|
高まる局地的フィギュア熱は、
狭い事務所内に充満し、
更に興奮度は増す一方。
「高橋、4回転跳びますかねぇ?」
「小塚は成功してるけどなぁ、
織田は回避やし、、、紐切れてもたけど、、、
やっぱり直前のライサチェックの蛇が効いたか、、、
蛇2匹体に絡みついてたらしいで。
それで演技完璧やしな〜。
あ、でもまだ鼻がおる。
あの鼻はクルクル回ってきよるで。」
プルシェンコを鼻呼ばわりか。(爆)
「鼻、こけへんかな〜、、、」
「オリンピックやっちゅ〜ねん!
スポーツマンシップ皆無やな〜!?」
「あ、高橋の演技、始まったって!」
「ホンマ、織田(だから呼び捨てやってば)に拍手を贈ってくれたバンクーバーの人達を見習わないアカンで。」
「どうなん?跳ぶん?高橋?」と、
会話もコンガラガって、
更に室温アップ気味の事務所に゛ピンポ〜ン゛と、来訪者が。
こんなときに、誰〜?とインタフォンを見ると出入りの信金さんです。
玄関を入って、スリッパに履き替え、事務所へ続く廊下を抜けて、事務所ドアの取っ手に手をかけ、ドアを開きつつ、いつものように
「こんにちはぁ〜」の
ちょうど「こん」のトコロで
「高橋、4回転、しっぱぁ〜いッ!!」の声に続いて、
その場にいた♀全員の、
「エ〜」とか
「キャ〜」とか
「ギョエ〜」とか
「ナンデヤネ〜ン」とかいう絶叫が事務所いっぱいに響き渡り、信金さんが開けたドアから、玄関を撃破して表の道路に突き刺さるかという勢い。
私が半笑いで、椅子を勧めるまで、フリーズしていた彼。
その後も、
熱いコーヒーにいきなりブチ込まれ、あっという間に溶けて小さくなったけど、
最後の最期で自分の回りだけ、自分が溶けて温度が下がっているために
意外にしつこく居残っている氷のように、
自分とそれ以外との温度差に戸惑っていた。
用事が終わり、帰る段になって
改ったように
「僕ぅ、今日融資の事ですごく悩んでたんですけど、
ここにお邪魔して、皆さんがあんまり元気で笑ってるんで、
なんか元気がでましたわ。
僕ぅ、頑張りますぅ。
ありがとうございましたぁ。」と言った。
もちろん、その場でトドメの大爆笑が爆発したのは言うまでもない。
元気を取り戻した信金さんが帰り、
鼻はクルクル回ったけれども、2匹の蛇には勝てず、高橋は日本人にはおおよそ先天的に欠落していると思われる「アピール力」で銅メダルに食い込み、
終わってみれば、日本人選手全員入賞という、大変立派な結果に、
日本人として誇りに思うとともに、
蛇をまとった金メダリストやクルクル回りきった鼻や参加した全ての選手、
いきなり記憶の彼方から掘り起こされたキャンデロロ、伊藤みどり、トーニャハーディングにケリガン元選手達にも拍手を送りたい気持ちになった皆であった。
実際にテレビ観てないのに、この盛り上がり。
この会社には地デジも3Dテレビも不要か?
と、ここで
「あのぅ、
別にネットの速報にかじりつかんでも、
2Fの50インチTVでゴハン食べながら観戦してもよかったんじゃ?」
この日最後の大爆笑が炸裂したのは言うまでもないことである。
ま、テレビだったら信金さんを救える程の笑いはなかったかもしれないしね。(笑)
|