のとnoノート(JAZZ編)

超!長文の♪ジャズレコード評♪ですが、ジャズ好きの方にはお楽しみいただけると思います。

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デューク・エリントン(DUKE ELLINGTON)とビリー・ストレイホーン(BILLY STRAYHORN)による「グレイト・タイムズ!」(GREAT TIMES!)です。RIVERSIDE原盤のOJCによる復刻盤になります。レコード番号はOJC−108(RLP−475)。

盤には殆んどスレやキズはなく、ほぼ良好な状態かと思います。問題なく再生できます。オリジナルではなく復刻版でのご提供ですから古ぼけてはいません。ジャケットも目立つヤレはなく、中古盤としては「中の上」くらいかと思います。もちろん割れや抜けはありません。

パーソネルは、曲によって異なりますが、ピアノにデューク・エリントン、ピアノとチェレスタにビリー・ストレイホーン、チェロにオスカー・ぺティフォード、ベースにウェンデル・マーシャルとロイド・トロットマンとジョー・シュルマン、ドラムスにジョー・ジョーンズとなっています。サブ・タイトルに「PIANO DUETS」とありますが、実際はモノホンのデュエットではなくてその他にもメンバーは居たのでした。

収録曲は、A面に「Cottontail」、「C Jam Blues」、「Flamingo」、「Bang-Up Blues」、「Tonk」、「Johnny Come Lately」の6曲、B面に「In A Blue Summer Garden」、「Great Times」、「Perdido」、「Take The 'A' Train」、「Oscalypso」、「Blues For Blanton」の6曲、計12曲です。このうち8曲がエリントンとストレイホーンのピアノにウェンデル・マーシャルかジョー・シュルマンのベースが加わったものです。

このレコードは1950年の9月、10月、11月の3回に分けて録音されたもので、というわけでパーソネルに若干の変動があります。最初の8曲(ピアノ・デュエット+ベース)に関して元々の録音は、デュークの息子であるマーサー・エリントンとレナード・フェザーが行って、マーサー名義の10インチ盤として限定数リリースされたもののようです。後の4曲にオスカー・ぺティフォードとジョー・ジョーンズが加わっています。

というわけで、RIVERSIDEでのリリースはそれらの全容を明らかにしたもので、それだけで価値があると言えますね。おまけに録音を保管していたAPEXスタジオの火事により、このリリースにはかなりの苦労が伴ったようで、現在これらの演奏を聴けるのは正にオーリン・キープニューズに負うところ大であり、ジャズファンは等しく彼に感謝せねばなりません。ちょっと大袈裟ですか…。

ビリー・ストレイホーンは、永らくエリントン楽団での作曲やアレンジに携わった俊才でして、かの「Take The 'A' Train」は彼の作曲です。エリントン楽団のテーマ・ソングとさえ言えるこの曲をしてエリントンの作だと勘違いしている人が結構多いそうですが、違いました。この1曲だけでも、ビリー・ストレイホーンは歴史に名を残す存在だったかもしれません。蓋し名曲でした。

さて演奏ですが、そういう立場にいたストレイホーンとエリントンですから、お互いによく分かり合い知り合った仲であることは言うまでもなく、デュエットしているどっちがどっちかは判断しにくい感じです。そこで、少なからず参考になりそうなのが後年に吹き込まれたジョン・コルトレーンとエリントンとのアルバムじゃないかと思います。自分のバンドでの演奏とは異なり、こういうときにエリントンは案外にゴツゴツしたピアノを奏するようですね。このアルバムでもゴワンゴワンとやってるのがエリントンで、それに比して少し洗練された響きを表しているのがストレイホーンだと理解して間違いないでしょう。

とは言え、一つのピアノを4本の手で演奏している響きには違いありませんので、聴いててある種爽快です。「ああ、そうかい…」じゃなくて、ジャズファンなら聴いておいて損はありません。グイグイ迫る迫力たるや普通ではなく、名手同士のシナジー効果と放言しておきましょう。

後半の4曲が、またもや面白い出来で、ストレイホーンがチェレスタを奏している曲があります。オスカー・ぺティフォードのチェロも中々に笑かしてくれますし、こういう録音を残しておいてくれた誰かさんに感謝ですね。B面5曲目なんかは「Oscalypso」というわけの分からない曲名なんですが、どうやらぺティフォードの名前とカリプソを引っ付けた造語のようです。存外に可笑しなオッサンだったのかもしれません、ぺティフォードは。

チェレスタはチェレステとかセレスタとかセレステとかも呼ぶようで、裏面の英単語をそのまま読めば「セレステ」か「チェレステ」になります。そういえば、その昔「セレステ」というクルマがありましたね。正式には「ランサー・セレステ」でしたけど、余りにアホらしいネーミングに当時は大笑いしたものでした。三菱サターン・エンジンにツインキャブで、スタイリングはハッチバック・クーペで、ボーイズ・レーサー気分のクルマ小僧には幾らかの人気があったようですが、あっという間にディスコンになりました。

閑話休題。収録曲には名曲ぞろいで、若干のノイズが乗っていそうな曲もあるものの、レコードを聴く気にさせる数少ないケースでもあります。オマケに50年以上も前の演奏とは思えないほどモダンな展開も聴かせてくれますから、やっぱりエリントンやストレイホーンは只者ではありません。「Take The 'A' Train」を聴いてみてください。この新鮮さは凡百のアレンジでは到達し得ない出来です。ぺティフォードも含めて、改めて驚いておきましょう。

一部のファンからは唾棄すべき存在にも成りかねないOJC盤をわざわざご紹介したのは、そういうわけです。このレコードのオリジナルを求めるのは至難に違いなく、であるならば、少なくともCDよりはマシなOJC盤で聴いてみられるのはいかがでしょうか?


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