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4月5日に拙文【つねに「世の中は悪くなる」?☆人間】 で、「文明が進歩し、文化水準が上がることは結構なことです。でも、その進化に人間が追いついていないから問題だと思うのです」と書かせて頂きました。

ちょうどその翌日4月6日付日本経済新聞朝刊に、河合隼雄文化庁長官の特筆に価するインタビュー記事が掲載されていました。

新しい国のかたち

旧来の倫理を失った

★引用始め★
「元気にはなった。が、深いところで重大な問題に直面していると思う。個人主義の時代の、新たな倫理をどう構築していくかだ。日本では、豊かになったときの倫理などほとんど考えてこなかった。急に豊かになったものだから、一挙に問題が噴出した

個人主義はキリスト教文化圏から出てきた。それは倫理が不可欠で、キリスト教の倫理が働いている限り、個人主義は利己主義にならない。日本では、『イエ(家)』を第一としてみんなでいこうという考え方が倫理の基底にあった。イエを取り払ったところに個人主義が広がったことから、旧来の倫理などどこかへ行ってしまった

日本の家庭教育はモノがないことを前提に、実にうまくできていた。背後にあったのは仏教的教えだ。いろいろ言わなくても『もったいない』の一言で通じた。モノがなく貧しくても生きていくシステムができていない。豊かになりシステムが壊れた
https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/63/f6/arasi_fuuto/folder/1231164/img_1231164_31405497_1?1144623358

「親が、子供のちょっとした反論にさえ戸惑っている」

何が善で何が悪かの規範が分からなくなってしまったから、大人として振る舞えない。もはや個別の問題というより、日本全体として取り組むべき大変な課題の一つだと思う」

「日本だけでない。韓国や中国も同様の問題が起きていると聞いている。…キリスト教文化圏でも問題が起きつつある。もう、一つの原理で生きていける時代ではなくなったのかもしれない」

「生きていくということは、心の中に矛盾するものを抱えていることでもある」

「集団の中にあって他人の気持ちを察するといった古来の日本的特質もある。一方で、グローバル化に対応して個人ががんばることも必要だ。そんな相反するような状況をどうやって調和させていくか。よほど真剣に考えていかないと、子供も育てられない

「心が貧しくなったとは思わない。が、モノが豊かになったほどに心は豊かになっていないのではないか。要するにバランスの問題だ。心を豊かにしていく場面で文化の果たす役割がある」

「このままでは、日本の悪いところと個人主義の悪いところだけになって、日本は失敗するんではないか。新しいルールを真剣に議論する場をつくらねばならない」

◆≪かわい・はやお:京都大学教授、国際日本文化研究センター所長を経て2002年1月、文化庁長官に就任。臨床心理学者、心理療法家。58歳の時、フルート演奏を再開。77歳≫

★引用終り★(以上は抜粋です)

仏教の教えではなく、《仏教的教え》

私はほとんど同感ですから、何も語る必要はありません。

ただ、誤解を招いて頂きたくないとの思いから、あえて言わせていただくならば、文中にある「背後にあったのは仏教的教えだ」というくだりです。

ここでは、「仏教の教え」とは書かれていません。

あくまで、「仏教(的)教え」です。

拙文【「暑さ寒さも彼岸まで」☆お彼岸は仏教行事ではない?☆日本の文化と伝統】 に書かせて頂きましたが、「お彼岸は、実は日本の伝統であり、風習であり、風物詩でもあるのです」

それと同じで、仏教や神道のことを知らなくとも、脈々と受け継がれてきた日本の文化・伝統そして日本人の心が失われた結果だと私は思うのです。

※ベストセラーになっている「国家の品格」藤原正彦著も、これに共通するものがあると私は思っております。

※画像は下記よりお借りしました(記事とは一切関係ありません)
東日本ハウス

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社会の荒廃についてですが,小さなことこそ見のがさないです。前ニューヨーク市長が行った,地下鉄,地域の落書き・ごみを散らかさない。些細なこと,スキマ(公衆トイレなど)をきちんとすること。(ほぼ毎日,ニュースで流れる情けない放置ゴミの話。企業が物を売ったのだから,最後まで責任をとるシステム作りは?ほとんどの人は真面目にゴミを出し,真面目な人たちの税金で片付ける)家庭でも小さなことこそ,大事なことだと思います。日本中の家庭で朝元気に「おはようございます」と挨拶できることだと私は思います。

2006/4/11(火) 午前 3:29 ちゃりん

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☆彡shizuka_igawaさん。過去、十字軍というものがあったのは事実です。日本でも僧徒が武器を持ったりした時期もありました。ただ、基本的教えに権力闘争や侵略行為はないと思っていますが、いかがでしょうか。

2006/4/11(火) 午前 10:48 嵐風人(arasi fuuto)

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☆彡shizuka_igawaさん。欧米と一括りにするのはどうかとも思います。アメリカは同感です。しかし、同じ英語圏のイギリスは長い伝統があり、ビジネスにおいても学術の方においても、議論でぐいぐい押す姿勢は喜ばれないようです。ある種の『和』があるのではないかとさえ、思っています。

2006/4/11(火) 午前 10:53 嵐風人(arasi fuuto)

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☆彡shizuka_igawaさん。追記で「同感」と書いていただいているように、ほぼ同意見をお持ちだと思いますが、欧米のところについてだけ、述べさせていただきました。

2006/4/11(火) 午前 10:55 嵐風人(arasi fuuto)

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☆彡komkomさん。急に西洋が入ってきて、ただ表面上の豊かさだけに憧れ、「心の豊かさ」を忘れてしまったつけであるように思います。どの国であっても良いところ悪いところがあるものですが、日本は日本としての改革ではなかったのでしょう。付け加えるなら、文化の近いアジアの日本という立場を忘れてはいけないのでしょうね。

2006/4/11(火) 午前 10:58 嵐風人(arasi fuuto)

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☆彡miriari89さん。取捨選択が出来ていなかったのですね。敗戦国ということも一因にはなっているでしょうが、(戦後、占領国家から)国は独立しても、真の自立ではなかったのかも知れません。

2006/4/11(火) 午前 11:00 嵐風人(arasi fuuto)

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☆彡ちゃりんさん。「引き継ぐ者が必要」は素晴らしい視点です。もう今の親の世代が、すでに引き継がれていることが少ない段階に来ていることも関係しているでしょう。

2006/4/11(火) 午前 11:04 嵐風人(arasi fuuto)

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☆彡ちゃりんさん。結局、人間は楽な方に流れる生き物ですから、その生き物を自由にさせて来たところが問題なのかも知れません。専制国家を望んでいることではなく、節度ある規制が必要だと思いますね。

2006/4/11(火) 午前 11:07 嵐風人(arasi fuuto)

私が書いたのは十字軍のことではありません。中世から近代にかけてのヨーロッパでは、教皇庁の教えに従って、民衆の行動(性生活に至るまで)は非常に規制されていたのです。でも、実際は隠れて自由奔放にやる人はやっていたそうです。だから、キリスト教的倫理ということ自体が一概に言えないのではないかと思い、書かせていただきました。あと、私も本当は米と書きたかったので、その通りだと思います。

2006/4/11(火) 午前 11:38 [ - ]

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ハジメマシテ。今日、偶然にも養老孟司「無思想の発見」を読んでいたら似たような事が書かれていました。西欧と中国、日本の思想について、そこから来る倫理観とか。。。まだ完読してませんがオススメです!

2006/4/12(水) 午前 1:55 [ 真実(しんじつ) ]

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☆彡shizuka_igawaさん。失礼しました。そういう侵略行為も存在しているとの事例を出させて頂いただけでした。見識のある目をお持ちですね。一概には言えないです。その通りです(^_^)

2006/4/12(水) 午前 9:45 嵐風人(arasi fuuto)

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☆彡miyataka711さん。良い本をご紹介頂きました。ありがとうございます。

2006/4/12(水) 午前 9:46 嵐風人(arasi fuuto)

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日本はある種の自然信仰(八百万の神々)、仏教的思想、江戸時代に広がった儒教的思想の三つを基本思想とする社会だった私は思ってるのですが、それゆえにかつての日本では、自然や家、年長者を敬って当たり前の社会だったんですよね〜。自然、家や年長者への尊敬があったから、文化や思想などがちゃんと後世に受け継がれていたというか。最近の社会においては、それこそ極端な個人主義・合理主義の強調から、年長者・家と自分は別、年長者が年少者を注意するのにも必ず理由が必要、というような風潮ですね。

2006/5/15(月) 午前 10:10 syr**o_de_b**gerac

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☆彡白野さん。おっしゃる通りです。同感です。ただ、こういう部分は若い方にはご理解頂けないでしょうね。ある程度の年代にならなければ。

2006/5/17(水) 午後 7:23 嵐風人(arasi fuuto)

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世の中の荒廃の一因は、倫理や道徳に対して人があまりにも無関心で、自分の心のあり方に対しても関心が無いからだと思います。 もう一つの視野は、身勝手主義の自由の権利を身勝手に何をしても良いとはき違えているからだと思います。社会での本当の自由は、一人一人が義務や秩序をきっちり守ってこそ得られるものだと思います。

2006/10/4(水) 午前 0:58 [ uck*y*001 ]

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☆彡uckky1001さん、ありがとうございます。やはり、日本人としてのアイデンティティを失ってしまったからだと思います。これは好むと好まざるとに関らず、魂に染み込んでいると思うからです。

2006/10/9(月) 午前 8:03 嵐風人(arasi fuuto)

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なぜ、欧米では<個人主義は利己主義にならない>かが重要だと思います。日本は、庶民による革命を経験していません。庶民が社会を創ったり、本当の意味で、庶民が社会に影響を与えたことが一度もないのです。日本社会は、昔から庶民と関係ないところで動いてきました。これじゃ「自分たちの社会」「自分の延長にある社会」という気にならないのは当然でしょう。「自分の社会」じゃないのだから「勝手気まま」「自己の利益のためには手段を選ばず」となるのだと、思います。

2006/10/24(火) 午後 6:16 [ bosho_no_nushi ]

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「日本人としてのアイデンティティ」について書く前に、私が戦前をどのくらい知っているかというと、私は、昭和29年生まれですが、 両親は、共に明治生まれ。小学校、中学校と、何かの折には、日の丸掲揚、君が代斉唱がありました。運動会に予行演習があり、遅くまで行進の練習をしていました。15才まで、こんな状況でした。今でも、選挙は、 誰に投票するか「地区の偉いさん」から指示があるそうです。

2006/10/24(火) 午後 6:41 [ bosho_no_nushi ]

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戦前の「日本人としてのアイデンティティ」は、明治以降、上から教育されたものです。明治以前のものは、その過程で、上が取捨選択しました。 それって、日本のちょっと北にある国の人たちの状況と、そう変わらないと思います。

2006/10/24(火) 午後 7:30 [ bosho_no_nushi ]

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戦後の荒廃については「軍国主義を教えた教師が民主主義を教えた」とana747kei様にありました。私は「軍国主義に追随した政治家や実力者が、、、」と言い換えてもいいと思います。

2006/10/24(火) 午後 7:57 [ bosho_no_nushi ]

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