のとnoノート(JAZZ編)

超!長文の♪ジャズレコード評♪ですが、ジャズ好きの方にはお楽しみいただけると思います。

過去の投稿日別表示

[ リスト | 詳細 ]

全1ページ

[1]

イメージ 1

◆ケニー・バレル(KENNY BURRELL)の「マン・アット・ワーク」(MAN AT WORK)です。CADETのオリジナル盤、ステレオ仕様になります。レコード番号はLPS−769。とは言うものの、実は既にARGOからリリースされていた「A NIGHT AT THE VANGUARD」のCADETによるリイシュー盤です。一応CADETではオリジナルになるようなので、何とも表現に苦しむ盤ではあります。

◆盤は、見たところ目立つキズもなく良好な再生が可能かなと思われるのですが、実はA面にはスレがあって一部にジャリが付き纏います。B面も綺麗そうでいて少々ノイズの混じる箇所があります。年代からは、こんなものなのかもしれませんが、神経質な方にはお薦めしません。演奏を楽しむ分にはそう問題ないと思いますが、個人差があるでしょうから…。

◆ジャケットにはスレが見受けられますが、抜けや割れはありませんので、全体としては中くらいかと思います。画像をご参照ください。

◆このレコードは1959年にニューヨークのヴィレッジ・ヴァンガードでライブ収録されたものです。「NYでのライブなのに、何でシカゴのレーベルなんだ」と野暮は言いっこなしです。バレルにあやかってNYに来たかったんじゃないですか、CHESS(すなわちARGOでCADET)の面々も。

◆パーソネルはギターにケニー・バレル、ベースにリチャード・デイヴィス、ドラムスにロイ・ヘインズというトリオです。

◆収録曲は、A面に「All Night Long」、「Will You Still Be Mine」、「I'm A Fool To Want You」、「Trio」の4曲、B面に「Broadway」、「Soft Winds」、「Just A-sittin' And A-rockin'」、「Well, You Needn't」の4曲、計8曲です。「Soft Winds」はバレルのお気に入りみたいですね。どこかでも見掛けたことがあります。

◆こういう組み合わせの場合は、バレル節が横溢するような感じですね。ベースもドラムスもそれぞれが達人で、誰にでも合わせられるヴァーサタイルなプレイヤーですから、バレルの特色を打ち消すことなくバッキングするはずです。

◆で、結果は大体そのとおり。ロイ・ヘインズのドラムスが必要以上に大きく聴こえる箇所はありますが、それはそれで快適に聴こえますから、やっぱりロイは只者ではないのでした。この人はホンマに凄いと思います、今更ながら。リチャード・デイヴィスも堅実かつ強靭、ぶれないバックアップで盛り立てています。後年の見るも無残な姿は、この頃からは想像できません。

◆アルバム・タイトルが泣かせますし、ジャケットを飾る「仕事中の人」って立て看板がイナセじゃあーりませんか。このジャケットだけで私は買いでした。ドン・ブロンスタインとかいう人の写真だそうですが、こういうのが好きですね、私は。ARGOのは若いバレルがギターを持って写っているだけのツマンナイものでしたから、ジャケットで言うなら断然こっちです。

◆さて、1曲目は「All Night Long」です。プレスティッジに同名のアルバムがあり、バレルの代名詞みたいに扱われている曲かもしれません。一晩中ナニをやっていたのかは知りませんが、けだるいようでウキウキの雰囲気が堪りませんね。まあ事後は充足感でこんなものなのでしょう…。シングル・ラインとコードのバランスが絶妙です。黙って聴けば、ピタリと分かるの典型ですから、聴いてみてください。

◆2曲目は「Will You Still Be Mine」。作者はマット・デニスですね。「マットでニス」とか「マットで西」じゃありませんので、お間違いなきよう。レッド・ガーランドの超有名盤「グルーヴィー」に入っていますから、皆さんよくご存知のアノ曲です。軽快なタッチでブリブリ迫ります。ロイ・ヘインズが抜群のバッキングです。原曲は曲中にいろんな固有名詞(つまりは人の名前)が出てくる面白い曲です。かの、マリリン・モンローの名前も出てきて「胸の小さい太ったオバサンでも…」なんていう歌詞があるそうです。なーんだ、要するに「私がおばさんになっても」のリメイクなんですか、って逆だろ! でも森高千里は良かったですね、最後の正統派アイドルじゃないかと今も密かに慕っています。江口洋介と結婚して子供も儲けてしまいました、くそーっ、残念!

◆3曲目が「I'm A Fool To Want You」で、翻訳ソフトでは「私はあなたが欲しい馬鹿です」になるんですが、歌詞を見てたら、やっぱり馬鹿者かと思わないでもありません。どうもシナトラが作詞したものにプロがちょいと手を加えたという出自のようです。男性でも女性でもどちらでも歌えるような内容ですけど、どっちかというと女性が歌った方が合うかもしれません。要するに、「手に負えない異性(いわゆるプレイ・ボーイかガールか)を好きになって、何度も別れようとして、実際別れたんだけど、やっぱりアノ人が忘れられない。ああ、アナタなしにはいられない」という、よくあるアンポンタンの歌ですね。何でもシナトラが1951年にこれを歌ったときは、離婚の後にエヴァ・ガードナーと結婚した頃だそうで、自分の境遇を歌ってたんですね。バレルの演奏は、ギターであたかもその詩を歌っているかのように聴こえます。欲目かもしれませんが、ライブでの雰囲気がそれをさらに助長して、傑作バラードになりました。

◆4曲目は「Trio」です。エロル・ガーナーの作になる快活な曲で、彼の作は「Misty」だけではなかったのでした。前曲とはうって変わった明るいプレイです。ここでもコードとシングル・トーンのバランスが見事で、こんな演奏もできるんだよとでも言いたげなプレイが必聴でしょう。ヘインズのドラムがやっぱり大きいかなあ?

◆B面に移って1曲目が「Broadway」です。作者がBird, Woode, McRaeとありますから、パーカーとジミー・ウッドとカーメン・マクレーの共作かと思いきや、全然違う人でした。ビル・バード、テディ・マクレー、ヘンリー・ウッドという人たちです。一応スタンダードになってますね。バップのノリでいてメロディアスに展開するバレルは快感です。後半のバレルとヘインズの交換では、ヘインズの無造作のようでいて的確な応答に痺れますよ。

◆2曲目は「Soft Winds」で、ご存知ベニー・グッドマンの作です。その昔、グッドマンはハンプトンやチャーリー・クリスチャンを加えたセクステットで初演してます。すべてのギタリストにとってクリスチャンは尊敬に値する存在ですから、バレルも敬意を表して採り上げたんでしょうか。あっという間にブラシとスティックを持ち替えるヘインズは手品師かいな…。

◆3曲目は「Just A-sittin' And A-rockin'」といいます。エリントンとビリー・ストレイホーンの作で、ちょうど座ると揺れるんでしょうか? よく分かりませんが、バレルはエリントンが好きなんですね、そんな敬愛の感じられる演奏でした。

◆最後の曲が「Well, You Needn't」で、これも有名曲の一つですね。お馴染みのセロニアス・モンクによる作曲です。モンクのトリオ・アルバムでも聴けますが、ここでのバレルはモンク風どっぷりではなくて、やっぱり多少はメロディアスに演奏してます。余計なことは「しなくていいよ」ってなもんですかね。

◆全編に渡って、バレルのレロレロ・トーンが快調です。専門的な用語では他の表現も可能でしょうが、私は専門ではありませんので、こんな表現でご勘弁を。生硬でハードなバレルがレレレレー、ローンローンと聴こえるのは私だけでしょうか…。

◆私はたまたまバレルが好きなもので、彼の演奏なら何でもOKなんですが、ここでのバレルは生真面目な中に太目のトーンでグイグイ迫ります。BNの有名盤に劣らぬ演奏だと勝手に思っています。さっきも書きましたが、ドラムスの音がやや大き目に聴こえるところが気にならなくもないのですが、ライブだから仕方がないと言えばそれまでです。でも、収録する席が悪かったんじゃないの、と突っ込みたくなる録音ではありました。暴言多謝。

全1ページ

[1]


.
BLUEのと
BLUEのと
女性 / O型
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について

ブログバナー

検索 検索
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30

過去の記事一覧

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

CMで話題のふるさと納税サイトさとふる
毎日お礼品ランキング更新中!
2019年のふるさと納税は≪12/31まで≫

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事