだ!」
ということだった。その映像が下の映像である。
 
           
 
 そう、ごらんのとおりフレージャーのトレーニングシーンはスタローンの演じるロッキーのトレーニング
シーンとそのまま重なるのだ。そのファイトスタイルも頭を上下に振りながら突進し、決めのパンチが
左フックだという点も同じだ。ロッキーの第1作でも王者アポロをロッキーがダウンさせたシーンはフレー
ジャーがアリをダウンさせたシーンを見事なまでに再現していた。ロッキーは明らかにフレージャーの
影響を受けている。
 
 そしてロッキー・バルボアとジョー・フレージャーを直接結びつけるのが「フィラデルフィア」という街だ。
なぜスタローンがフィラデルフィアを舞台に選んだのか?彼はインタビューでこう語っている。
 
 「フィラデルフィアという街は、200年ほど前はアメリカ合衆国の首都でした。独立宣言があそこで書かれて、先駆者がそこに住んで
いたんです。でも、それからフィラデルフィアという街は、忘れられていくわけです。ニューヨークとか、ボストンがのし上がってくるわけ
ですね。だから、ちょっと悲しい街というか、忘れられた都市になっていくのです。それこそ、ロッキーにとってパーフェクトな街はない
じゃないですか。ということで、そのような設定にしました。私自身、16才の時に問題がありまして、学校を辞めてしまいました。8カ月で
学校を辞めて、川で荷揚げの仕事をしていました。そこで、フィラデルフィアの人たちのことをつぶさに見まして、まさか将来、映画を作る
とは思わなかったのですけれども、そこで経験を積みまして、フィラデルフィアの人々の気持ちが非常に理解できたわけです。そこの
人々は誰からも尊敬されませんから、自ら尊敬を得よう、勝ち取ろうとするんです。そういう精神があるわけです。スタイリッシュな街じゃない、ニューヨークとも違う、貧乏な街……でも、チャレンジ・スピリットだけはある。そういうところがすごく好きで、私にとってとても重要
な街になったんです。本当に、ロッキーはしがない街の男です。でも、そのしがない街の男が上へ上へと登っていく……あの美術館の
階段ほど象徴的な画はないわけです。たぶん、ロッキーはあの建物が何なのか知らないでしょう。中に何があるかも知らないでしょう。
でも、上昇していこうという気持ちを、映像的にあれほど見事に表わすシーンはないということで使ったのです。そのような意味で、フィラ
デルフィアには、本当に好きな理由があるんです。まさに、地獄から天国へというイメージなのです。」 
 
 このインタビューにおいてスタローンはフィラデルフィアの街とフレージャーの関係について残念ながら
言及はしていないのだが、さらに調べていくと以下の映像を探し当てた。
 
       
 
 ここで驚くべき話がフレージャー自身の口から語られている。ロッキーが精肉工場で牛肉の塊をサンド
バッグにして打つこと、それにロードワークでフィラデルフィア美術館の階段を駆け上がることは、フレー
ジャーが実際に行っていたことだというのだ。
 
 こうすると映画「ロッキー」のストーリーと試合設定のモデルは「アリ対ウェップナー」であり、
ロッキー・バルボアのボクサーとしてのモデルは「ロッキー・マルシアノ+ジョー・フレージャー」という
図式が浮かび上がってくる。
 
 フレージャーは、「ロッキーへのゲスト出演はほとんどノーギャラで見返りもなかったよ。」と後に
語っているが、ご存じのとおりロッキー・バルボアはまるで実在するかのように人々の心を引きつけて
離さない存在となった。それはフレージャーというベースがあってのことだと思う。フレージャーよ、
あなたは偉大な存在なのだ。
 
 ジョー・フレージャーとロッキー・バルボア・・・フィラデルフィアが生んだ英雄の物語はともに「完結」したが、
二人のひたむきな努力とあらゆる困難を受け止め前に向かって戦い続ける姿は永遠に人々の心の中に
生き続けるだろう。

閉じる コメント(2)

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おぉ〜!
かなりの探求ですね!
ロッキ¥−第一作はかなりの低予算で作られたんでノーギャラでもしょうがなかったでしょうね。
ボクシングマニアはアウトボクサーや華麗なボクシングスタイルを好みますが大衆はマルシアノやフレジャーの泥臭いボクシングのほうが本来好きだと思いますよ。

2011/11/10(木) 午後 7:54 ボクサーひこ 返信する

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ひこさん!有り難うございます。うれしいですねえ。
今回の記事はかなり力が入りました。「大衆の希望」で
あり続けるヒーローとは、やはりまばゆいばかりの輝き
を放つ特別な存在ではなく、より身近で、よりひたむき
な存在なんだと思うんです。そういう意味でロッキーは
偶像ながら「人々のヒーローに」なりえたし、それを地で
生きて証明して見せたフレージャーはとても魅力的に
思えるんです。

2011/11/10(木) 午後 9:27 [ ANTONIO:TAKA ] 返信する

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