秋の行方

めぐりには聞こえぬ楽器ほしと思う「ともしび」弾こう屋根に登つて

HAIKU

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梅雨茸

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 ただいま正午過ぎ。学校の夏休みのお昼は少しのんびりとしています。小さなラジオのスイッチを入れると、NHKラジオから「昼の憩い」のテーマミュージックが流れてきます。それに続いて「ふるさと通信員」の方からの季節の風景にかかわるお話。このときのバックミュージックもテーマミュージックと同様、昭和20年代からひとつも変わることなく続いていますね。
 ある日のことでした。ちゃぶ台で青・赤色も混じった冷や麦を昼食にいただいたあと、子どもの私はいそいで夏の午後の遊びに出かけようとしていました。そのとき曾祖父の部屋のラジオから「昼の憩い」のミュージックが流れていたことを思い出します。
 行方不明になった人々がまだ見つかっていないつい先日の豪雨災害がうそのように、今日もまた水分補給に配慮せねばならぬ猛暑日になりそうです。

  いまだ傘さして梅雨茸山深し

停電

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 大雨洪水警報がこの地域に発表され、さらに隣接県の鉄道も不通となる。南に隣接する市域には、夕方の一時間に60ミリを越える豪雨が降ったとか。わが市の東部丘陵地域の一部には住民に対する避難勧告。その後、避難勧告の地域は次々に拡大。土砂崩れあり。テレビ画面には、そんな情報が次々とテロップで流れていた。
 そんなときの突然の停電。雷も鳴っていないのに何があったのだろうか、情報は遮断されて不安はつのる。ブレーカーが落ちることはあったが、停電はこの家に住むようになって初めてのことではないだろうか。カーテンの陰から近所の様子を見てみる。見わたす限り、どこの家の明かりも消えていた。

  停電の夜は静けく耳はただただ世を洗ふあまをとを聴く 
 
 あとで知ったことだが、このとき隣接県では大型トラックが何台も増水した水に流されてしまったそうである。

桔梗

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 あのとき、日本列島には五月雨(さみだれ)が降っていた。中国地方攻略の任にあたっていた秀吉は、毛利方の備中高松城を取り囲んで、兵糧を遮断すべく水攻めをしていた。秀吉にせき止められた川は、降雨による増水で城の周囲をあっという間に湖にしてしまい、城は孤立した。秀吉は城主清水宗治の降伏は時間の問題と考え、主君信長に中国方面への出陣を要請。それに応えて信長は光秀に秀吉支援を命じる。
 光秀は中国方面に明智の軍勢を出すとみせかけて、主君信長への謀反を決意するとき、連歌の会を愛宕山に催したが、そのときも、日本列島には五月雨がしたたっていた。

  ときは今あめがしたしる五月かな  光秀

 ときとは土岐。明智は守護大名の名門土岐氏の出。今こそ土岐氏があめ(天)の下を知る(支配する)五月である。この発句に光秀はそのような意志を隠した。本能寺の変は、陰暦5月27日の連歌の会から数日後のことである。この時期日本史は、五月雨をあつめて激流となった大河のように流れてゆく。

  敵にわが身を投げつけし桔梗咲く

梅雨出水

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 実家の前の急傾斜地をコンクリートで固める工事をしたのは、呉地方でも豪雨災害が増加しはじめた平成17年の夏の頃のことだった。その夏、夜になると実家の古い母屋の天井裏に鼠がさ走る音がするようになった。そこの草木をすべて伐採したうえでコンクリートで固めてしまったせいで鼠が逃げてきたのじゃないかと、母が言った。あとで調べてみると、他にも理由があった。父は自分で育てたサツマイモを冷蔵庫の上に大量に置いていた。いくつかのイモの表面の皮には鼠にかじられた痕があり、これも鼠を誘い込むに十分な理由だった。
 西の方から強烈な雨雲が押しよせている。息子のいるところは大丈夫だろうか。鼠の出た年の翌年に母が他界して独り居となった父の住まう実家も心配である。

  橋に立つ傘ひとつあり梅雨出水

団扇

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 20年前の鉄筋コンクリート校舎の公立高校の教室には冷暖房装置など何もなかった。わが国の学校の校舎の窓は大きくて、冬は燦々と冬日が入り、窓を閉めれば45人(今は40人学級が標準)の人いきれでそれなりに温かった。学校にストーブがなかったことで、ユーモラスな悲劇もあった。2月の受験期に大学の受験会場で、まさかそこに暖房器具があるとは思いもよらず、腰掛けと勘違いしてストーブに腰をおろした生徒がいた。スカートを少し焦がしただけで助かったと言ってはいたが。
 6月から7月の体育の授業は水泳。水泳をやったあとの次の授業は、生徒もなかなか落ち着かないものだが、教室の大きな窓を全開すれば、それなりに我慢の限度内であった。昔の生徒には夏の暑さの耐性もあったのだろう。

  下敷を団扇とあふぐクラスかな

 今年度から本校にもエアコンが導入された。エアコン導入は時代の趨勢なのか、それとも時代に逆行しているのか。使用しなければならぬというなら、なるべく外気温との差をつけないでほしい。

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