アサヒ ペンタックス Sシリーズ 博物館

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レンズ収蔵品第87番は、ウルトラ アクロマチック タクマー 300mm f5.6です。すでに展示済みの姉妹レンズであるウルトラ アクロマチック タクマー 85mm f4.5同様、世界初の人工蛍石結晶を使用した一眼レフ(事実上初の写真)用レンズです。そのときの追記をコピペします。

追記供Юこ初の蛍石レンズはどれか?1969年発売のキヤノンFL-F300mm f5.6でしょ、という人が多いですが、これは間違いです。18世紀から蛍石レンズの特性は知られておりまして、希少な透明天然結晶が顕微鏡の対物レンズに使用されていました。ただ、透明な結晶は小型の物ばかりで、写真用レンズには使うことはできませんでした。その後1968年に、蛍石鉱石から大きな人工結晶を作ることに成功して、写真用レンズに用いられ始めました。ウルトラアクロマチック タクマーは1968年発売ですので、このレンズこそ、世界初の一眼レフ用蛍石レンズということになります。以上。

1968年、この年に世界で始めて、日本のメーカーが蛍石から大型の人工結晶を作ることに成功し、早速このレンズが作られました。

すでに展示済みのウルトラ アクロマチック タクマー 85ミリ f4.5はラボラトリーでの使用が主でしたが、このレンズは超望遠レンズの色収差対策の走りといえるレンズでした。大胆かつ贅沢にも、5群5枚のレンズ構成のうち、1枚目と3枚目が蛍石レンズでした。モース硬度が7のガラス製レンズに比べて、蛍石レンズの硬度は4、そして、ガラスと違い蛍石結晶は、へき開性が強く、ちょっとの衝撃で割れてしまいます。

ですから、不用意に前玉を拭いたり、フロンガスのブロアーを吹き付けると(急冷され歪む)すぐに傷ついたり、割れたりします。フィルターを付けて、前玉を保護して、湿度によりレンズがクモリますので、防湿庫で保管しないといけません。

収蔵品の2本のレンズ、オリジナルのフロントキャップがないんです。このレンズ専用のキャップなので、かなり珍品です。そのうち入手できるとは思いますが、展示のキャップは、径が同じのSMC PENTAX A フィッシュアイ 16mmf2.8のものを流用してます。このレンズ、ある程度珍品ですので、オークションでも高値ですが、収蔵品は2本で2万3千円でした。安い分、キャップはがまんでしょうか。

一本は新宿の中古カメラ店で2万円で出てました。珍しいレンズですよ、と店員さんにいうと、私らには判りませんよ(笑)といわれました。おそらくは、ただの300mm f5.6のレンズのお値段が付いていたのでしょう。もう一本は、ヤフオクにて。カテゴリー違いで出品され、なおかつ小さな写真しかアップされていなく、だれも気が付かずで、3千円でした。

まったく違う経路で収蔵した2本のレンズ。製造番号はほとんど同じです。この番号帯のレンズは皆SMCですが、300万代のレンズはモノコートでした。いったい総製造本数は何本だったのでしょう?

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デジカメ考

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昨日は、仕事日。思いのほか、順調に進んだため、高速バス発車までの時間の余裕ができたので、新宿のヨドバシカメラやマップカメラで、現在販売中のデジカメを観察してみました。

35mmフルサイズ一眼、相変わらずデカイ!ファインダーは明るいが、ピントの山は掴めない貧弱なものばかり。MFレンズは使う気になれず。当然だが、AFレンズを使え、ということか。まあ、プロ用なので、コレでいい。タイムが命のF(フォーミュラー)1は、しばらく前からオートマティック、でも運転を楽しむなら、MTだ。結論として、未だ買いたいカメラなし!

APSサイズの一眼、当然細かい改良はあるが、大きな変化ナシ。PENTAXのコーナーになぜか、デジタル初号機のDが置いてあり、比較できたが、大きな変化ナシ。当研究所では、MFレンズとPENTAXのDs2を使用しているが、入れ替えの必要性を感じず。ただしAFはどんどん進んでいる。

ミラーレス一眼、売れ筋なので、APSサイズからコンデジサイズまで色々でていた。でも、結局は、主にどのような人たちが使うのか、に収束されると思う。このタイプのカメラを使う層は、ミラーレスという機構にこだわりは無い。一眼を買うほどの写真趣味ではないが、コンデジでは満足できず、だと思う。APSサイズはいずれ消える、フルサイズならともかく、撮像素子に比べてとにかくレンズがデカ過ぎる。バランスがいいのは、マイクロフォーサーズ。それ以下のサイズは、コンデジ的になる。ただ、皆AFが遅い、AFで満足できたのは、未だニコン1だけだった。

コンデジ、もはや、家電以下の雑貨の扱い。でも、本当に写真を必要としている人が使うカメラ。趣味ではなくて、実用品なので、これでいいのだ。ソニーからフルサイズのコンデジが出ていたが、?。しかし、消耗戦の様相、おそらくどのメーカーも儲けナシか。これが最大の問題。

レンズ、AFレンズなら超音波モーターに限る。最近の物はMF時のヘリコイド感が良く再現されている。が、これもデカイ、デカ過ぎる。なんか、どんどん大型化してる印象。レンズが並んでるショーウインドウ見て、初めはブローニーサイズのレンズか、と思った。

写真は、最近当研究所が導入したニコン1V1です。導入理由は、

まっとうなビューファインダーがついていること。一眼相似形のミラーレスは、手元に一眼があるので対象外、後付けのファインダーはジャマでしかない、レンズの光軸上にないNEXのファインダーは観難い、フジのX系はキメが荒く、出来の良い光学ファインダーから切り替えたときにガックリする。とにかくのぞく快感が楽しめる。

安い、10mmレンズつきで、32800円。モデル末期のキャンペーンでケースとグリップが貰えて、ヤフオクで売り、かわりに未使用一年保障付きの10〜30ズームを購入。トータルで37700円(送料等すべて込み)。

しばらく使用してみて、の感想。

お散歩カメラとしては問題なし。ただニコンとしては、作りこみが足りない。ボクだったら、こんな状態のカメラの発売にGOは出さず。スイッチやボタンの配置がダメ。取れやすい部品あり。スイッチのフリクションが弱く、不用意な動きをする。動画にもこだわりすぎ。やはり、これらは、後発品では改良された。

このカメラ、すでに去年で製造を終了。店頭在庫のみとなったが、今後、この手の機種は製造されないかも。あとは、18.5mmf1.8のレンズ(=標準レンズ)を購入して完了の予定。

やはり、写真を撮るならファインダーが必要。液晶モニターでいじくりまわした絵は、死んでいる。

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レンズ収蔵品第86番は、スーパーマルチコーテッド タクマー 300mm f4です。前述のスーパー タクマー 300mm f4とレンズ構成は同一で、コーティングを7層のマルチコート化し、開放測光対応のM42マウントも装備されています。

1971年発売のこのレンズ、定価は、48500円。当時の大卒初任給は43000円でしたので、現在貨幣価値換算では、約225000円。当時はほぼ定価販売でしたので、今の人がレンズメーカー製のサンニッパ(300mm f2.8)を購入する感覚でしょうか。

Sシリーズの純正レンズでは、開放測光に対応している、最も長い焦点距離のレンズです。しかし、極初期のレンズでは、85mmレンズ同様、開放測光に非対応のマウントで販売(?)注1、されていました。今回展示した2本のレンズは、共に初期のものですが、439万代のレンズは開放測光非対応です。このことについて長年調査してまいりましたが、一応の結論を得ることができましたので、展示を新たにしました。

極初期型と後のレンズの目立つ相違ヶ所は、AUTO⇔MANレバーの裏に刻まれているプロダクトナンバーぐらいです。極初期型はスーパータクマーと同じで、43891。開放測光マウントのレンズは43892です。ただ、プロダクトナンバーは数千数万のレンズを調査して初めて、明らかになる性質のものと言えるでしょう。バイブルには、それぞれの製品のプロダクトナンバーが紹介されていますが、当博物館収蔵品を調べると、別番号や重複している製品などが、まま見つかります。プロダクトナンバーは、その製品の多くに付けられた番号ではあるが、必ずしも数字からその製品を辿ることは出来ない、と言えます。

注1:実際に販売されていた場合、値引きで販売されたのか、写真作家や販売店向け試供品的に支給されたのか、社内販売用なのか、どうなんでしょう。普通のひとがカメラ店で購入して、開放測光マウントが付いてなければ、クレーム発生(笑)ですよねぇ。

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レンズ収蔵品85番目は、スーパー タクマー 300mmf4です。前作の300mmf4より、機能、性能、デザインともに洗練されたレンズとなりました。当時、このようなレンズで撮影していると、常に熱い視線を感じるほど、アマチュアカメラマン、あこがれのレンズでした。

比較的テレフォト比の高いレンズですから、300mmにしては、小型です。しかしf4ですので、口径は77mmと大きくて、その均整のとれたシルエットは、美しいとさえ言えるでしょう。

Sシリーズでは、一番焦点距離の長い、完全自動絞りレンズで、性能・デザイン・価格等のバランスが良く、6年の長きにわたり製造されました。今でも結構な人気があり、ヤフオク等でも、一万円以上の予算がないと、入手できません。ボクもバージョン違いなどの研究のため、数本欲しいのですが、予算オーバーでいつも落札できません。

このレンズ、カメラ毎日発行のレンズ白書では、高い評価は得られていません。画質だけからみれば、一般的な光学ガラスによる、300mm超望遠レンズは、f5.6程度が適していると思われます。300mmf4クラスの超望遠レンズは、当然他社も販売していましたが、数年後には、今のサンニッパに代表される、特殊低分散ガラスや蛍石レンズの時代に入るのでした。

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レンズ収蔵品第84番は、タクマー 300mm f4 後期型の後期型(笑)です。

初期型との違いは、最小絞り値が32となり、距離表示などの字体がSP型以降のタイプに変わったという点です。このレンズが販売された頃には、すでにSP型も発売されていたので、それにあわせての変更でしょう。フィルターサイズが82ミリのレンズキャップも新型です、旧型の黒いAOCOバージョンのキャップは初期型と共用でしたが、ASAHI PENTAXキャップの82ミリは、このレンズ専用です。また、直後には、スーパー タクマー 300mm f4も発売されましたので、このレンズはある程度ディスカウントされて販売、というか、売り切られたものと思われます。

ボクもスーパー タクマーから、SMCタクマーに移行する時期にカメラ店にて、そのようなレンズを購入した経験がありますよ。今では、当たり前の値引き販売ですが、当時のカメラ店では、まず行われない行為でした。しかし、型落ちの商品は、安く購入できるチャンスもありました。

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