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石川幸夫の教育・子育てブログ
教育評論家・教育研究家 石川教育研究所 代表の独り言

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「叱る親:叱らない親、子供に寄り添えない親」

イメージ 1 子供の躾ほど難しいものはありません。日常生活の中で「他人に迷惑をかけてはいけない。」、この言葉は両親からかなり強く、そして繰り返し言われていたことを思い出します。私の父は本が好きで、私達子供にも、幼い頃から沢山の本を買ってくれました。また、母の口癖は、故事成語やことわざで、今思えば躾の一環として伝えていたのだと思います。

 子育ての中で、躾けに関し様々なご相談を受けます。私自身、子供の躾は、言葉の発達と共に行うことが大切だと思っています。大人(親)は、経験的に事の善悪について理解しているはずです。しても良いこと、してはいけないこと、歩き始めの頃、まだわからないからと放っておくのではなく、「ダメなことはダメ」、つまり、「これは、しては行けません!」とはっきり伝える事が大切です。こうした話しをすると、必ず出てくるのが「心」についてです。「心の骨組みはことば、心はことばによって形成され成長する」、今まで何度もお伝えして来たことです。何故ダメなのか、してはいけないのか、それを理解し思考するにもことば無しにはできません。

 しかし、この”ことば”も、無駄と言うより、子供を追い詰めていく使い方をするケースが目立つようになって来ました。そこで、今日は、極端な悪い例を挙げてみたいと思います。そして、ご自身の子育てを見直すきっかけになればと思います。

 イメージ 2悪いことをしても、またはしていても、注意のことばすらない、与えない、いわゆる最も恐い「無言」という名の育児放棄です。生きたことばをかけてもらえない子は、本来持てるはずの心を持つことはできません。頼りになるのは他の大人達です。ことばをかけ、して良いことや悪いことの区別を、ことばを通し理解する、その為の過程ががなければ、事の善悪を理解出来ないからです。自尊感情すら持ち得ない子は、無意識のうちに、人に迷惑や、心に傷を付けてしまいます。判断基準を親から与えられていない子は、とても寂しく悲しい存在です。子育てに「無視」は、子供にとって最悪の環境と言えます。スマホに夢中になり、子供を見ない。子供の発することばに耳を傾けない。常に親の都合を最優先にする、これでは、子供の心の中から成長を促すようなことばを見つけるのは難しいでしょう。

 イメージ 3一方、”叱る”親の存在もあります。一見、しっかりとした躾けのように見えても、過度に叱る場合は、子供を精神的に追い込んでしまう「虐待」へと変化してしまいます。「プチ虐待」などと言われる場合もありますが、こうした「虐待」と言う言葉をオブラートで包むような表現は、事の重大さを認識できないのではないでしょうか。強者が弱者を言葉で威圧する、この光景は、パワハラそのものです。「小言」とも取れる親からの叱責は、子供の心の中に、時には「恐怖」という心的圧迫感を伴い、家庭内に、子供の居場所のない環境を創り上げてしまいます。親への恐怖心は、子供を、二面性を持った子に育ててしまい、家庭内で見る我が子と、外で見せる我が子のギャップに、驚きうろたえてしまう親のケースも見られます。この環境下での子供は、衝動的行動が目に付くようになります。虐めに加担したり、暴力的になったり、感情のコントロールが効かなくなったりするので注意が必要です。

 子育て、そして躾は、時に周囲や世間体を気にしすぎて、子育ての基本を忘れてしまいます。子育てで一番大切なのは、子供に寄り添うことではないでしょうか。今まで、多くの方々が子育てで悩んできても、立派に我が子を成長させてきました。今の社会は、子育てを孤独感いっぱいの中で行われている様に見えます。頼るところがない、相談する相手がいない、自分自身を追い詰めると、子育ては思っている以上に苦しく辛いものになってしまいます。たぶん、きつく叱ってしまうお母さんは、とてもまじめな性格なのでしょう。だから、悩んでしまい、躾と勘違いして、子供にあたってしまうのだと思います。

 子育て中で大切なことは、我が子との接し方を冷静に、そして客観的に見直すことです。子育ての状態を見ることができるのは、家族です。子供との接し方に少しでも疑問を感じたら、それを指摘してくれる人がいたら、反発せず、素直になって、聞く耳を持つことです。躾は、子供の心の核となるもの、親として大切に育てて行きたいですね。

 明日は、午後から、日本テレビ「スッキリ」の番組取材のビデオ撮りに向かいます。先月も2度ほど同番組から取材を受け、このところ、良く声を掛けて頂いています。内容も、今日のブログと大いに関係するもので、考えさせられる問題だと思います。皆さんのジャッジは?
 
 

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