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石川幸夫の教育・子育てブログ
教育評論家・教育研究家 石川教育研究所 代表の独り言

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「何のために生まれ、何のために生きるのか」

 昨日、今月13日に亡くなられた「やなせたかし」先生についてコメントをという事で、読売テレビの土曜8時からの「ウェークアップ」の担当の方からご連絡を頂いた。そして、午後、日本テレビ内にある読売テレビの支社に出向いた。日本テレビ・読売テレビは、やなせたかし先生のアンパンマンを放映している。あのアンパンマンも40年になる。放映も今年25年を迎える

 幼児教育者という視点でとお話があったとき、とても光栄に感じた。私は、我が子がまだ小さい頃、何度か一緒にアンパンマンを見る機会があった。しかし、10年ほど前だろうか、CDショップでアンパンマンのテーマソングを見つけ、何気なく歌詞を読んでみた。その時、今までの想いが吹き飛んだ。それは、幼い頃聞いた愛らしく懐かしい歌ではなく、年を重ね、改めて目にした歌詞はまったく違うものであった。綴られている一言一言が胸に染みてくる。そして、アンパンマンという存在が何か、自分の心の中で明らかに変身した。

 アンパンマンを借りて、やなせ先生は「何のために生まれ、何のために生きるのか」、と我々に問いかけ、そして、正義とは献身と愛であると説く。なんと、アンパンマンは史上最弱のヒーロー、正しいことをする場合、必ずしも報いられることはない。逆に自分自身が傷ついてしまう。誰も皆強い訳じゃない。強い人間ではない。でも、何故か、いざとなれば立ち向かってしまう、そんなヒーローがやなせ先生の描くアンパンマンだった。

 「はだしのゲン」「アンパンマン」と漫画と呼ばれるものに対するコメントが続いた。どちらも、大人を介さず子ども自身で読み、見る事ができる。特にアンパンマンは、幼児期の子ども達が見る。テーマである献身と愛、病める我が国で、大人達が最も求めなければならないテーマではないだろうか。アンパンマンを通して、親子で会話も可能ではないか。頂いたコメントの中に、「親子で会話できるテーマ、そんな教材が欲しい。」とあった。私にとって実に的を射たご提言だった。このご提言、既に着手しているテーマの一つで、同時に、出来事の過程を考えさせる新教材も開発を続けている。考える事、話し合うこと、常に考えている教育の方向性。やなせ先生の死去に伴い、改めて自分の教育観に「ぶれてはいけない」と背中を押して頂いたような思いがある。時に、「青臭く、教育は愛だなんて?」と揶揄される事もある。しかし、94歳のやなせたかし先生はぶれずに貫かれた。私も大先輩に負けてはいられない。

 アンパンマンは、これからも放映を続けて頂きたいと願った。子どもに適したアニメだと思う。ディレクターから鋭い質問が飛んだ。「アンパンマンが暴力を振るうところもあるが?」この質問は、さすが報道番組を担当される方だと感じた。アンパンマンが暴力を振るう事を批判する意見もあろう。しかし、全てが丸く円満に解決するなどあり得ない。「あのアンパンマンが?」と感じさせる所に、このアニメのテーマがある。人間はけして強くない。間違いもある。そして戦いに正義などない。と伝えている。だから、やなせ先生は正義とは「献身と愛なのだ」と伝えているのではないだろうか。実に深く、重いテーマだ。

 やなせたかし先生のご冥福を心からお祈り申し上げます。合掌

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