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中国から飛来する黄砂に「ジクロルボス」が含まれていた。
(週刊ポスト2008/3/28より抜粋)
(前半略)
黄砂は、中国大陸内陸部の砂漠や乾燥地帯の砂が上空に巻き上げられ、偏西風に乗って日本に飛来し、大気中に浮遊したり、地上に降下したりする現象のこと。例年、日本で黄砂が確認されるのは3〜5月で、4月にピークを迎える。
もちろん黄砂は、掃除の煩わしい「黄色い砂」であるだけではない。吸い込むことによって、人体への悪影響も心配されているのだ。大分県立看護科学大学の市瀬孝道教授(生体反応学)が解説する。
「黄砂に含まれるシリカという成分が肺に入ると強い炎症を起こすことがわかっています。土壌中のカビや細菌も黄砂に含まれていて、アレルギーの症状を悪化
させる。動物実験では、気管に到達すると気管支炎を起こす結果も出ており、人体に同じ降下をもたらす可能性が高い。」
黄砂の時期は花粉の飛散する時期と重なっているが、花粉症を悪化させる原因にもなるという。
「黄砂はスギ花粉と比べて6分の1と非常に小さい粒子で、普通のマスクでは防ぎきれない。それが鼻の中に付着すると、くしゃみや鼻づまりとなる。今まで花粉症でなかった人が、黄砂によって花粉症が誘発されることがあるようです。」(市瀬教授)
黄砂に含まれている「毒」はこれだけではない。実は最近の調査で、黄砂には複数の農薬が含まれていることがわかったのだ。
昨年4月に環境省が発表した「黄砂実態解明調査中韓報告書」によれば、黄砂中に含まれる21種類の農薬の濃度分析を行った結果、「ジクロルボス」が検出されていたのである。
韓国では高齢者の死亡率が増加
ジクロルボスとは、中国毒ギョーザ事件で「メタミドホス」とともに何度も検出された有機リン系の農薬。揮発性が高く、吸い込んだり皮膚に付着すると、頭痛や呼吸困難を引き起こすなど急性毒性が強い物質である。中国では広く一般的に利用されているのに対し、日本では劇物指定されており、購入の際に住所、氏名などの届け出が必要となるため、ほとんど利用されていないという。
このため、ジクロルボスについても、中国から飛来したとの見方が強い。
金沢大学の岩坂泰信・特任教授(大気環境学)が説明する。
「農薬が単独で空中に舞うとは考えられず、むしろ物質に付着しやすい特徴を考えれば、黄砂に付着してやってくると考えるのが自然です。中国では広範囲で使われていますし、日本とは比べものにならないぐらい乾燥していますので、土壌に撒かれた物質が舞い上がりやすいのです。」
実際、環境省が発表した農薬検出リストの中には、DDTなど日本で禁止されている農薬の名前もあった。
では、人体への影響はどうなのか。環境省の説明を聞こう。
「ジクロルボスの検出濃度は最大で1立方cmあたり7.4ピコ(1兆分の1)グラムで数値的にはごく微量で、すぐに人体に影響を与えるというものではありません。」(環境保全対策課)
ただし、ごく微量でも長年吸い続けることで、人体に影響する可能性が考えられます。
「たとえ基準値より相当低い値であっても、有機リン系の農薬は神経毒性が強く、長年摂取し続けると、手足のしびれや神経麻痺を起こすことがわかっています。」(前出・市瀬教授)
実際、不気味なデータがある。韓国の研究機関の02年の調査では、65歳以上の高齢者の死亡率が黄砂の飛来する時期(3〜5月)になると2.2%増加している。しかも、気管支疾患及び心臓血管系疾患に起因する死亡率になると、4.1%も高く、入院患者数は7.8%増加しているのだ。
日本ではこうした本格的な調査はまだ行なわれていないが、背景にはこんな事情があるという。
「ギョーザ問題でもいえることだったが、日本は中国に対し、外交的に弱腰であるため、黄砂が中国から飛来することすら断定しないでいる。
北京五輪を控えた中国は環境問題にナーバスになっており、非協力的です。実際、中国、モンゴル、日本、韓国との間で計画されていた黄砂監視プログラムから突如離脱し、気象観測データを国家機密としてしまった。しかし、日本が何より発生源を突き止められないのは、政治問題化を恐れてのことでしょう。」(ジャーナリスト・黄文雄氏)
気安めにしかならないが、黄砂対策としてはマスクするか外出を控えるしかないという。気象データが未公開のままでは何も変わりそうもない。
引用ここまで
黄砂に化学物質が付着しているという情報は伝え聞いていたが、今話題のジクロルボスまで付着していた。
この記事で目新しいのは韓国の事情である。日本より近いのだから影響が大きいのは当然のことであり、日本も早急に健康への影響について調査すべきだろう。何より中国人自身の被害が一番大きいと思うのだが・・・
ギョーザ問題同様、政治的対応に期待出来ない以上、これも自己防衛するしかないか。そのうち黄砂対策マスクが発売されるかも知れないな。
転載元: 徒然日記
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