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アンドレ・プレヴィン(ANDRE PREVIN)の「キング・サイズ!」(KING SIZE!)です。CONTEMPORARYのオリジナル盤、モノラル仕様になります。レコード番号、M3570。
盤には多少のスレキズが見受けられますが、音にはそれほど問題ない程度です。普通に再生できます。ジャケットにはややスレが見受けられますが、ヤケやシミなどはなく、かなり良好な程度かと思います。ヌケや割れはありません。
パーソネルはピアノにアンドレ・プレヴィン、ベースにレッド・ミッチェル、ドラムスにフランキー・キャップで、以前に出品していた「A TOUCH OFELEGANCE」あたりと同様のメンバーになりますね。この当時はこのメンバーでレコーディングしていたようです。
このレコードは1958年に録音されたもので、もしかしたらプレヴィンの最も有名なジャズ・アルバムではないでしょうか。クラシック界やポップスの編曲などでも有名で、西海岸でマルチ・キャリアを培ったプレヴィンですが、ここではすっかりジャズに浸った演奏を聴かせてくれます。故に最も有名なジャズ・アルバムの一つなのでした。
プレヴィンは後年にレイ・ブラウンらと組んだピアノ・トリオ盤をテラークからリリースしますが、コンポラではこのへんが最上なのかもしれませんね。例のシェリー・マン名義になる「MY FAIR LADY」もこの頃の作品になります。
収録曲は、A面に「I'LL REMEMBER APRIL」、「MUCH TOO LATE」、「YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO」の3曲、B面に「IT COULD HAPPEN TO YOU」、「LOW AND INSIDE」、「I'M BEGINNING TO SEE THE LIGHT」の3曲、計6曲です。どちらの面も真ん中にプレヴィンの自作曲を挟んだ構成です。
プレヴィンの演奏をして「ウェスト・コーストならではの洒落た感覚でござんす」的な批評はよく耳にしますが、B面2曲目の自作曲辺りでは、幾分の計算を感じつつも、中々のブルース・フィーリングたる黒いものを聴かせています。「クラシックやポップス編曲の名手による余技」では収まりきらないスケールを垣間見せてくれる好例でした。
場合によると、バド・パウエル風アプローチやハンプトン・ホーズあたりを髣髴とさせるフレーズもあるようなないような…。要はかなり研究した後の計算が後ろで働いているような気はするのですが、それをそんなに感じさせないのが彼の優秀なところで、騙されても損はありません。聴いてて快適です。
出自はよく知らないのですが、このアルバムをして、かの有名な一関「ベ○シー」のS氏が「録音の凄さをまざまざと知らしめられた」などと仰ることになったそうです。でもね、それはホントかな? と実は思っています。何でも、粋な上にドッシリと腰が据わっており、ピアノの低音域がゴロンゴロンと鳴る、A面ラストの「You'd Be So Nice To Come Home To」が良いそうな…。
CONTEMPORARYといえば「Sound By Roy DuNann」というクレジットが有名でして、彼の録音こそがCONTEMPORARYサウンドの真髄とされています。確かに東の「ルディ・ヴァン・ゲルダー」に比較されて、彼の録音は西海岸での最上とされています。で、私もロイ・デュナンの録音は嫌いではなく好きな方です。ところが何と、このアルバムのサウンド・プロデューサーは件のロイ・デュナンではなく、ハワード・ホルツァーとかいうお方なのでした。
それ故かどうかは知りませんが、コンポラにしてはやや低域が強調されたような録音かと思わないでもありません。ピアノの低音域がゴロゴロ鳴るとか、レッド・ミッチェルのベースがブンブンうなるとかが、録音が凄いと言わしめる要因だそうですが、はてさてそれはホンマかいな…。
甚だ勝手な私見で申し訳なのですが、あくまでロイ・デュナンの録音をニュートラルなものと捕えた場合、ちょいと違う感じがあります。スピーカーによっては、やや引きずりそうな印象が残るような気もします。
「ベ○シー」のS氏が絶賛した背景には、非常に優秀なオーディオ装置の存在が間違いなくあるわけで、一般家庭の装置では少々異なった印象を持たれるかもしれません。とは言え、殊更に奇妙な録音というわけではありませんので、誤解のなきよう。
このアルバムもいまだに何度もCDによって再発されていますが、ジャケット・デザインの秀逸さを理解するにはLPしかないかなと思います。ロバート・グイーディによるドローイングは、おそらくクレヨンが主体になったもので、その筆致(?)はCDサイズではよく分かりません。巷間とは違った意味での「ジャケ買い」に該当しそうなデザインじゃないですか。
しかし、アルバム・タイトルの「キング・サイズ」は一体ナニを意味しているのでしょう? 真相をご存知の方がいらっしゃったら、是非ご教示ください。いずれにしても、モノラル仕様でのオリジナルLPは、今や案外レアかもしれません。
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