えみり日記

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忍者の里

本日もよく晴れ、気温も高いということだったので、迷わずバイクに飛び乗り、前々から行きたかった伊賀上野を目指すことにしました。京都から信楽を通過してそれこそ忍者が出そうな山道を疾走すると、1時間半ほどで伊賀上野に到着。一年前の事故以来の三重県入り(ちょっとだけですが)。

伊賀といえば忍者。映画や時代劇には欠かせない存在ですが、なぜかこれまであまり興味が持てませんでした。この際、勉強しようと、市営駐車場にバイクを止めてとりあえず忍者博物館とやらに入りました。メインは江戸後期の建物を移築し、文献にある忍者屋敷の仕掛けを施したという建物「忍者屋敷」です。オープンと同時に入ったためか、従業員の方が妙に明るく挨拶をしてくれました。少し待って、他の人と一緒に「どんでんがえし」や「隠し部屋」など、忍者のように素早く動くお姉さんが説明してもらいました。ただ大概はどこかで見たような仕掛け。妙に作りものくさくて今ひとつかな。
隣接する体験館の展示説明では、忍者はテレビや映画のような黒装束ではなく、通常は山伏や虚無僧、僧侶の恰好をしていたそうです。夜間に行動する時も黒では逆に目立つので、紺色の野良着を着ていたとのこと。この方が鎌などの武器になる得物を持っていても目立たないのだそうです。納得。

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続いて、近くにある伊賀上野城へ。この城は、もともとあった平楽寺が、織田信長による「天正・伊賀の乱」で焼失。そこに筒井順慶が整備した城を、次に入った藤堂高虎が大坂方に備えて大城郭を築いたとされています。私は主君をころころ変えて恥じることのなかった藤堂高虎という人物が正直あまり好きにはなれず、明治維新の際もあっさりと幕府に見切りをつけた藤堂家の姿勢も共感できません。(あくまでも個人的な感想です)
この城の天守閣は、工事半ばにして暴風雨で倒壊しその後建てられませんでしたが、昭和に入って地元の代議士が私費で作った天守閣が存在しています。平戸城のようないわゆる「模擬天守」というもので、歴史を捻じ曲げるもので、個人的にはどうかと思いますが、あの藤堂高虎を藩祖とするこの伊賀上野城には意外とあっているのかもしれません。ただそんな私でも、日本一の高さ30mの石垣は見事だと感じました。

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イメージ 4上野公園にあるトイレの表示。お手洗いの文字が汚れていると思ったら手裏剣ではないか!!なかなか良いセンス?



伊賀上野のもう一人のヒーロー松尾芭蕉の関係する施設などを見た後、次はもう一つの忍者の拠点・甲賀を目指しました。
ここでは「甲賀流忍者屋敷」に行きました。施設は伊賀よりも古くて展示も年季のはいったものばかりでした。ただおじいさんによる解説は伊賀よりも面白く感じました。
この施設は甲賀忍者53家のうちの筆頭格望月家の住宅として元禄年間に作られたものだそうです。内部の仕掛けは伊賀のものとほぼ同じでした。おじいさんの説明では(本当かどうかしりませんが)伊賀の忍者屋敷を作る際に、この建物をこっそり視察に来て真似していったということです。真偽のほどは知りませんが、こちらの屋敷の方が、かなり古いものの、使い込まれた感じが何とも本物っぽい。またあちこちに隠れている忍者の人形が手作り感満載で、実にかわいらしい。

解説曰く、
▼忍者なんていうものはテレビに出てくる装束など着ていたら目立ってしょうがないので、僧侶や虚無僧など目立たない恰好をしていた。武器ももっていない。僧は旅行をしやすいし、「坊主を殺せば七生祟る」と言われるだけあって、殺されにくかった。
▼バク転も忍術も煙幕も使わない。静かにやってきて静かに逃げるだけ。
▼煙幕は使わないが、火薬の製造技術はあった。昔の火薬は木炭を使っていたので、すぐにしけって使えなくなってしまうため、製造技術は貴重なスキルであった。この技術がその後、製薬業に発展する。
▼忍者屋敷の仕掛けは、敵を殺すためのものではなく、盗賊などから家族の安全を守るためのもの。盗賊を殺せば復讐されるので、事を荒立てず被害を出さないための苦肉の策だった…。
などという説明は非常に説得力のあるものでした。ちなみにこうした屋敷は甲賀でもここだけ、伊賀では「天正の乱」で住民の半数が殺されたので、残っているわけがないということだそうです。

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今後、時代劇の忍者モノが楽しめそうな予感がする、きょうの小旅行でした。

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余呉湖と賤ヶ岳

珍しく2日続けてお休みだったので、きょうはバイクでお出かけ。
きのうに続き長年の懸案だった滋賀県北部の古戦場「賤ヶ岳」を目指しました。

東山を超え、琵琶湖の湖岸道路をひた走り、2時間ほどで、余呉湖へ。
山に囲まれた1周6キロほどの小さな湖。お隣の琵琶湖より49mも水面が高いそうです。「鏡湖」という別名の通り、ほとんど波のない湖面は鏡のように周囲の山々を映し出して、とてもきれいでした。


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しかし1583年には、この美しい湖の周辺が織田信長の後継者をめぐる戦いの舞台に。北から侵入した柴田勝家軍3万と、迎え撃った羽柴秀吉軍が5万。1か月のにらみ合いのあと、大垣まで兵を引いた羽柴軍の誘いに乗って、柴田方の佐久間盛政が湖の南を迂回し、東側の大岩山に布陣した中川清秀を奇襲し、討ち死にさせます。しかし秀吉はその日のうちに50キロの道のりを7時間で駆け抜けて帰陣。撤退する佐久間軍を賤ヶ岳で襲撃します。戦場は賤ヶ岳の山頂から北側の余呉湖の間、上の写真のあたり、両軍の血で余呉湖が赤く染まったという言い伝えもあるほどの激戦だったそうです。その際の加藤清正や福島正則といった「賤ヶ岳の七本槍」の活躍はよく知られている通りです。

予想していたよりも狭く、さらに急斜面。戦いは未明の暗闇の中で行われたそうなので、さぞ壮絶なものだったのだろう。

再びバイクで、中川清秀が討ち死にした大岩山の横を通って、秀吉側が進軍した賤ヶ岳の南斜面へ。
ここからはリフトで山頂まで上がることができます。横着してリフトに乗っていると、下を歩いて登っていた小学生に「リフトに乗っている人がいる」と指をさされて少し恥ずかしい思いをしました。
リフトを降りると、琵琶湖が一望でき、この山が琵琶湖と余呉湖を隔てていることがよくわかります。


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リフトの場所から山頂までは300mほど。途中、戦死者を供養するお地蔵さまがまつられていました。あちこちに点在していたのを昭和58年の400周忌をきっかけに1か所に集めたそうです。小さな兜をかぶったお地蔵さまが物哀しさを感じます。まさに「一将功なりて万骨枯る」。


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そこから少しのぼると山頂。まず古戦場碑がお出迎え。戦いのいきさつらしきものが記されています。また近くの展望台には「七本槍古戦場」の案内板とともに、下を見下ろす双眼鏡も。ただ、ここには槍を担いだ武士がお休みになっている像もあったそうですが、工事中のようで見られませんでした。残念。


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山頂からは、琵琶湖・余呉湖・北国街道などが一望でき、ここが交通の要衝を抑える重要な拠点であることがよくわかりました。

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帰りがけに彦根の石田三成の居城、佐和山城址に立ち寄ってみました。賤ヶ岳では勝者の側だった三成の居城も、関ヶ原のあとに落城。石垣や木材も彦根城に持ち去られ、今はただの山。まさに「兵どもの夢の跡」ですね…。


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復活

去年9月に事故の修理をしたあと、長らく駐輪場で眠っていたわが相棒。

けがの完治を受けて、先月、充電していたバッテリーを取り付けたが、セルが回らなかったため、ショップに修理を頼んだ。すると午前中、引上げにやってきた。あわせて点検も依頼したところ「2〜3日かかるかもしれない」と言われたが、午後になって「終わった」との連絡を受けた。

夕方、事故で傷ついたシールドを取り換えたヘルメットを手に、ショップに迎えに行った。バッテリー・スパークプラグ、オイルフィルターが交換されていた。店の人には「もっと乗ってください!」といわれたが、こればかりはどうしようもない。
料金を支払って、相棒にまたがり、スターターを押す…ところがセルは回るがエンジンはすぐに止まってしまう。そういえば、店の人が「ガソリンがありません」と言ってたっけ。やむなくショップの2軒隣にあるガソリンスタンドまで押していき、給油。今度こそエンジン始動!懐かしい音と振動が全身を包み込む。しばし味わった後、いよいよ公道へ。

あの事故以来8か月ぶりの運転は、やはり少し怖かった。しかし頭で考えるよりも先に体はスムーズに動く。肌寒い時間帯だったが、頬をなでる風は、最高に心地よい。どんよりとした厚い雲の下にそびえる愛宕山を横目に見ながら相棒を走らせると、事故から完治に至るまでの記憶が次々に頭をよぎった。この日をどれほど待ったことか…。

わずか15分ほどの道のりだったが「バイクに乗っていてよかった」と心から感じることができた。もちろん「再び事故は起こすまい」という強い決意とともに。

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