爺さんの時事放言

世の中の出来事をマスコミとは違った視点で語っていきます。

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 本題に戻りましょう。きょうは、偏差値を重視することについて考えてみたいと思います。
 ゆとり教育が導入された頃、偏差値偏重教育が批判の的になっていました。偏差値を重視することで競争を強いることになり、これが子どもたちを欲求不満にさせている。これが結果としていじめなどの問題を引き起こしているというものです。
 
 偏差値を重視することは、本当に悪いことなのでしょうか。
 子どもは、おとなと異なり発達段階にあります。その能力も進歩の途中にあるわけですから、相対的にを評価するしかありません。
 中学生にしては、とか小学生なのに、といった表現を私たちはよく使います。これを具体的に表現すると、他の中学生や小学生に比べると、ということになります。すなわち、相対的に評価しているわけです。
 学校に通う子どもたちの本分は学習です。学習の程度をできるだけ正確に把握することは、以後の学習の進め方や生徒の学習意欲にも大きく影響します。そのために試験などによって理解度をチェックするわけですが、そのレベルもまた相対的なものです。
 教員も生徒も学習内容を100%理解することを目指してはいますが、人間ですから、すべて完全とは行きません。かと言って資格試験のように、あるレベルにあれば良いというものでもありません。そこで、他の子どもたちと比較し、平均的なレベルや最高・最低レベルとの関係によって、子どもの学習の程度を測ることになります。
 また、上位の学校に進学する場合は、定員があり、どの学校もできるだけ素養の高い生徒を入学させ、より高度の学習をさせたいとの強い願望があります。
 一方、子どもたちも希望する学校に進みたいという欲求をもっており、その欲求が他の子どもたちと競合すれば、相対的に高い評価を得た者だけが、その欲求を充足できます。したがって、このような自身の欲求を充足できるか否かを判断するためにも、相対的なレベルを把握する必要があります。

 学校には峻別機能があると申しましたが、学習能力もこれに含まれます。
 授業は、生徒の理解度に応じ、その内容や進め方などが変わります。また、集団学習においては、各々の生徒によって理解の程度に差がありますから、どこに標準をおき授業するかも全体の学習能力向上に大きく左右されます。この意味からも、各生徒の相対的な評価が必要になります。
 このように、学習においては、その対象となる生徒の相対的な能力を正しく把握することが、学校の峻別機能を果たすためには不可欠です。その手段が偏差値であり、他に有効な方法がなければ、学校が偏差値を重視するのは当然でしょう。
 したがって、偏差値を重視することを一概に非難することはできません。問題があるとすれば、その運用や偏差値のみによって子どもの能力を評価するおとなの姿勢にあると考えます。
 たとえば、記憶力中心に学習能力を評価する偏差値の測定方法なっていないか、ということです。今後の能力を発展させ、また現実社会で要求とされるのは応用力です。知識を活用できる能力です。現状の偏差値の測定方法が、このような能力を問う内容になっていなければ、運用上の問題になります。
 また、教員や保護者などおとなが子どもを評価する場合、偏差値によるハロー効果に陥っていれば、おとなの姿勢に問題があります。
 ハロー効果とは、人はさまざまな特性を持っていますが、その中のひとつの優れた(劣った)特性だけで、その人を優秀(劣等)などを評価してしまうことです。
 偏差値によるハロー効果とは、偏差値の高い子どもは優秀であり、その言動も正しいと評価し、偏差値の低い子どもは劣等生であり、その言動もまた誤っていると判断してしまうことを言います。結果、偏差値の高い子どもの誤った言動を見逃し、偏差値の低い子どもの善行を評価しないといったことが起こりますから、子どももハロー効果に陥り、事の善悪を判断できない子どもや、無気力になる子どもをつくってしまいます。いわゆる「落ちこぼれ」は、おとなのハロー効果によって生まれるものと考えます。

 学校で学ぶのは、国語や算数、理科、社会などの知識を記憶することだけではありません。とくに義務教育においては、現実社会に適応するためのさまざまな能力を身につけるための学習をするわけです。
 記憶力ではコンピューターには太刀打ちできません。しかし、人間にはコンピューターにない優れた特性がたくさんあります。これらを踏まえ、学習の程度を正しく測定する方法を議論し、作成、実施しなければ、結局のところ偏差値はいつまでも悪者にされたままであり、周囲のおとなも偏差値によるハロー効果から抜け出すことはできないでしょう。
 大学に入学したとたん、学習の目的を失い、意欲をなくし、無駄な時間を過ごし浪費を繰り返すようなことにならないためにも、学校で何を学習し、その程度をどのように把握し、その結果をいかに生かすか、を真剣に検討してほしいものです。

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社会に取って役立つ人は偏差値教育では育ちません、複眼思考が出来ない記憶力だけの偏差値教育重視で育った人達は、むしろ社会に害を与えている、ブラック企業・ブラックバイト・官僚公務員・財界人・知識人と称する詐欺師・マスゴミのような人達が育ち、犯罪・自殺者が増え社会不安が拡大します。

「人に迷惑を掛けない・嘘を付かない・他人からされて嫌な事を人にしない、他人からされて嬉しい事を人に出来る人になりなさい」人間としての人格形成の基礎が出来ていない、生きているだけで害になる人が増えるだけです。

2015/3/5(木) 午前 11:57 [ iwa*ima*u*a1949 ]

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創造力の無い決められた事しかできない人程、馬鹿の一つ覚えのゆに偏差値教育重視を求めます。

2015/3/31(火) 午後 0:31 [ iwa*ima*u*a1949 ]


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