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前原誠司外相(48)=衆院京都2区=は6日、政治資金規正法が禁止している外国人からの献金を受けていた問題の責任を取り、辞任した。記者会見した前原氏は「政治献金をめぐる問題で、国会審議を停滞させるわけにはいかない」などと辞任を決めた理由を説明。しかし「ポスト菅」の有力候補とされる前原氏の辞任は、内閣支持率低迷に苦しむ首相には大きな打撃だ。
日曜日の夜、人もまばらな東京・霞が関の外務省。午後9時半すぎからの辞任会見で、前原氏は「政治とカネの問題で国民の不信を招いたことをおわびしたい」と陳謝した。理由について「外相の地位にある者が、外国人から献金をもらっていたことは重く受け止めざるを得ない。管理責任は私自身にある」と説明。国会情勢を踏まえ、外交の空白をつくらないことも考慮したと語った。
献金したのは京都市の在日韓国人女性。前原氏は4日の参院予算委員会で事実関係を認め、その後の会見で「すべて私の責任だ。全体をしっかり調べた上で、どのように判断するか決めたい」と述べていた。6日午後6時半すぎに公邸を訪れ、菅直人首相(64)と約1時間45分、会談し辞意を伝えた。首相はいったん慰留したが、最終的に辞任を了承した。
後任の外相には、2011年度予算案審議が続いていることを踏まえ当面、首相が兼務する案や、松本剛明外務副大臣(51)の昇格、直嶋正行元経済産業相(65)の起用などが取り沙汰されている。
だが、「ポスト菅」の有力候補とされる前原氏が、外相就任からわずか半年で辞任に追い込まれたことは、民主党にとっても痛手。前原氏が小沢一郎元代表(68)に批判的な立場だったことで、小沢氏支持派が勢いづく可能性もある。
政治評論家の森田実氏は、混迷する政治状況に「政権としての統治能力は完全に失っている」と指摘した上で「首相は前原氏と一緒に辞任し、その後は選挙管理内閣を発足させ、国民の信を問うのが民主党に残された道ではないか」と話した。
苦戦が予想される4月の統一地方選を直前にした辞任に、全国の民主党陣営からは苦言も出た。愛知県連幹部は「これでは選挙が戦えない。何をやっても駄目な気がする」と悲痛な声を上げる。大阪府連幹事長の土師幸平府議も「影響がないとはいえない。四面楚歌のような状況がさらに厳しくなる」と話した。
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