「言葉の後れと、内言の未発達」 知人を通し、もうすぐ3歳になる女の子について相談を受けました。お母さんも働いているので、保育園に通っているとのとことでした。実際にあってみると、活発な女の子で、まだオムツが取れていません。お母さんが心配されるように、やはり、言葉が遅いようで、自分の要求を「うぅーん」という喃語に近い言葉を多く使っています。年齢から言って、やはり、言葉の獲得が遅いようです。ただ、沢山話しかけ、遊んであげると、オウム返しに言葉を返してきます。また、こちらの言っていることがわかるようで、「積み木をとって」というと、ちゃんと積み木をとってくれます。行動を見ていると、身の回りにあるものを、何かに見立てて遊んでいるようで、知能面の発達は順調のようです。やはり、お母さんは、スマホを見ている時間が多く、子供との接触時間が限られているように拝見しました。
この女の子は、こちらの反応に素早く応えてくれます。また、膝の上に乗って同じ遊びをするように促してきます。そこで、お母さんに質問をして見ました。「Aちゃんは、お風呂に入って頭を洗うのを嫌うでしょう?」と聞いてみると、「えっ!なんでわかるんですか?」と不思議そうな顔をしました。子供とのふれあいは、2通りあって、一つは「言葉のふれあい」、そして、「肌のふれあい」です。いわゆる「肌のふれあい」はスキンシップのことです。子供の身体に触れる、それも、意識的に触るときと、無意識で触ることがあります。背中をさすられたり、寝るときにトントンと背中を叩かれたり、痛いところを「痛いの、痛いの飛んでいけー!」と言いながら撫でたり、子供に触れる事はとても大切です。これは、私達の皮膚に、快感と感じる神経があるからです。痛いところをさすって上げると不思議と痛さが遠のくことがあります。それは、皮膚の快感を感じる感覚が、痛さを伝えるスピードに勝るからです。何気なくしていることでも、科学的な根拠があることに驚きを感じます。
そして、「言葉のふれあい」です。子供との何気ない会話、読み聞かせ、もっともっとお母さんの素敵な声を聞かせてあげることがとても大切です。忙しいでしょうが、5〜10分、会話や読み聞かせの時間は取れるはずです。保育園に預けていると、我が子の成長に気付かない事があります。また、我が子の成長の遅さに気付かない事もあるのです。家で行わなければならないことは多く、全てを保育園の先生に任せることは避けましょう。少しでも、子供の成長に関わりを持たなければ、親としてそれはとても恥ずかしいことです。「言葉のふれあい」は一緒に遊んであげる事も含まれます。「時にはじゃれ合ったり、子供と接する時間を大切にしてあげて下さい。」と、知人とお母さんに伝えました。
同時に、とてもおしゃべりな男の子(5歳)のことでも相談を受けました。おしゃべりの多い子の特徴として、人の話を聞かないことがあります。小学生でも見かけますが、一見してよく話すと言うことで、頭の良い子とし見られることもあります。しかし、先程の特徴である、人の話を聞けないことが、この子のある部分の成長が十分ではないことを表しています。それが、今まで何度かお話をしてきた「内言」という、心の中で使う言葉の未発達です。内言は、思考力、判断力、想像力などに関係するので、考える為の指導や、アプローチが必要になる場合があります。それは、難しいことではなく、考える場を作る事です。「どうしてだと思う?」「なぜだと思う?」という問いかけ、「○○ちゃんはどう思う?」などの言葉がけを意識して行います。また、記憶遊びも良いでしょう。カラーの積み木などを使い、まずは3色ぐらいから順番に並べ、3秒数えて隠し、それを思いだし並べて貰います。これを少しずつ数を増やし、並べ方を工夫して行います。記憶を辿る、こうした刺激から、少しずつ考える力がついてきます。それと同時に、心の中で言葉を操る「思考」へと発達していきます。小学生でも,内言の未発達な子は多く、よく、「思考力を育てる云々」とよく聞きますが、「内言」と「外言」の作用を熟知していないと簡単にはいかないと思います。
やはり、今日も教育研究家でした。
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