爺さんの時事放言

世の中の出来事をマスコミとは違った視点で語っていきます。

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 恐れていたことが現実となりました。長野県の丸子実業高校で、2005年にひとりの高校生がいじめが原因と思われる自殺をし、遺族が件などに損害賠償を求める訴えを起こしました。しかし、加害者とされた丸子実業高校のバレーボール部の監督、部員およびその父兄が逆に、被害者遺族からいじめを受けたと訴えられたことに対し、民事訴訟を起こしました。
 裁判の結果、被害者の遺族が敗訴し、バレーボール部員などに損害賠償するよう長野地裁は命じました。これを受けて、今度は校長が損害賠償請求し始めました。実に、理不尽な判決のように感じます。
 今回の件に関しては、詳しいことがわかりませんので、一般論でお話しすると、いじめ裁判には、このような危険があるということが言えます。

 まず、いじめ裁判においては、被害者の遺族が勝訴することは極めて難しいことを知る必要があります。その理由は、

1 立証が難しいこと。
  学校は閉ざされた世界です。父兄であっても、学校で何が起きているか知ることが難しいものです。 学校関係者に直接事情聴取できる教育委員会職員の多くは、教職員または元教員たちです。教員も教育 委員会も同じ仲間です。学校長がいじめを隠蔽しようとすれば、教職員も教育委員会も、これに従うで しょう。生徒もこれに逆らうことはできません。もし、逆らえば内申書など進学や就職に当たって極め て厳しい状況に陥るからです。
  これでは事実関係を証言するものは皆無に近いでしょう。たとえ、自殺した生徒の遺書があったとし ても、関係者がこれを否定すれば、必ず裁判において「いじめ」があったことを立証できるものではあ りません。
2 「いじめ」とは何かを理解されていないこと。
  文科省の通達を見ても分かるように、「いじめ」の何が自殺を引き起こすことになるのか、その原因 は何かといった基本的なことさえ、明らかにされていません。これまでに何十人ものこどもたちが、い じめで命を落としているというのに、その詳細な調査がなされていないからです。
  一般に、いじめを感覚的にしか捉えられていないため、裁判のように厳密に事実関係を立証しなけれ ばならない場では、「いじめ」の問題はあまりにも漠然とした抽象的な存在になってしまいます。たと え、暴力行為が繰り返されていたことを立証しても、それが法律的に「いじめ」であると断定すること は難しく、暴力行為に対する刑罰や損害賠償が認められるだけになる可能性が高いものです。
3 青少年の心理を、大人の心理で裁く。
  暴力行為や誹謗中傷が繰り返されたことで、被害者が自殺したとしても、裁判官は、自殺の直接の原 因とは断定できない、と判決するでしょう。
  青少年には、かれら独特の心理が働いています。青少年に大人の心理は理解できませんが、大人は青 少年時代をすごしてきているわけですから、その心理が理解できるはずです。しかし、現実は、青少年 に起きていることを、大人の尺度で見ています。大人と同じ心理状態であると解釈してしまうのです。
  その結果、自殺の直接の原因とは断定できない、という表現になります。「いじめ」は被害者を精神 的に殺傷する行為ですが、身体的に殺傷しない限り、法律では傷害罪にはなりません。すなわち、自殺 を強要したことにはならないのです。
4 文科省の「いじめ」の定義には法的拘束力がない。
  文科省は、被害者がいじめと感じるものを「いじめ」と定義していますが、これは児童や生徒の指導 を目的とした同省の通達によるものです。法律ではありません。もし、これを認めれば、痴漢犯罪のよ うに被害者が訴えれば、すべて「いじめ」になり、関係者は有罪になってしまいます。
5 いじめを訴えられたことによる被害は立証しやすい。
  いじめを立証することは大変難しい反面、いじめがあったと訴えられたことによる被害は容易に立証 できます。このため、逆に、いじめの加害者側から被害者が訴えられると、被害者の方が不利となり、 敗訴する場合が出てくるのです。
  もっとも、わが子を失った遺族の心情を考えるならば、教育者であれば逆提訴するようなことはしな いものです。
  また、いじめの隠蔽手段として逆提訴することは、加害者の少年たちを二重の罪に陥れる ものだけ でなく、かれらの精神面の成長を阻害するものです。したがって、教育者や保護者であれば、 このよ うなことは決して行ってはならないものです。それをあえて行うようであれば、教育者として、また保 護者としての資格がないといえるでしょう。

 などをあげることができます。丸子実業高校の場合が、これに該当するとは断定しませんが、一般的に逆提訴されると、理不尽に感じますが、いじめの被害者が敗訴する危険があることは忘れてはならないように思います。
 このようなことにならないためにも、わが子がいじめの被害にあっていることを察知したならば、まずわが子をその状況から解放すこと、登校させないで精神科医など専門家の治療を受けさせることです。
 また、学校と交渉する場合においても、教員が異常な反応を示す「いじめ」という言葉をできるだけ使わず、事実のみを訴え、教員と対立するのではなく、協力して問題解決する姿勢を示すことが大切のように思います。親として最優先にすべきは、わが子の安全安心であることを忘れないでほしいものです。

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木村束麻呂
山田晃也
小網健智
三浦悟
田所浩二

2012/7/6(金) 午後 8:12 [ 丸子実業高いじめ殺人判決は大誤審 ]

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