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≪ダイジェスト≫
あと一つ勝てば元旦国立となる準決勝。その先にあるACL出場も含め、どうしても勝ち上がりたい東京は集中力を高く保ち試合に臨みます。それでも序盤の主導権を握ったのは鹿島。2分、12分とバイタルエリアに侵入を許し決定的なシュートを撃たれますが、ここは権田が踏ん張り先制点を与えません。対する東京は33分に決定機。キレの良いプレーを見せるヨングンの攻め上がりからリカルジーニョがビッグ・チャンスを掴みますがシュートを枠内に飛ばせず。そんな攻守が目まぐるしく変わる好ゲームが動いたのは39分、左サイドからのクロスを平山が見事なオーバーヘッドで合わせてゴール!。ゴラッソな一撃に揺れるスタジアムを味方につけ、リードを奪って前半を折り返します。後半に入っても質の高い好ゲームが続きますが、東京はリカを基点にバイタルエリアまで何度も侵入を繰り返しますがフィニッシュまでは結び付けられず追加点が奪えません。すると試合巧者の鹿島がゲーム終盤にギアを上げると67分、MF野沢のヒールパスを受けて飛び出したDF宮崎のクロスをFW大迫に合わせられ失点…。東京はここから必死の反撃に出るも鹿島の守備も堅く、決勝点となる1点を争う非常に緊迫したゲーム内容のままフルタイムを迎えます。そして延長戦に入ったゲームの明暗が分かれたのは95分、MF野沢をファールで倒した米本が2枚目のカードで退場。それでも東京は残り時間、残された10人が懸命に闘いPK戦の寸前まで持ち応えますが…力尽きたのは120+1分、ゴール前の混戦からFW興梠に突き刺されジ・エンド。非常に見応えのある試合をするも残念ながら想いは叶わずベスト4での敗退が決定。
クラブにとって大きな節目となる2010年シーズンは終了となりました。
≪選手評価≫
SYSTEM 4-4-2
GK 権田 (6.0)
…あと1分を凌げなかった…。序盤の決定機を防ぐなど、守護神としての十分に見せ場は作ったと思う。本人にとっていろいろな事があったシーズンだったが、休みもなくすぐに代表のスケジュールも始まってしまう。今シーズンの想いを思いっきりぶつけられる新シーズンに期待したい。
DF 椋原 (6.5)
…梶山が中央へ絞った分、右サイドを一人で受け持つような状況が続いた。それでも数的不利にならないよう、相手のボール保持者にディレイを掛けながら粘り強くサイドを守ったと思う。また攻撃面での貢献も高く、先制点のシーンでゴール前まで侵入していたことや、後半に見せた平山へのドンピシャのクロスなどで充分にその存在感を発揮した。間違いなく今シーズンで一番伸びた選手。五輪代表も含めて、来期の更なる飛躍に期待したい。
DF 森重 (6.0)
…前方への積極的な潰しを含めて安定した内容の120分だった。時より見せる攻撃参加も良いアクセントになっていたと思う。
DF 今野 (6.5)
…前方へのフィードの意識高く、ロングカウンターの基点になるような場面が数度観られた。対人プレーも粘りがあり、オープンスペースを素早く埋めるカバーリングも安定していた。
DF KIM Young Gwon (6.5)
…攻守両面において非常に質の高い120分だった。高さを活かした守備と見事な足技を絡めた効果的な攻め上がりは迫力充分。すばらしかった。
移籍報道があるが…出来ることなら東京に残って欲しい選手。「ダイヤの原石」なのは間違いない。
MF 徳永 (6.0)
…粘り強いカバーとフィジカルコンタクトの強さを活かした相手への寄せで中盤を締めていた。本職ではないポジションでの起用が続いた今期だが、開幕時には27人体制とJ1クラブで一番層の薄いチーム事情をよく支えてくれたと思う。おつかれさま。来期はプライドを掛けてJ2優勝を奪い取って欲しい。
MF 米本 (5.5)
…悔しい想いが残る結果になってしまった。京都・福岡戦に比べれば多少の復調を感じたが、全体的には出足が間に合わない「米本らしくない」プレーが散見された。オフシーズンは慎重にコンディションを調整して、良い状態で新シーズンに臨んで欲しい。
MF 梶山 (5.5)
…高めのアンカー役として面白い存在だったが、残念ながら決定的な仕事は最後まで許してもらえなかった。ビルドアップの中で安易なボールロストがあるのも気になるところ。
MF RICARDINHO (6.0)
…左サイドに張り出す役割は福岡戦と同じだったが、孤立しすぎる事もなく縦への突破を繰り返すことで相手の脅威になっていた。あとは最後のプレーの精度さえあれば…。レンタル終了となるが、可能性のある非常に面白い選手だったと思う。
FW 達也 (6.5)
…前後左右に動き回りながら中盤からのボールを引き出していた。相手DFラインを広げる存在だったし、監督の起用には応えられる内容。ただシュートが少ないのことにはもの足りなさを感じる。
FW 平山 (6.5)
…派手なオーバーヘッドで決めた先制点には驚いたが、最前線でボールを受けながら良くシュートシーンに結び付けていたと思う。数的不利になってからもポジションを下げながら良く守備に貢献していた。後半の完璧なヘディングシュートが決まっていれば…。あそこでコースを変えるようなシュートが打てるかどうかが来期以降へのポイント。チャンスメーカーではなくてゴールゲッターになってほしい。
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MF 石川 (5.5)
…切り札として投入されるも、あまりゲームに絡むことが出来なかった。
FW 大黒 (-・-)
…バイタルエリアまでボールを運べるのに得点を奪えない状況が続く中での大黒選択は、非常に理にかなったもの。ただ退場者が出たことでプランが崩れてしまった。残念。
MF 大竹 (-・-)
…身体のキレを感じさせるプレー。ただ投入が遅すぎた。
≪point!≫
勝っても負けてもおかしくない、内容的には五分五分の試合でした。
それに「勝てるチーム」と…
それに「勝てないチーム」の差。
言ってしまえばそこにある差が、両クラブの間にある決定的な違いの部分なんでしょう。伊野波にしろ宮崎にしろ、本当なら青赤のユニを着て戦っているはずの選手たちが何故あのクラブに行ってしまったのか…。
東京に決定的に不足しているのは「勝利」という単純な結果。単純に言えば「勝負強さ」という事なんでしょう(もちろん「勝利至上主義」とか平気で言っちゃうあのクラブのスタンス自体は大っっ嫌いですけどね。あのチ〇ピラみたいなサポ集団を含めて)。
来シーズンから作り直すことになるFC東京にとっては、自分たちを見つめ直す上でも、とても良い大会になったと思います。
ただ…悔しいね。
本当に悔しい。
今はただそれだけです。
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