のとnoノート(JAZZ編)

超!長文の♪ジャズレコード評♪ですが、ジャズ好きの方にはお楽しみいただけると思います。

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■ 頑固オヤジのレコード評 ■

レイ・チャールズ、ベティ・カーター(RAY CHARLES , BETTY CARTER)の「レイ・チャールズ・アンド・ベティ・カーター」(RAY CHARLES & BETTY CARTER)です。ABC PARAMOUNTのオリジナル盤、モノラル仕様になります。レコード番号は、ABC−385。
盤には多少のスレキズが見受けられますが、ほとんど音には影響ありません。まず普通に再生できます。


このレコードは、1961年6月にハリウッドで収録されたもので、レイ・チャールズとしても中々に異色のアルバムに相当します。デュエット・アルバムをベティ・カーターと録音するという行為自体が、当時の彼にとっては正に決断だったはずで、果たして結果は非常に好ましい出来と言えます。

詳しいパーソネルは不明ですが、アレンジと指揮はマーティ・ペイチが担当し、バックをジャック・ハローラン・シンガーズが務めます。プロデュースはシド・フェラーとのことです。マーティ・ペイチが担当していますから、いくらかポップス系に振ったとしても基本はジャズですね。



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収録曲は、A面に「Ev'ry Time We Say Goodbye」、「You And I」、「Goodbye--We'll Be Together Again」、「People Will Say We're In Love」、「Cocktails For Two」、「Side By Side」の6曲、B面に「Baby, It's Cold Outside」、「Together」、「For All We Know」、「Takes Two To Tango」、「Alone Together」、「Just You, Just Me」の6曲、計12曲になります。

A面はコール・ポーターの曲から始まり、ゴードン・ジェンキンスを間に挟んで、ロジャース・ハマースタイン、コズロウ・ジョンソンと続き、最後が快速調の「Side By Side」とあっという間に終わってしまいます。実際20分弱ではあります。B面は、「Baby, It's Cold Outside」から始まり、Togetherものが2曲、最後に「Just You, Just Me」と思わせぶりに終わります。こちらも20分弱でした。ちなみに「Baby, It's Cold Outside」は同時出品している「マーガレット・ホワイティング」のアルバムにも収録されています。聴き比べてみるのも一興でしょうか。

大体、この曲は男女の掛け合いソングですから、レイとベティのやり取りこそ聴くべきなんですが、台詞は余りと言えばあんまりな内容です。「もう、いかなきゃ」、「ねえ君、外は寒いよ」、「でも行かないと」、「外は寒いってば」…「君の瞳は星のように輝いているよ、帽子を取ろうよ、君の髪の毛は素敵だよ」…「やや、君の口許は美しい」…「君が肺炎になったら、僕はどうすればいいんだ」などと、とにかく女性を引き止めたい男性のあーでもないこーでもない攻撃が延々と続きます。訳詞なんぞを見ているだけでは、あまりにアホらしい内容なので聴く気が失せますが、そこはレイ・チャールズ、何だか嬉しいような気分にさせてくれるのが凡人には及ばぬ部類でしょう。

レイ・チャールズはATLANTICの後にABCへ移籍しましたが、ABC時代からアルバムにおける完成度がグッと上がったように感じるのは私だけでしょうか。勢いで乗り切ったATLANTIC時代に比して、ポップスと言えど洗練度が向上し、結果として押しも押されもせぬスターへと昇華したように思います。背景に何があったかは「RAY」をご覧いただくとして、ここでは省きます。

同時期のベティ・カーターは、このアルバムを収録した後、わずかな録音を残して、家族のために数年間の引退生活を余儀なくされます。そんな時期であった1961年にこんなアルバムが収録されていたのでした。何だか今となっては、ちょいと曰くありげに思わないでもありません。

さて、レイ・チャールズは2004年に亡くなってしまいました。晩年には「いとしのエリー」なんぞも歌って、賛否両論喧しい時期もありましたが、例えば映画の「ブルース・ブラザース」に出演していた彼を忘れることはできません。ずっと心に残るアーティストであったことに異論はないでしょう。殊更に付け加える言葉もないレイ・チャールズは、母国アメリカでは別格の扱いです。



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■ 頑固オヤジのレコード評 ■

ワーデル・グレイ(WARDELL GRAY)の「ライブ・イン・ハリウッド」(LIVE IN HOLLYWOOD) です。XANADUのオリジナル盤です。レコード番号はXANADU146。

盤には目立つキズもなく、ほぼ新品同様かと思います。聞かれた形跡がほとんどなく、プチパチ・ノイズなども感じられません。

ジャケットは、天に若干の当たり跡が見受けられますがヌケや割れはありません。どうもデッドストックだったようで、小口に少しのヤケが認められる程度で、その他は良好です。

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このレコードは1978年にXANADUからリリースされたものです。ご存知のように、XANADUのゴールド・シリーズは過去の発掘みたいなシリーズで、これも1952年に録音されたライブをLP化したものです。そういう意味ではオリジナルと言っても差し支えないでしょう。

パーソネルは、テナー・サックスにワーデル・グレイ、トランペットにアート・ファーマー、ピアノにハンプトン・ホーズ、ベースにジョー・モンドラゴン、ドラムスにシェリー・マンで、中々に興味深いメンバーでの演奏です。一説によるとギターも加わっていたそうですが、よく聴こえませんし、LPのクレジットにも記載はありませんので、クインテットということにしておきます。

収録曲は、A面に「The Squirrel」、「Taking A Chance On Love」、「Jackie」の3曲、B面に「Donna Lee」、「Pennies From Heaven」、「Get Happy」、「Bernie's Tune」の4曲、計7曲です。録音は1952年9月9日です。

さて、A面の1曲目はタッド・ダメロンの「The Squirrel」です。普通に訳すと「リス」ですね、あの駆け巡る「リス」です。「かけめぐる青春」じゃないでしょうが、すばしっこい「リス」をタイトルにした割りには適度なテンポでプレイしてます。「かけめぐる青春」が分かる方は、ビューティーな中々の中年か女子プロファンですねっ! 彼女らは今どうしているんでしょう?「あの人は今」に出てほしいものです。演奏の方は極めて普通に進行します、って手抜きかいな。

2曲目が「Taking A Chance On Love」、アート・ファーマーがいませんね、トイレにでも行ったのでしょうか。あるいは曲のタイトル通り、チャンスを見つけて走り出したんでしょうか? ホーズの、ぎこちないようでいて落っこちる寸前で器用に踏み止まっているソロが堪りません。もしかしたらホーズもトイレに行きたかったのか、ファーマーに抜け駆けされて悔しかったんですかね。グレイは我関せずのマイペース・プレイで終始してますから、流石でした。

A面最後は「Jackie」、初っ端から何だか低音で迫りますので、違う楽器を吹いているように聴こえます。ハンプトン・ホーズ作のブルース・ナンバーです。「Jackie」って誰のことでしょうね? まさかジャッキー・マクリーンじゃないでしょうし、ジャクリーン・ケネディも未だ出て来てないでしょうし、きっとホーズのGFか何かでしょうね。グレイのソロがスムーズに進んで、乗ってきたところでアート・ファーマー登場。後年のソフト・トーンとはちょいと違った、ややズッコケながらのソロが続きます。ほんで、ホーズがまたもやの危なげな展開です、GFでも思い出していたようですね。「これが済んだら、あの子とデート!」ってなもんで…。と思ったら、そのまま終わっていました。

B面の1曲目が、ご存知「Donna Lee」です。パーカーに負けず劣らずの急速調で始まります。相変わらずのスムーズなソロで、もう少しエグさがあってもいいかも。ですがレスター直系のようなアドリブの展開に代え難いものがあるのも事実です。続くファーマーもブラウンほどではないにしても、当時のマイルスよりは些か流麗じゃないでしょうか。ホーズも速いテンポに頑張って合わせて、パウエル風のフレーズも交えつつ快演でした。と、曲に敬意を表してまともなご紹介。

2曲目は「Pennies From Heaven」、ミュージカルに挿入されていた曲だそうで、いかにも気持ちよいテンポで進みます。「空からお金が降ってくる」という脳天気な曲でして、傘を逆さに差してたらお金が溜まるそうで、この不況のご時世にそんな傘があるなら欲しいですね。演奏ですが、最も妥当で最適な調子かなと思います。熱気バリバリでもなく、クールでもない中庸さが心地よくノッテて、うーんワンダフル。ちょっと冗長かなと思わないでもないですが、快適だから許しましょう。またファーマーがいませんね。今度はトイレじゃなくて何でしょう? グラス片手に口説いてんじゃないだろうな。

3曲目が「Get Happy」です。今度はファーマーもいます。上手く口説けて「ゲット・ハッピー」ってか? 前曲よりはやや速めで、淀みないグレイのソロが洒脱で、ファーマーもソフト・メロメロではないソロで応戦しています。続くホーズもメリハリの効いたソロで盛り上げています。ほんの少しだけ珍しくマンがソロっぽく叩いています。といいことばかりのようですが、相変わらずベースは堅実バッキングに徹していて、あんまり面白くないぞ。誰だったっけベースは? そうそう「縄文ドラゴン」ですね。縄文時代に竜がいたのかどうかは知りませんが、今回は目立たない存在でした。しかしファーマーの吹っ切れたようなプレイはどうでしょう? 休憩してる間にナニかあったんかい、おい。

最後の曲が「Bernie's Tune」、バーニー・ミラーが1940年頃に書いたリフ・ナンバーです。この出だしを聴くだけでノッテしまうのは、ジャズ聴きの性でしょうか。そのくらいよく採り上げられた曲ですね。この曲でふと思い出すのが、ソニー・スティットとアート・ペッパーが共演したアルバム「Groovin' High」です。日本企画のアルバムだったんですが、スティットとペッパーの共演はこのときだけで、両者のバトルを満喫できる楽しいアルバムでした。ご興味のある方はCDでも出てるようですので、お試しあれ(内緒ですが、私はスティットの隠れファンです)。

閑話休題。ライナーによりますと、このギグのほんの1ヶ月ほど前(8月16日)にジェリー・マリガンがチェット・ベイカーとこの曲をプレイしており、「The Genius Of Gerry Mulligan」に収録されています。まさかそのときのプレイを聴いていたわけではないんでしょうが、結構意識したような演奏になっているのが笑えます。つまりマリガン・ベイカーのは所謂ピアノレス・クァルテットで一種独特な響きを醸し出しますが、この当時はゲテモノ扱いされていたはずです。グレイらは対照的に普通のクインテットでプレイし、「こっちの方が正統だもんね」的な展開をしてくれるのが笑かしよるのです、今となっては。最後の方でマンとの小節交換が聴けます。

ワーデル・グレイには、デクスター・ゴードンとのバトルで有名な「The Chase And The Steeplechase」というレコードがあり、「The Chase」は1952年2月2日にパサデナで収録されたライブ盤です。この「Live In Hollywood」は同年9月9日にウィルシャー・ブールバードの「Haig Club」で収録されていますから、「The Chase」から7ヵ月後の演奏です。

この後はゴードンとタッグを組むこともなく、1953年以降はウェスト・コースト・ジャズの隆盛から演奏機会がほとんど無くなっているようです。で、1955年に事故死していますから、このレコードは案外に貴重なものかもしれません。ただし、録音の程度はそれなりですので、ご承知おきください。

当時の「Haig」で、「Haig Unit」とも呼べる存在が、このホーズのピアノ・トリオです。まったく同じ日、1952年9月9日に録音されたトリオでのレコードも、XANADUから世に出ていました。ホーズもこの翌年の夏から兵役で2年間ほどブランクがありますから、1952年の録音は押さえておきたいところかもしれません。



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※このレコードは既に「売却済」で、ジャズレコード評のみです。
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◆ルイ・アームストロング(LOUIS ARMSTRONG)の「プレイズ・W.C.ハンディ」(PLAYS W. C. HANDY)です。COLUMBIAのオリジナル盤、モノラル仕様になります。レコード番号はCL591。

◆盤にはスレキズが認められますが再生にはそれほど影響ありません。概ね普通に再生できる程度かと思います。一部にプチパチはありますが、年代からはそんなものかなと思う程度です。

◆ジャケットにはスレがあり、背が数センチ、小口から天が3センチほど、地の真ん中も5センチほど割れています。中古盤としては「中の下」くらいかもしれません。当方では敢えて補修はいたしませんのでご了解ください。画像をご参照ください。

◆このレコードは、1954年に録音されたもので、一説によるとサッチモ最後の傑作と言われています。この後も彼は幾多のレコードをリリースしましたが、熱血ジャズ・ファンにとってはこれが最後というわけです。私はミーハーなもんで「ハロー・ドーリー」や「ディズニー・ソングス」なんかも好きなのですが、生粋で申せばそんなのはジャズじゃねえってところなんでしょう。納得。

◆パーソネルは、トランペットにルイ・アームストロング、トロンボーンにトラミー・ヤング、クラリネットにバーニー・ビガード、ピアノにビリー・カイル、ベースにアーベル・ショウ、ドラムスにバレット・ディームス、そしてボーカルにルイ・アームストロングとヴェルマ・ミドルトンというメンバーです。

◆収録曲は、A面に「St. Louis Blues」、「Yellow Dog Blues」、「Loveless Love」、「Aunt Hagar's Blues」、「Long Gone」の5曲、B面に「Memphis Blues」、「Beale Street Blues」、「Ole Miss」、「Chantez-Les Bas」、「Hesitating Blues」、「Atlanta Blues」の6曲、計11曲です。

◆ルイ・アームストロングは1930年代以降、オーケストラによる演奏が多かったのですが、彼の本質はコンボにありということで、ルイ・アームストロング・オールスターズを1947年に結成します。ここらへんにはレナード・フェザーの貢献が認められますね。

◆でもって、DECCAの専属として華々しい活躍を為すんですが、1953年にはほぼ同じメンバーで初来日を果たしています。というような活躍を横目で見ていたジョージ・アヴァキャンが、オールスターズを丸ごと借り受けて録音したのが、このアルバムです。録音場所は何故かシカゴでした。

◆サッチモにとっても、一人の作品だけでアルバムを作るのは初めてだったはずで、しかも題材が「ブルースの父」と呼ばれる「W.C.ハンディ」ですから、かなりの緊張感を持って臨んだだろうと想像されます。聞くところによれば、このアルバムのデモテープを聴いた、当時81歳のW.C.ハンディが感激のあまり涙を流して喜んだと言われています。W.C.ハンディはブルースにブルーノートが存在することを見つけて、ブルースの定形を形作ったとして有名ですね。

◆さて、A面の1曲目はご存知の「St. Louis Blues」です。ハンディの代表的な曲のみならず、アメリカを代表するがごとき名曲でしょう。このアルバムでも最も長尺な演奏で9分近く要しています。ここでのプレイは控えめに見ても20年代のサッチモに負けない名演です。音質も含めれば、これこそ最高のパフォーマンスと言って過言ではありません。イェーイ、サッチモ、ブラボー!ってところで、ホンマに大したもんです。トラミー・ヤングの荒っぽいのが玉に瑕ですかね。

◆2曲目は「Yellow Dog Blues」で、「黄色い犬のブルース」と訳せますが、実際は違う意味のようです。黄色い犬ってフツーはいませんよね。ルイのボーカルが一際鮮やかです。

◆3曲目が「Loveless Love」。「愛なき愛」みたいなもんですが、原曲は「Careless Love」という民謡だったらしく、それに別の歌詞と曲を加えて出来上がったものだそうです。「不注意な愛」が「愛なき愛」になるんですから、何だか考えさせられます。「不注意」ならボンヤリ者の出来心か魔がさしたみたいなもんですが、「愛なき」になると何だか援交か淫行みたいでコワイものがありますね。でも、演奏はトラミーが荒れ気味ながらも全体としては感じさせてくれる名演で、ストレートにプレイしているサッチモが文句なしにイカシてます。

◆4曲目が「Aunt Hagar's Blues」。「ヘイガー叔母のブルース」てなもんで、何でもブルースにするオッサンでした。塀が叔母じゃないですから誤解のなきように。テンポがゆっくりめで、いわゆるブルース・フィーリングを描いています。ブルースってこういうものなの?

◆5曲目は「Long Gone」で、「長いこと不在」的な意味でしょうね。ちょっとした間違いから罪に問われて長いこと牢屋に入っていた兄ちゃんが、意を決して脱獄したみたいな風情のはずですが、皆で歌っているこの曲は「皆で歌えば、この世はハッピー」って感じで笑えます。

◆長くなりますので、B面のご紹介は省きますが、一つ付け加えておけば、2曲目の「Beale Street Blues」が凄いです。1910年代の作曲によるこの曲を、最高の歌と演奏で盛り上げています。サッチモ最高の名唱の一つでしょうか。

◆このアルバムで唯一不満があるとすれば、トラミー・ヤングの出来です。全体に荒れていて平板で、進行を間違うところもあって、それはそれなりに面白いんですが、ドラッグまみれだったんじゃないのと思える節もありますから、褒められたもんじゃありません。本質的にはいいプレイヤーなんですがね。

◆それを救っているのが、サッチモのリーダーシップとバーニー・ビガードの変態クラリネットです。品がありそうでヘナチョコ風でもあり、たまには豪快で、変幻自在という変態クラですね。彼を追いかけてるだけでも結構楽しめます。

◆多少ヤレがありますが、オリジナル盤の再生を楽しむにはお得かもしれません。



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リナ・ホーン(LENA HORNE)の「ストーミー・ウェザー」(STORMY WEATHER)です。RCA VICTORのオリジナル盤、モノラルになります。レコード番号はLPM−1375。

盤にはややスレキズが見受けられますが、再生上では殆ど問題ありません。若干のプチパチ音を伴うものの、これは年代からは致し方ない程度かと思います。ジャケットには若干のスレが認められますが、概ね良好な程度かと思います。割れやヌケはありません。表面の左端付近でボール紙の継ぎ目が若干浮いています。

このレコードは1956年から57年にかけて録音されたもので、彼女が40歳頃の作品です。パーソネルは、リナ・ホーンのボーカルにレニー・ヘイトン指揮によるオーケストラがバックを務めます。ヘイトンは当時彼女のハズだった人で、そのキャリアは何と20年代後半からフランキー・トラムバウアー、ビックス・バイダーベック、レッド・ニコルス、ポール・ホワイトマンなどと通じていたといいますから、大したものです。その後もビング・クロスビーのラジオ番組でアレンジを担当し、ベニー・グッドマン、アーティ・ショー、ジミー&トミー・ドーシーの売り出しに貢献したといいますから、かなりのヤリ手だったわけです。スイング・ピアニストとしても抜群の存在だったとか…。

ヘイトンについてはさて置き、リナですが、彼女は父が白人で母が黒人というハーフで、1917年にニューヨークで生まれています。30年代には既に有名なコットン・クラブでコーラス・ガールを務めていたといいますから、早熟というか何と言うか、ハイティーンの頃にはもうショウ・ビズ界に身を投じていたわけですね。母親は劇団の女優だったそうで、その影響もあって40年代には多くの映画に出演しています。

出演した映画の一つが、このアルバムのタイトルになっている「Stormy Weather」です。この映画で主役を務めていますから、その当時から相当の人気を備えたエンターテイナーだったと想像されます。何せ黒人の血が入っているとは言え、ご覧の美貌ですからショウ・ビズ界も放っておかなかったのでしょう。加えて歌良し演技良しの3拍子揃っていますから、果たして黒人の地位向上にも多大の貢献を為した才女と言っても過言ではありません。

で、その後は「ラス・ベガスの女王」なんていう異名をいただき、永くショウ・ビズ界に君臨していたのでした。さすがに最近は動向を聞きませんが、既に90歳を超えていますから致し方ないところでしょう。

収録曲は、A面に「Tomorrow Mountain」、「Out Of This World」、「Summertime」、「Mad About The Boy」、「Ridin' On The Moon」、「Stormy Weather」の6曲、B面に「Baby Won't You Please Come Home」、「Any Place I Hang My Hat Is Home」、「I'll Be Around」、「I Wonder What Became Of Me」、「Just One Of Those Things」の5曲、計11曲です。

歌唱は概してダイナミックなもので、ショウでの派手さを派手すぎずに巧くアルバムに持ち込んでいると思います。ヘイトンの手腕に負うところも大でしょうが、こういう歌唱がお好きならハマルこと請け合いです。その他の形容詞では、ドラマティック、エモーショナル、スインギー、エネルギッシュ、スケールの大きい、華麗…。大体似たような感じになりますね。後年はしっとりバラードも聴かせていたそうですが、この頃はまだまだバイタリティでブリブリいわせていた頃でしょうから、情熱的な表現に浸るのが正しい鑑賞姿勢なのでした。

そういえば、1976年だったかにリリースされた「LENA」(邦題:バラードの夜)では、フィル・ウッズを従えてバラードを披露していましたね。その当時で60歳なんですが、いつまでもお若い容姿を拝見して驚いたものでした。未開封新品がどこかにあったなあ、後で探しておこうっと。

ついでに余談ですが、サリナ・ジョーンズという女性歌手がいますよね。彼女の「サリナ」(SALENA)という名前は、実はサラ・ヴォーンとリナ・ホーンの両者から採ったものだそうです。また、以前にご紹介したルース・オーレイのアイドルが他ならぬリナ・ホーンで、ルースはリナの歌い方を真似してスタイルを形成したわけですね、さらに劇的にビブラートを効かせて。本国では正にエンタ界の女王で、日本では考えられない名声を得たリナ・ホーンです。この機会に復刻寄せ集めCDではなくオリジナルLPはいかがでしょうか?


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レスター・ヤング(LESTER YOUNG)の「スウィンギング・レスター・ヤング」(SWINGING LESTER YOUNG)です。SCOREでのオリジナル盤になります。レコード番号は、SLP−4028。

盤にはさほどのキズもなく良好です。輸入盤特有の粗雑感はありますが、これは止むを得ません。ただ、録音状態によるのかプレスの程度によるのか、若干のダストノイズ風チリチリが感じられます。また、B面の1曲目にキズがあって、暫くは1回転ごとにプツッといいます(ほんの1分くらいです)。

ジャケットは、ややヤケとスレがあり、天が小口から半分ほど割れています。地と背にも割れがあり、これは前所有者がテープで補修しています。画像をご参照ください。

パーソネルは、テナー・サックスにレスター・ヤング、その他には、トランペットにハワード・マギーほか、アルト・サックスにウィリー・スミス、トロンボーンにヴィック・ディッケンソン、ピアノにドド・マーマローサやジョー・オーバニー、ベースにレッド・カレンダーやカーティス・カウンス、ドラムスにジョニー・オーティスやチコ・ハミルトン、ヘンリー・タッカーらとなっています。

収録曲は、A面に「D.B. BLUES」、「LESTER BLOWS AGAIN」、「THESE FOOLISH THINGS」、「JUMPIN' AT MESNER'S」、「IT'S ONLY A PAPER MOON」、「AFTER YOU'VE GONE」、「LOVER, COME BACK TO ME」の7曲、B面に「JAMMIN' WITH LESTER」、「YOU'RE DRIVIN' ME CRAZY」、「LESTER LEAPS IN」、「SHE'S FUNNY THAT WAY」、「LESTER'S BE-BOP BOOGIE」、「S.M. BLUES」の6曲、計13曲です。

このレコードは、1958年だかにSCOREからリリースされたもので、元々はALADDINないしはINTROが原盤になります。以前にご紹介した、マイケル・カスクーナによるBLUENOTE発掘シリーズで、1975年頃のリリースだった、レスター・ヤングがアラジンに吹き込んだ全曲を録音順に集大成したアルバムにも同じ内容のものが含まれていました。で、発売当時は中々話題になりました。

レスター・ヤングがアラジンに録音を残したのは、1945年から48年に掛けてのことで、キーノート(KEYNOTE)時代に続く演奏を聴くことができます。SAVOY〜KEYNOTE〜ALADDIN〜SAVOYと続く履歴を埋めるには抜かすことのできない記録だと私は思います。

レスターの最盛期は1940年代前半までとされ、その後兵役に取られて苛められた末に戻ってからのレスターは聴くに堪えないというのが定説ではあります。しかし、ここいらに収められた演奏や、更に後のヴァーブ盤などでも十分鑑賞に堪える、あるいは逆に最も滋味に富む演奏を披露していたように私には思えます。

どこかに笑うべきところを見つけて、寸評しようかと思っていましたが、残念ながら笑えそうなパートはありません。レスターの偉大さに浸るしかないようです。レスターを貶したら罰が当たりますね…。SCOREのLPは中々に珍しいものかもしれません。レコード盤自体も分厚い重量盤ですので、持てる喜びは一入のようです。今となってはCDでも入手困難なアラジンとイントロのセッションをLPでいかがでしょうか。


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