障害者自立支援法の主旨☆収入が少ないのに、助成を受けられない方
「今まで障害者のサービスは、障害の種別ごとに複雑に組み合わさっていましたが、平成18年4月からは福祉サービスがひとつになり、総合的に障害者の地域での自立した生活を支援します」という主旨です。
障害者自立支援法によりサービスを受けることができる障害者
身体障害者 知的障害者 精神障害者 障害児
※精神通院医療の場合
すでに、関係の皆さんはご存知のことでしょうが、大きなポイントとしては、
(1)新たに、 所得制限が設けられ、一定の収入以上の所帯では、対象外となったこと。
(2)自己負担が、 原則5%から10%となったこと。
(3)上記(2)で、原則としたのは、低所得者や生活保護を受けている所帯では、 自己負担の免除などがあるため。
というところでしょう。
そのため、該当されている皆さんやその家族のとっては、 負担増となることは否めない事実です。
手続きと運用
国会で成立した、この障害者自立支援法が悪法であるのかは、次回に譲るとして、今回はいくつかの手続きと運用上の問題に限定したいと思います。
上記(1)の所得制限には、平成16年分所得(平成17年度所得証明書)で所得の審査
となっております。
医療にかかることは大きな負担であり、まして、これらに該当する方やその家族にとっては、医療だけではなく、様々な費用がかかることから、法の名の通り自立の支援を行うものです。
ところが、その判定には、平成16年の収入に基づくものとなっています。
終身雇用が薄れ、転職支援ビジネスが活況となり、この間のデフレ経済において職を失った方々もたくさんおられ、時代の流れの変化が著しいこの現代において、一昨年の収入で判断するとは、この法の精神に反するものだと思います。(この制度に限りません)
この原因は、現在、手続き窓口と実務上の運用は、市区町村となっている関係上、市民などの 収入の把握が一昨年でしか出来ない制度上の問題であろうと思われます。
所得制限により、公費負担対象外となり、お困りのみなさんへ
確かに一昨年(平成16年)の収入では、対象外となるが、その後大きな環境変化によって、 昨年の収入が大幅に減少、若しくは無くなった方は、本年4月からの自己負担増では耐え切れないと思います。
私の考えでは、このような場合は、宥恕(寛大な心で許すこと)されるのではないかと思います。
まず、 昨年(平成17年)一年間の収入の証明が出来るものが必要でしょう。
もちろんベストは、 公的証明です。
官公庁が発行するもの若しくは、 官公庁の判子が押印されているもの、あるいは、それに順じるのでしょうが、 官公庁の受付印のあるものです。
税務署の受付印のある確定申告書を持参
環境変化があった皆さんは、 昨年の税金面が未清算の場合が多いでしょうから、確定申告が必要となります。(また、多額の医療費を支払った方は、税金の還付が受けられます)
昨年平成17年の確定申告書を税務署に提出すれば、その控えに受付印を押印して返却されますので、それを持参の上、市区町村担当窓口に相談すれば、法の主旨から言って、公費負担対象に認められる可能性が大です。
(先般の愚生記事に中に、医師の診断書が必要となる方は、2月中で締め切る医療機関があることから、早め早めの対応と申し上げましたが、この場合、平成17年分の確定申告は、平成18年2月16日(木)〜3月15日(水)ですので、2月16日(木)から2月22日(水)の間に確定申告されるほうがよろしいです。残る2月23日(木)24日(金)27日(月)2月28日(火)に役所及び医療機関と対応する日に充当)
また、それらの書類の入手が困難な場合、極めて公に近いもの、公ではないがそれを証明してくれる親族以外の方に一筆書いて頂く。
親族以外の方、例えば、お子さんがおられれば学校長やPTA役員、町会長、民生委員等々ではどうでしょうか。
金銭借用時の保証人ではありませんが、もし仮に不正受給が判明すれば、その方々に道義的責任が問われることにもなりかねないということは念頭においておくべきでしょう。
つまり、市区町村担当窓口の方が、納得出来るものがあれば良いというのが私の考えです。
法の主旨からも当然公的補助を受けられるのは当然ですし、経済的事由から該当されるべき方が、満足なる治療を受けられないことは、不幸なことです。
そういう意味から、決して諦めないで下さい。
地方自治体によって、様々な制度がある
現行制度によっては、自己負担は原則5%ですが、 自治体によってはその5%をも負担してくれているところがあります。
つまり、自己負担はゼロということです。
従いまして、 住所地の地方自治体に確認することは忘れないようにして下さい。
この4月からも自治体独自の制度があるのか、新たに創設されたのかは、私は把握しておりませんが、くれぐれも相談するようになさって下さい。
地方自治体によって、理解度が異なる。担当者によっても、対応が異なることもある
ここは、十分ご注意願いたいところです。
先般も記事の中で触れましたが、 地方自治体のホームページを見ても、未だ新制度の説明がされず、現行の 旧制度の説明しか見当たらないところがたくさんあります。
これはあくまでも ホームページ上だけのことなので、 実際には立派な施策を取られているのかもわかりませんが、 IT時代にあっては、たよりなく思ってしまうところです。
しかし、先ほども触れましたが、地方自治体によって対応が様々なのは事実として存在しています。
何事においてもそうなのですが、不正受給が後を絶たないために、すべての制度が複雑で、地方自治体においても理解度が違うのです。
また、市役所の方だから、村役場の方だから、すべて把握しているとは限りません。ご存知ない方もおられます。
そういう方と相談しても、誤った知識でせっかく公的支援を受けることが可能であるのに、悲しい結果となることも多いものです。
一般の会社でもそうです。新入社員や最近勤めたばかりのパートさんやアルバイト学生など、わからなくても当たり前だからです。
また、営業の方に採用条件を聞いてもわからないのと同じことです。
ですから、諦めてはいけません。
市区町村が駄目なら、都道府県や関連機関、国に相談
以上の意味から、
不満足な回答でしたら、複数の公的機関に相談して下さい。
直接、出向いて相談するのがベストです。また、納得のいく回答を得られた場合、 所属機関とその方の役職・氏名、その日時をメモすることを忘れないで下さい。
後日、市区町村担当窓口で「どこそこの誰が、いつ、このように回答して頂いたと述べるためです。
文書を作成し、提出すればなお良いでしょう。
(※タイトルは、「お願い」くらいで良いでしょう。提出年月日。市区町村名及びその長の氏名。当方の住所氏名(保護者の場合は、子どもの氏名も)。健康保険の種類。その保険番号。受診している医療機関名と院長名。
内容としては「今般、平成18年4月1日より、障害者自立支援法が施行されるに伴い、私の所帯では所得制限のため、公費負担非該当者となります。この所得の判定は、一昨年の平成16年の収入ですが、その後、大きな収入の激変があり、現状ではこの4月からの負担増に耐え切れるものではありません。添付しております平成17年確定申告書(注:コピー持参。現物は一旦持参するが提出せず、持ち帰ること)の通りの現状です。
何卒、この経済的状況をご斟酌頂き、障害者自立支援法に基づく公費負担対象者としてのご対応をお願いするものです」など。(注:提出物が、確定申告書の場合です))コピーして控えを取っておくこと。
やむを得ず、電話でしか困難な場合では、可能な限り、失礼に当たらぬようにお名前をお教えいただくほうがよろしいでしょう。
どちらにしても、マナーとして、まず先に自らの姓名を名乗ることは当然です。
そうして、良い回答を得ることが出来れば、本来の窓口である市区町村に、いつどこで誰からの回答である旨を説明し、理解を得てください。
また、医療機関にもよりますが、医療従事者の方は大変忙しく、中々懇切丁寧に教えて頂けることが少ないようです。(よほど、親しい関係なら別ですが)
まず、自ら色々なところで確認される方が良いと思います。
医療機関で手続きの代行をしてくれるところは、代行手続き費用を取っていることを忘れずに
ただ、「手数料まで取っているのに」、と抗議しても、職種柄、後日 患者側の不利益とされるかもわかりませんので、ご注意です。
代行している医療機関にも連絡を忘れず
先述しました、一昨年(平成16年)収入では公費負担対象からはずされる方で、 手続き代行を医療機関に任せておられる方
繰り返しますが、あくまで 公費負担対象となるための対応は、自ら行わねばなりません。
それと平行して、医療機関は手続き代行しますが、医療機関は当方が公費負担該当者となるべく対応している事実を知りませんので、もし 地方自治体より、満足した回答を得たならば、医療機関にその旨、事前に説明しておくほうがよろしいと考えます。
それも文章で、提出しておくほうがベストです。(提出年月日、先方医療機関名と院長氏名、当方の住所氏名年齢(保護者の場合は、子どもさんの名前も)、健康保険の種類と保険番号などを記載。コピーなどして控えを残しておく)
これは、医療機関が手続き代行し、その書類を確認した担当官庁が原則通り、該当しないと医療機関に通知をすれば、後になって公費負担該当者であることが判明すれば、 医療機関として二度手間となって、事務負担が増すことになり、その担当者の心証を悪くすることによって、当該患者への対応が不親切となることを防ぐ意味合いからです。
確定申告書(税務署印のある控え)を持参し、市役所等に出向いた場合も
その意味からも、代行している医療機関名を記入した文章提出が、望ましいと考えます。
以上は、あくまでもこの4月から、満足に治療を受けることが出来なくなる方がおられれば不幸であるとの考え方から、官公庁の方々、医療機関の方々の対応が悪いとしての前提としておりますので、ご理解お願いします。
また、 折衝事でもありますから、以上の考えですべて上手くいくかは、責任は持てるものではありません。
懇切丁寧に教えて頂ける、地方自治体のご担当の方々、医療機関のご担当の方々がいらっしゃれば、そちらのご指ご指示に従って下さい。
皆さんに良き結果が出るよう祈るものです
(※なお、本タイトルとしております、『権利の上に眠るものは救われない』の内容は、今回またしても長文となりましたので、次回とさせて頂きます。申し訳ありません。
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人が決めた法律によって、みんなを良くするためのものが、ある人たちにとっては首を締めるほど辛いものになってしまっていることがあります。その間違った境を的確に突いている記事だと思います。勉強ってこうやるんだ・・と改めて自分の知識の無さを恥じ入りました。ほんとうにarasi_fuujinさんのページに来れてよかったと思います(汗)
2006/2/11(土) 午後 4:35 [ kei ]
行政関係はあまりにも複雑で理解できないことが多すぎます。自分も所得の激変があり、今回長男の障害者福祉年金の申請も複雑です。不正をしようとか思ってるわけではありませんが、医者によっても対応が全然違いますし、困ってます。
2006/2/11(土) 午後 4:46
初めまして。TBありがとうございます。とても丁寧な記事で参考になりました。
2006/2/11(土) 午後 7:30 [ - ]
トラバありがとうございます!
2006/2/11(土) 午後 10:51 [ - ]
★彡ttxtp901さん。行政も中々現実対応出来ないのです。その実務をされている行政の方も、もどかしさを感じておられると思います。
2006/2/12(日) 午前 9:20
★彡gangan0883さん。法も制度も、現実の様々な事例にまで謳うことは困難です。ですから、現場の担当者の方などの判断に委ねざるを得ないのでしょう。現場が混乱するもとですね。それ以上に当事者の方は困ってしまうのです。そのお困りになっている方の立場に立って、相談を聞いてあげる姿勢が必要ですね。
2006/2/12(日) 午前 9:26
★彡らりりんさん。少しでも参考になれば、目的を達します。
2006/2/12(日) 午前 9:28
★彡わくわくさん。わざわざ、どうもです。
2006/2/12(日) 午前 9:29
トラックバックありがとうございます。こちらからもはらせていただきます。
2006/2/12(日) 午後 0:03
★彡さくらさん。ありがとうございます。
2006/2/13(月) 午前 7:53
トラバありがとうございます。 いい事もあり、悪い事もある自立支援法どうなる事やら始まってみないと分からない部分もありますからねぇ。
2006/2/13(月) 午後 6:35 [ h02*6m ]
★彡h0206mさん。確かにそうですね。この法律自体の善悪、そして今後と並行し、この法の中では、何が可能であるのかも研究する必要はあると思います。
2006/2/14(火) 午前 6:34
トラックバックありがとうございました。これでよくわかります。未定の部分も多いのに、どうして成立を急いだのか不思議に思います。
2006/2/14(火) 午後 9:17 [ ねこ太郎 ]
★彡yuzuyuzu13さん。そう思います。郵政民営化の影に隠れ、あまり議論されませんでしたね。結果を求めたのでしょうが、何事も拙速はいけませんね。
2006/2/15(水) 午後 0:40
遅くなりましたが、トラバありがとう。ギャル役所職員です。行政的には、自立支援医療に関し未だに日々助成内容や申請方法など、変わっているため、自治体的にHPをUpできないのが実情です。低所得層にかんしては、ほとんどの自治体で国保加入者は、国保連合で、社保の方は都道府県にて自己負担0にする準備をすすめています。書ききれないので、また訪問してみてください。更新さぼってることが多いですが・・・。
2006/2/26(日) 午後 10:26 [ ali*e*ne*e_han* ]
★彡alice_nene_hanaさん。ありがとうございます。プロの方に見ていただきたかったです(^^)あなたは親身になって相談にのってあげる人だと思います。HPは良いとしても、そのところが大事ですね。お互いに人間ですからね。
2006/2/27(月) 午前 7:17