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記:こうもり
学問とは哲学がなければならない。
教育とは愛である。
「新しい歴史教科書」(平成17年度版:中学生用)を読んでそう感じました。
哲学のない学問とは 魂のない生命体のようなものです。
過去の人類の経験、知識、教訓を学び、
より良き未来の為の知恵の集大成=哲学あってこその学問です。
それが抜け落ちて単に知識の寄せ集めに腐心すれば、
悪戯にカルトやテロなどに利用される事例はオウム真理教などの先例で明白です。
そして、教育とは、
子々孫々のより良き未来の為に、
先人の知恵の集大成を次世代に注ぎ込む、
愛情の継承に他なりません。
2005年、
「新しい歴史教科書」の採択をめぐっては、
杉並区の教育委員会と、
左翼思想や反日思想団体からの脅迫・恫喝事件にまで発展し、
激しいやり取りがなされました。
そんな記憶を基に、実際に「新しい歴史教科書」を手に取ると、
あまりに普通に淡々と繰られ、歴史の負の部分もきちんと記され、
あのヒステリックな騒動が非常に不可解で偏執的である事を、
改めて再認識致しました。
あえて言えば、
今までの歴史教科書と明確に異なるのは、
その冒頭の「はじめに」の部分でした。
書き手の教育者としての高い志・ゆるぎない信念・深い愛情を感じます。
単に、知識を寄せ集めたものを教科書とするのではなく、
読むだけで感動を与え、
人としての内面を研ぎ澄ませる素晴らしい書物こそが、
教科書として選ばれるべきです。
その内容の一部をご紹介すると・・・・・
イラン・イラク戦争時、テヘラン空港で立ち往生していた日本人を救出してくれたトルコと、
そのトルコが自国の教科書で教え、忘れないでいてくれた、
遭難して日本人に助けられたトルコのエルトゥール号の逸話、
本当に偉かった二宮尊徳氏(二宮金次郎)や、
大勢のユダヤ人を迫害から救った樋口氏、杉浦氏の逸話、
日本の神話なども挿入され、
時系列、且つ、文化・芸術面、政治・経済面、外交面などからも切り分けた、非常に解りやすい工夫がされています。
また、図解されたものも非常に興味深く、
16世紀にまんじゅうを2つに割るように地球を真っ二つに領有分割した、
スペインとポルトガルの勢力世界地図や、
古墳作り、大仏作りの方法、江戸時代の築城のしかけ、
江戸時代の身分制度を人口比率で表した円グラフや
時代と共に変遷する世界地図や日本地図、
江戸時代の石高を表記した大名達の勢力地図など、
どれもこれも非常に解りやすく、視覚的にもとても楽しめるものです。
執筆された方々の調査力、掘り下げ、論理的な頭脳明晰さもさることながら、
この薄さの本の中に、この内容の濃さで、
良くここまで簡潔にまとめたな・・・と感心するほどです。
ちなみに某T国書院版の歴史教科書(中学用)を開いてみると・・・
いきなり冒頭がアジア、それもアジアと言ったら57カ国もあるのに焦点は東アジアのみです。
まず中国の記述から始まり、韓国、北朝鮮、そして、その次にやっと日本が出てきます。
日本を「東アジアの中の日本」と謳い、
どの時代においても【東アジアと〇〇時代】のような章立てです。
日本を中国・韓国・北朝鮮の属国さながらに扱っている事にびっくりしました。
とても日本の教科書とは思えません。
独立主権国家である事を見失せようとしている?
よもや子供達を視野狭窄にしたいのか?
国家という枠組みに抵抗を感ずる反日思想を基に記述するにしろ、
せめて、せいぜい、1000歩譲っても、
【世界の中の日本】という流れでやって欲しかったものです。
その他の我が国の歴史教科書の凄さの一覧表はこちら↓
【トンデモ教科書】
http://www.tsukurukai.com/02_about_us/02_maso_01.html
ちなみに「新しい歴史教科書」は世界地図が最初に出てきます。
そこから、人類の始まりについて触れ、
日本のあけぼのという章立てがされています。
同じ教科書でありながら、ここまで質が異なるとはオドロキです。
( ̄へ ̄|||) ウーム
沖縄の集団自決論争でのすったもんだも記憶に新しいのですが、
教科書とて書き手が産み出すひとつの書物、
その時代の認識を反映した、
一般教養として学ぶひとつの取っ掛かりに過ぎません。
私自身が過去に教科書で学んだ知識が、
現在では間違いが判明したり、新たな説が出てきたり、
修正されている事が多々あります。
教育に於いては、政治的な思惑や、
時代と共に変わっていくであろう「真実」の押し付けだけは
してはならなりませんし、
ましてや変節する外交問題に左右される愚は絶対に避けるべきです。
全てが真実として教える事の方がむしろ真実を遠ざけます。
そこに教育理念がない事、
そして政治プロパガンダに振り回され続ける我が国の政権中枢や教育界に、
昨今、深〜〜〜〜〜い失望を感じます。
そんな、しごくまっとうな「新しい歴史教科書」、
実際に学校で採用しているところは殆ど無いようです。
ウリャアーッ(ノ`Д´)ノ`Д´)ノ彡 ┻━┻ ┻━┻ダーンッッッ
執筆者間の確執なども殊更スキャンダルの如く報じられ、
日本の自虐史観を煽りたい思惑からの激しいバッシングもあり、
今年は扶桑社が出版を断念するというニュースが流れました。
このような良書が消えてしまったら、健全な教育、
ひいては国家の損失でもあります。
守っていかねばなりません。
幸い、市販版という形でネットでも購入出来ますので、
是非 【一家に一冊】 ご携帯下さいませ。
大人が読むと、おさらいにもなって非常に楽しい本です。
新しい歴史教科書(改訂版:平成17年、2005年版)
アマゾン
http://www.amazon.co.jp/%E6%96%B0%E3%81%97%E3%81%84%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E6%95%99%E7%A7%91%E6%9B%B8%E2%80%95%E5%B8%82%E8%B2%A9%E6%9C%AC-%E8%97%A4%E5%B2%A1-%E4%BF%A1%E5%8B%9D/dp/4594050093
楽天ブックス
http://item.rakuten.co.jp/book/3613718/
私が学校で歴史を学んだ後も絶え間なく歴史は紡がれています。
平成17年度版「新しい歴史教科書」の最後は、
北朝鮮に拉致されていた曽我ひとみさん、
地村夫妻、蓮池夫妻の5人の方々が、
2002年、飛行機のタラップを降りてくる写真で締めくくられています。
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