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 パワースポットではありませんが、注目スポットが沼津にあります。昨年あたりからトンデモナイ注目を集めているのが、深海水族館です。先日の土曜日、東名高速が大渋滞にもかかわらず見物に行きましたが、いやもう、驚きました。二年前の平日に行ったときは、お客さんも数人ほどで、じつにのんびりと展示がみられましたが、ダイオウイカはじめ多くの深海生物の浮上ラッシュと、昨年のNHKダイオウイカ番組の大ヒット、さらには科博の「深海」展示が重なり、深海水族館にも家族連れが殺到しておりました。
 
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    図01 沼津港深海水族館 入口
 
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    図02 水圧のすごさを実感できる実験パフォーマンス
 
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  図03 水族館バックヤード ほとんどの仕かけが手作りです。
 
 日本人のすごいところは、生き物好きと珍しい物好きが尋常でないことでしょう。しかし、深海生物のおもしろさは、もっと尋常ではないのです。今回、運よくメンダコが展示されておりました。ほとんど宇宙生命体か、あるいはアニメのキャラです。このタコは水深200m、深海と定義される深さのトバ口から1000mまでに生息していますが、ふわっとスカートのような傘膜をひろげて着底しているところは、たいへんにおもしろい眺めです。
 体は水っぽく、よく見ると水中でもかすかに波打っています。食べると、塩水みたいな味だといいます。こんな赤ちゃんみたいな弱そうなタコですが、匂いがけっこうケミカルな刺激性を持ち、漁師はいやがるようです。
 深海は流れがほとんどないらしいので、あのスカートをひろげて海水を抱え込むだけで浮いていられるのでしょう。そのかわり、小さな耳をパクパクさせるだけで泳げます。
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04 メンダコ やや上から
 頭の後ろ側に漏斗といいますか鼻みたいな水管が出ているので、目と鼻が表と裏に付いている感じがします。この漏斗で水を噴射できるようです。したがって、タコ類の大問題はいったいどっちが前でどっちが後ろなのかわからない、というところにあります。そもそも頭足類という名称も、頭の上に足があるという実に奇怪な体のデザインを指したものでした。
 
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05 メンダコ横からの撮影
 
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06 メンダコの目側と漏斗側
 
それからヒカリキンメダイがいる黒い幕の中は必見です。驚くべき数のヒカリキンメダイが、悪魔の眼みたいに吊り上った発光皮弁を光らせて群泳しています。以前は飼育しているうちに光が弱くなる傾向があったそうですが、駿河湾名物サクラエビを餌にしたところ、光が弱まらなくなったばかりか、健康も維持できるようになり、この二年間一匹も死んでいないとのことでした。
 
しかし、驚いているだけでは、博物学の楽しみは満喫できません。じつはヒカリキンメには2種類あって、背びれがひとつだけのオオヒカリキンメというのもいます。こっちは光り方がさらに強い。さて、闇の中で無数に光る発光器を見比べ、2種類の区別に挑戦してみました。そして、わかりました! ふつうのヒカリキンメはピカピカ明滅しますが、オオヒカリのほうは発光器を「まばたき」させず、ずっと見開いているのです。石垣館長にうかがったところ、オオヒカリキンメはこの群れに2匹だけ混じっているとのこと。ぜひ発見してみてください。
 
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  図07 ヒカリキンメダイの群泳
 
そうそう、二階もおもしろいですよ。シーラカンスやラブカの標本・模型が見物できます。目玉はシーラカンスの脳。あの大きさなのに、脳はわずか
5gです!私は、展示されている液浸標本の脳を見て、ゴミが浮いてると思ってしまいました。ラブカの幼魚の実物標本もじつにめずらしかったです。
 
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     図08 シーラカンスの冷凍標本 実物です
 
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   図09 シーラカンスの脳 体重80kgですが、脳はたった5g
 
それから、これは以前来た時に写したサケビクニン。ふにゃふにゃしたお化けみたいな姿が気に入っておりました。今回は見かけませんでしたが、こういう異次元の形態をした生き物が常時展示されているので、見飽きません。
 
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   図10 サケビクニン カサゴ目の魚です
 
目の前の海から深海生物を捕ってこれる沼津港。まさに、知られざるパワースポットです。ちなみに、石垣館長は数年前まで、ごはんも三度三度食べられるかどうかとご本人が笑うくらい厳しい暮らしぶりだったそうです。というのは、すぐ死んでしまう上に、どこに何が住んで居るかもかわからない深海生物を追いかける仕事は、損失ばかり大きい赤字続きの冒険だったからです。それが一発逆転したのは、メキシコ沖でダイオウグソクムシを20数匹、数百万円の損害を被りながらも採捕することに成功、いくつかの水族館がその引き受けに手を挙げてくれたおかげだと聞きました。そのダイオウグソクムシ、実は陸上のダンゴムシの仲間ですが、あいにく今は展示されておりません。が、その一種で、ちょっと小さいオオグソクムシなら日本近海に生息しているので、ここでもたくさん展示されております。ガラス面の外側に冷水が流れ落ちているので、ほぼ0度の冷たさを指で実感できます。
 
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11 これは小さいオオグソクムシ ガラス面に冷水が流れてます
 
こんなリスキーな仕事に情熱をぶつける人がいたからこそ、今のブームにつながったのですね。詳しい話は差し控えますが、奥さんが偉かったと思います。パイオニアの生きざまを聞くにつけ、何やら分からぬ、やる気と勇気を、もらえました。

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閉じる コメント(4)

いろいろな水族館 あるんですね そうかあ 流行ってるんだあ

2014/4/2(水) 午前 6:31 [ 旅人びび ] 返信する

今年はダイオウイカやリュウグウノツカイ、サケガシラがばんばん捕まってますからね。生きたダイオウイカの展示も夢じゃないかも?

2014/4/2(水) 午前 6:54 [ みんけんひで ] 返信する

近くなので二度行きました。変な海洋生物だけでなく、ちゃんと駿河湾の生き物もいて楽しめます。
さすが、博識でいらっしゃる!!

2014/4/2(水) 午後 4:38 wlk 返信する

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FACTORY-I
深海生物、大ブームですね。
明日放映の「マサカメTV!」も深海生物がテーマ!
楽しみにしてます

2014/4/4(金) 午後 5:17 [ dai*ai*aou*7 ] 返信する

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