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ポール・デスモンド(PAUL DESMOND)の「フロム・ザ・ホット・アフタヌーン」(FROM THE HOT AFTERNOON)です。A&M、CTIのオリジナル盤になります。
主なパーソネルは、アルトサックスにポール・デスモンド、ベースにロン・カーター。ドラムスにアイアート・モレイラなどとなっています。その他は、CTIお得意のストリングスとホーン・セクションを加えた路線で、アレンジは、これもお馴染みのドン・セベスキーによるものです。
このレコードは、1969年に録音されたもので、フュージョンへと突入する前の時代、例えばウェス・モンゴメリーがイージー・リスニング路線とかで大流行した頃と同時期のアルバムになります。プロデューサーのクリード・テイラーはこの当時、専らこの路線で成功を収めていました。商業的には成功した路線ですが、アーティスティックには純粋ジャズファンからは好ましく思われていなかったかもしれません。
しかし私などは、繰り返しますが、デスモンドが正にワン・アンド・オンリーな存在ゆえ、全てのレコードを聴きたい衝動に駆られます。ウェスと同じくデスモンドの音色も、こういった編成で一際その魅力を伝えてくれたのではないでしょうか。
演奏曲目はブラジルの素材を求めたようなナンバーが大半で、一時期のローリンド・アルメイダと似たような傾向でしょう。一部の曲にはボーカルも入っており、これには賛否両論あるでしょうが、取り敢えず、デスモンドの演奏に耳を傾けるべきアルバムです。
コテコテとは正反対の領域にあるアルバムですが、デスモンドファンの方には納得いただける内容かと思います。元々過激な演奏が好きだった私をして、いつの間にか好きになったデスモンドの魅力は比肩すべきものがないように感じています。単なる軟弱路線では括りきれない独特の音色はいかがでしょうか。
ちなみに、CTI初期の録音事例に漏れず、このレコードもヴァン・ゲルダー・スタジオにて収録されており、「VAN GELDER」の刻印入りになりますから、オーディオ的にも面白いレコードかと思います。
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