爺さんの時事放言

世の中の出来事をマスコミとは違った視点で語っていきます。

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 思春期を迎えた青少年がみずからの命を絶つ原因は、いじめだけではありません。いじめ問題以外にも学業、友情など、さまざまなことが原因があります。文科省の調査によると、青少年の三人に一人は自殺を考えたことがあるということです。このため、同省はようやく重い腰をあげ、青少年の自殺に関し、その現状や予防するための対策をマニュアル化し、各学校などに配布することにしました。また、一般にも公表することを予定しているそうです。
 わたしは、その内容を未だ入手していませんが、子どもの話を聞くことが柱となっているようで、このニュースを報じたあるテレビ局のキャスターは、自殺についてこどもの話を聞くことが大切だと思うとコメントしていました。
 残念ながら、このキャスターは思春期の子どもの心理的特性を理解していないように、わたしには見えました。わが子と自殺に関し話し合うことができることなどにできるのか、わが子の自殺を防止するために、もっとも難しいことを当該ニュースキャスターは理解していないようです。

 思春期の子どもの心理は、うつ症状のおとなに似た点が見られます。人間は、分裂気質、パラノイア気質、うつ気質に大別でき、自身の力で解消できないストレス状態に陥ると、分裂気質の人は他者を、打つ気質の人は自身を傷つけるような行動をとり、パラノイア気質は、その中間にあると言います。
 うつ気質の人が向かう究極的な先は、自殺です。しかし、これを当事者以外の人が察知することは、大変難しいものです。過去の例を見ても、うつ症状に陥り自殺した人に関し、かれの家族や友人が異口同音に言うことは、「自殺するほど悩んでいたことに、まったく気付かなかった。」です。
 というのも、うつ症状になって自殺する人に見られる特徴の一つが、みんなといるときは極めて明るく振舞っていることです。
 うつ病は、正確には躁うつ病と言います。躁の状態のときは、たいへん明るく振舞います。その一方で、欝(うつ)の状態になれば、ひどく落ち込みます。この躁と鬱の状態の差が極端で、頻繁に繰り返すのが、躁うつ病です。
 しかも、友人などに囲まれているときは、躁の状態にあり、一人になったとき、あるいは本当に気の許せる相手の前だと鬱の状態になることが多いもので、周囲の者から見れば、明るい人と写っていることが少なくありません。
 
 以前、わたしは躁鬱気質の傾向が強く見られる人に会ったことがあります。かれは、日頃は大変明るく、嫌なことがあっても笑顔で対応していました。ところが、みんながいないときに、親友の前で、大きな泣き声を上げながら不満を訴えていることを、陰から目撃したことがあります。
 このことから、鬱症状が見られるから、かれには注意するように、かれの直接の上司などに話しましたが、誰もわたしの言葉を真に受ける者はいませんでした。
 「あんなに明る子が鬱症状なんて」が、かれらの言い分でした。幸い、かれは自殺するまでには至りませんでしたが、鬱病が原因で自殺する人を察知することは、それほど難しいことです。

 思春期の子どもには、躁うつ症状のおとなに似た状況が見られます。躁うつ患者が躁状態と鬱状態の差が大変大きく、頻繁に両者の状態を繰り返しているように、思春期の子どもたちは自信過剰と自己否定の状態を行き来しています。
 かれらは自信満々でいるかと思えば、突然に自信を亡くし自己否定する、といったことを繰り返しています。日頃は自信過剰の状態にあり、どのような問題であろうと、自分ひとりの力で解決できるものと信じています。しかし、これができないとわかると、一気に自己否定へと向かうのです。

 わが子がいじめにあっていることを知っていた母親が、ある朝、自宅を出るわが子に、「大丈夫?」と声をかけたところ、子どもは「大丈夫」と答え、学校に向かいました。その子は、その日の夕刻に首をつって自殺してしまいました。
 母親は、「大丈夫と言って自宅を出たのに、なぜ?」と悩み、わが子を助けられなかったことを大変後悔したという実例があります。
 この母親が、もし思春期の心理特性を理解していれば、わが子を学校に向かわせることはなかったでしょう。わたしが、このブログを始めた理由のひとつも、この実話を聞いたことです。

 思春期の子どもが自殺を図る理由は、いじめだけではありません。他にもさまざまな理由があるでしょう。しかし、これらに共通しているのは、あるとき突然に自殺という手段に向かうことです。かれの自殺を両親といえども察知することは大変難しいものです。
 というのも、本人でさえ事前に自殺を考えているわけではなく、自殺の直前まで、みずからに降りかかった問題は、自分ひとりの力で解決できると信じているからです。
 自殺を決意する直前まで、自信過剰の状態にあり、何らの理由で自分の力では解決できないと察知したとき、いきなり自己否定に向かいます。そして、醜い自己を消してしまいたいと思いかんだとき、自殺という手段を選択するようです。

 何らかの問題を抱えると、こどもの行動にも変化が現れます。それは必ずしも暗く、悲壮的なものばかりとは限りません。急に明るくなったり、多弁になるといったものもあります。
 両親といえども、わが子の日頃の行動や服装などに注意していなければ、その変化に気付くことは難しく、また、変化に気付いても、わが子に本心を話させることは容易なことではありません。
 思春期の子どもの自殺を予防するために、もっとも難しいことは、子どもの変化を察知し、その原因を子どもの口から聴くことでしょう。
 いきなり自殺を話題にしても、子どもは自身の抱えている問題を素直に話すことはないように思います。なぜならば、かれは自身の問題は自分ひとりの力で解決できると思い込んでいるからです。
 では、どのようにすればよいのでしょうか。この点に関しては、DVに悩むわが娘を救った母親の事例を紹介し、次回に考えてみたいと思います。

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閉じる コメント(3)

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で、どうすれば良いのか

2015/3/18(水) 午後 10:02 [ はな ]

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死んでしまえば全てが楽になると思ったから。自殺をしてしまうのではないでしょうか。

2018/10/13(土) 午後 5:17 [ 菜那 ]

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子供の少ない人生経験では抱えきれない程の悩みなんでしょうね、乗り越える事で大人への階段を一歩づつ登って行くんでしょうが大人だって自殺をします。
コミュニケーションとリフレッシュがポイントだと思います。我が子なら親が出来る一番の手当てだと思います。特に難しい人生の話しや質問攻めをする必要なんて無く一緒に、くたくたに成るまで歩いたり遊んだりして電車で眠りこけたりして(笑)まず親が元気に成る事が大事だと思います。難しい事は無いはず!
自分も生きて来たんだしね❗

2019/1/31(木) 午前 7:25 [ ヒサシ ]


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