のとnoノート(JAZZ編)

超!長文の♪ジャズレコード評♪ですが、ジャズ好きの方にはお楽しみいただけると思います。

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ハービー・マン(HERBIE MANN)の「ロンドン・アンダーグラウンド」(LONDON UNDERGROUND)です。ATLANTICのオリジナル盤で、レコード番号はSD1648。

盤にはややスレはありますが、概ね良好で再生には問題ありません。ジャケットはほんの少しヤケが感じられますが、スレやヌケ、割れなどはなく、これも良い程度です。

このレコードは1974年にリリースされたもので、ロックリズムを基調にしたフュージョン的なアルバムと言えます。ハービー・マンにとっては以前からの音楽を踏襲して展開しているわけで、さて単純なフュージョンと断じるのは少々拙速かもしれません。

とは言え、収録曲はローリング・ストーンズの「BICTH」、クラプトンの「LAYLA」、プロコル・ハルムの「青い影」、ドノヴァンの「MELLOW YELLOW」、スティーブ・ウィンウッドの「PAPER SUN」、ビートルズの「YOU NEVER GIVE ME YOUR MONEY」などが並び、殆どロックに題材を求めています。

加えて、パーソネルは、フルートにハービー・マン、キーボードにパット・レビロット、ギターにミック・テイラーとアルバート・リー、ベースにファジー・サミュエルズとアル・ゴリー、ドラムスにエインズレー・ダンバーとロビー・マッキントッシュなどとなっており、正にロックバンドそのものの面子です。「MELLOW YELLOW」にだけヴァイオリンのステファン・グラッペリが参加しています。

ロックの曲を採り上げて、ロック・プレイヤーを集めて制作していますから、字義どおりのフュージョンには違いないのですが、殊更にハードもしくは軟弱に流れ切っていない、ある種の骨太さを感じる演奏です。

ロック・リズムに拒否反応を起こす方にはお薦めできませんが、最高の8ビート・サウンドを楽しむには格好の1枚かと思います。中年以上の方にとってのナツメロ・ロック曲を見事なアレンジで蘇らせてくれます。

A面の冒頭が「BICTH」で、ここでリスナーの度肝を抜いておいて一気に聴かせ、B面1曲目の「MELLOW YELLOW」で、グラッペリのヴァイオリンが強烈なスイング感を味あわせてくれます。「青い影」を経て、最後に「YOU NEVER GIVE ME YOUR MONEY」で締める構成もお見事です。これは続けて聴かせるCDでは味わえない構成の妙かもしれません。

どうやらCDでの再発も見掛けませんので、ある意味稀少なオリジナル盤はいかがでしょうか?


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