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石川幸夫の教育・子育てブログ
教育評論家・教育研究家 石川教育研究所 代表の独り言

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ビッグデータの活用

「ビッグデータを活かした学習を!」

 イメージ 1多くの先生方と教育を語るとき、時折出てくるのが「人の機能」です。機能を最大限活かすのが、五感と呼ばれる「味覚・嗅覚・聴覚・視覚・触覚」です。この中で、主に学習として使っているのが聴覚と視覚になります。こうして学習を感覚や機能という見方で判断すると、幼児教育は、正に五感をフルに使った画集が行われているのではと思うのです。最近、偶然にも、子供達の学習について、幼児教育(基礎教育)の立場から意見を聞かせて欲しいと、私も20年以上使用している「吉備システム」の代表Kさんから依頼を受けました。

 吉備システムは、主要5教科の問題を、分類し、データベースとしてまとめたシステムです。一般的には、教材というと冊子になった状態のモノを連想しますが、数万という問題は表現出来ません。しかし、問題の数は受験問題も含めるとかなりの数になり、ICT時代、AI時代と言われる中で、このシステムは正に各教科別問題のビッグデータです。私は、このシステムを最大限活用し、特に国語の慣用句・ことわざ・故事成語・漢字学習(小学1年生から中学3年生)を毎回行っています。子供達の学力は語彙数に比例するため、高学年の国語学習には必ずこの漢字を含めた語句の学習を取り入れています。この学習は少しずつですが学力を上げ、様々な教科に波及していくのが特徴です。

 学力を上げるための取り組みは、それぞれの学年で違いがあります。まずは、高学年と低学年、小学生と中学生でもおおきな違いがあります。そして、ここに幼児教育が絡むと、子供達の環境や学力に応じた学習が可能になります。中学生になると、子供達の学力差は顕著になり、その多くが「語彙数不足」です。問題文でさえ、しっかりと読解できません。最近では、数学の問題文を読解できない子供達が増えています。学力差は、正に語彙数の差であり、それに伴う思考力、集中力の差は彼らが過ごしてきた小学校時代の6年間、そして、土台を築くべき3歳から6歳までの積み残しが溜まってきたことを意味しています。また、同時に、学ぶ意欲、学ぶ事の楽しさ、学ぶ事を活かすことなどをその途中に置いてきてしまっています。その為、残念なことですが、ただ学習すれば成績が上がるという事はなく、自分の意識を変えていく事、そして、それに応えられる学習環境を学校や、塾などの民間教育が提供することだと思います。

 まず、学力に悩み、「どうせ勉強しても」と思っている子供達に伝えておかなければいけないことがあります。それは、脳は、入ってくる情報を、自身の持つ感情から判断してしまうという事です。「どうせ勉強なんかしても」と学ぶ事を否定すれば、脳は「この情報は必要なし!」と判断してしまうので。つまり、いくら時間を掛け勉強をしても、極論を言えば、勉強に対し自らが否定的な感情を持っていれば、その学習に要した時間は無駄になってしまうのです。これは、幼児を見ればよくわかります。何事にも好奇心を持って臨む幼児は、その吸収力は半端ではありません。まるで、砂に水をまくように、あっという間に吸い込んでいきます。

 幼児は、五感をフルに使い物事を吸収していきます。学力には直接関係はありませんが、家の手伝いも、五感をフルに使い学ぶ事が出来ます。料理の手伝いでは、音、臭い、温度、色、様々な体感が待っています。その体感は、料理のシーンなどが文章化されたとき蘇ってくるのです。こうした、体験、体感は、学習時に具体的な体験として、それらを連想させ、理解を増す効果があります。先程の、吉備ステムを使った漢字学習ですが、ここでは必ず例文を音読して貰い、その意味を聴いています。何気ないことですが、声を出す授業を心がけています。文字を頭で読み、声に出す、この一連の流れが、脳を活発にさせます。なぜならば、一見、単純に見える例文を見て、音読する行為だけでも、脳の各部位が機能するからです。

 「見る」から「読む」過程で、黙読では「視覚」中心の学習になります。しかし、自ら声を出すことで、視覚と聴覚を使う事になります。そして、学習の基礎である、繰り返しが、先の吉備システムは1枚(勿論多くのプリント枚数を出力ができる)のプリントで出力できるので、同じ内容の問題確認ができます。更に、特筆すべきは、集団授業でも、ひとり一人問題を変え、子供達の能力に合わせて出力ができます。(基礎:標準:応用:発展に類別されている)

 幼児教育の基本は、五感を通した学習が多い事は一つの特徴でしょう。子供達の学力差で低学力に悩む子供ほど、この五感を通した学習が必要になるかもしれません。その為、タイルを使用した数学習に加え、積み木、パズル等を使った学習、また、実際に作図などを多用した、触覚を使う学習も必要になります。これらは幼児的に見えてしまいますが、実際に触れること、また、作図することは学習能力を支える「空間認知能力」を養います。教材だけでなく、こうした工夫が入ることで、子供達が興味や関心を持って貰うことができます。やはり、抽象化された授業だけでは、学力に劣る子には、学習に興味を持てないと思います。

 子供達には、成功体験が必要です。それも、簡単な内容だけでは成功体験の後に来る「達成感」までには至りません。まずは、子供達のゴール、それも、少しの努力で達成できるゴールを持って貰うことが大切です。先日、あるテレビ局の取材を受け、子供達のゴールについて話しをさせて頂きました。しかし、残念ながら、表面的な形の放送に終わってしまいました。扱ったと言うだけで、内容の本質に迫る事が出来ない、若いディレクターの勉強不足が目立ってしまいました。今後、学力に悩む子供達、その支援をする団体や先生方の為にも、「吉備システム販売」の方々と協力して、活動をしていきます。

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