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今日は憲法記念日なので、憲法の話題を。 イカーリネンという小さな町がフィンランドにあります。 とても小さな町なので、フィンランドが好きな方でも知っている人はあまり多くないかもしれません。 3年前の初夏、フィンランド旅行中にウリタと私はその小さな町で唯一の教会へ 行く機会に恵まれました。 私達にとってとても大切な存在であるフィンランド人Kさんが、その教会で話をすることに なっており、同行させてもらったのです。Kさんは日本滞在の経験があり、 教会の礼拝の後に日本での経験を皆さんにお話することになっていました。 そして、Kさんから、ウリタと私にも日本について何か話をしてほしいと言われたのです。 Kさんが日本について私達に質問をし、私達の答えををフィンランド語に通訳してくれました。 私が外国の人に向かって日本国憲法について話したのは、この時が初めてです。 日本国憲法、といっても、九条についてだけなんですけれど。 Kさんが、 「アラビアさんは、日本についてどんなところが素晴らしく、どんなところが まだ足りないと思いますか?」 と尋ねました。前もって打ち合わせをしたわけではないので、突然の質問でしたが、 すぐに返事が出来ました。 私は、日本に生まれてよかったと思うことは沢山あるけれど、一番よかったと思うのは、 日本は永久に戦争をしないことを、国の方向性の根本となる憲法で定めていることだと話しました。 幼い頃、同居していた祖母から戦争体験を何度も聞かされ、母に連れられて原爆展を見て、 戦争も爆弾もとても怖いと思っていたけれど、学校で日本国憲法を習い、 日本は戦争を放棄したと知ってとても安心した、世界には戦争と共に生きていく人が まだまだ沢山いて、その人達はとても気の毒だと思うし自分だけが安泰でいることが パーフェクトにいいことだとは思わないけれど、いつか日本の憲法の考え方が 世界に広まっていけばいいなと思う、というような内容を話したと記憶しています。 そしてさらに、私は今の日本の憲法の考え方を支持しているけれど、特にアメリカとの 関係の中で憲法の考え方は様々に解釈され、結果、憲法の戦争放棄と戦力の不保持の部分を 変えようとする考えも出てきていることを心配している、と付け加えました。 Kさんが私の言葉をどんなニュアンスのフィンランド語に訳してくださったのかは 分かりませんが、集まった沢山の人達はじっと私の話を聞いてくださいました。 フィンランド、特にフィンランドの片田舎の町では日本という国はほとんど未知の国です。 日本についてのイメージすら持ち合わせていなかったであろう人々に、突然の平和憲法の話は どのように受け止められたのかなと考えます。もっとフィンランド語が上達していたら、 自分のフィンランド語で話し、相手の方々の反応もフィンランド語で理解できたのにな。 そして、この日の経験は私にとって『日本に生まれてよかった』という気持ちを
再認識する機会ともなりました。『戦争をしない』ことを他の国の人の前で堂々と 話すことができるって、なんて誇らしいことでしょうか。 戦争をしないことは人類の理想であるけれども、現実にはそぐわないという考え方もあります。 でも、私は現実にそぐわないとしても、現実だけに惑わされず理想を追い求めていくべきでは ないかと考えます。今も世界では戦闘が繰り広げられている地域があります。 平和憲法を掲げている私達は、どうすれば世の中から戦争がなくなるのか、そのために 私達は何が出来るのか、つまり、どうすれば平和憲法に基づいた行動が出来るのかを 考え続けていかなくてはならないと思います。 |
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