土地探し→銀行融資まで

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とにかく融資を受けるには建物本体の見積書が必要ということが分かりました。
その時点で図面はまだスタディ(本計画前の検討段階)状態たったので、とにかくある程度の「絵」にして、概算が拾ってもらえるくらいの作りこみをしなければなりません。まあ、ざっくりした見積書でよさそうなので何とかなるかと思いつつも、問題はどこに見積りをつくってもらうかということです。

僕は今回自邸を建てるに当たって、決めていることがありました。
それは、施工会社を特命で指名して、サシでコスト調整をしたいということです。つまり複数の施工会社から相見積りを取らない、(一応コストの相場は掴めるという前提で)ということ。

理由は、自分も含めて建設に関わる人に納得して仕事して頂きたい(したい)から、です。

もちろん、僕達の生きている社会は自由主義経済圏なので「価格競争」があります。でも、近年の建設業界のそれは明らかに供給側(建設業者)が多すぎて過当競争になっています。

僕も今までいくつかのプロジェクトを経験してきましたが、結局過度のローコストは皆が不幸になるということを実感しています。不当に低い報酬は、自分の仕事に誇りを持てなくするのです。

基本的に建物をつくることに係わる人たちは「ものづくり」が好きな人たちだと思います。しかし、建築主が過度にディスカウントを要求すると、施工者側は競争に勝つためにそれに答えざるを得ない状況に追い込まれます。結果自分達の技術を安売りさせられたり、品質をギリギリまで下げたり、熟練度の低い(賃金の安い)職人さんばかりに頼んだりといったことをやらざるを得なくなります。ひどい会社だともっと酷い事をやるかもしれません。真面目にやろうとしている人・会社にとっては非常に辛い状況です。

そういった誇りを持てないような報酬や状況からはいいものは決してできないと思います。

もちろん僕は潤沢に資金を持っている訳ではないので、完全に全員が納得する報酬を払えません。ですから施工会社を初めから1社に絞って営業などに係わる余分な費用を削り、膝を突き合わせて双方納得する金額を交渉したいと考えているのです。(甘いかな?)

施工会社は土地を探している途中で知り合った、東区のT建設という地元の建設会社にお願いしようと決めました。木造住宅のノウハウも豊富で地元密着の商いをやられていて、SE構法も施工できるということで構造の選択肢を確保しておけるのもの魅力でした。営業の方も素朴な感じでじっくりお付き合いができそうな印象でした。

ということで、ばたばたと図面をつくり、見積りを依頼しました。
約1週間で見積書を用意して頂き、10月末には融資申込み用の書類を無事銀行に提出できました。

嘘やろ?銀行融資

嘘やろ?銀行融資

思いがけずというか、棚からボタ餅というか、そんな感じで土地が転がり込んできたので、融資のことはほとんど手付かずでした。早速本を数冊とネットで各銀行の金利や商品を調べまくりました。

嫁との協議の末、35年固定金利での融資を受けることを決め、更にその商品を取り扱っている銀行の金利を比較した結果、給与振込み先でもある某都銀のM銀行に的を絞りました。とりあえず電話でアポイントを取って銀行の融資窓口に出かけました。銀行から借金するなんて僕の人生の中で初めてのことだったので緊張しつつ天神町支店の2階に上がって待つことしばし。担当のSさんが現れました。僕よりやや若い感じですこしスローな細身の方でした。

名刺を交換して、早速こちらの要望を伝えたところ、帰ってきた返事は
「それにはご融資できません」

「へっ???」
僕は最初、彼が何をいっているのか全く理解できませんでした。きっとこちらの説明が不十分だと思い、もう一度説明しました。
「つまり、土地を買って、それから自分で設計をして家を建てるので、まず土地の購入資金を貸してください。もちろんそこには家を建てるのでその際にはまた御社から資金を借りるつもりです。」と。

するとやはりSさんは、「ですからそれにはご融資できないのです。」との返事。

もしかして会社とか年収とか足元を見られてたりするんだろうか??そんな不条理なことがあるんか??
と僕の頭の中はほとんど真っ白に。するとSさん曰く、
「つまり、私共の商品は土地プラス建物に対して融資するものなので、土地と建物それぞれ別々に融資ということはできないのです。土地プラス建物で契約して、その上で土地支払いの際に必要額を融資し、半年以内に建物を着工して頂く事になります。」

「???」30秒くらい考えて、僕はやっと彼の言っていることの意味が分かりかけてきました。
「それはつまり建売住宅とかそういったものに対しての融資ですよね。そういう商品しかないってことですか?」「はい、おっしゃるとおりです。ですから融資の審査の際には「家の見積書」を提出していただくことになります。」

「え〜〜〜っ!!」

まったく予想もしていませんでした。だって普通我々設計者の建てる建物って、
土地を買う→設計者を探す→設計する→施工会社探し→契約→着工
という流れが普通じゃないですか。銀行はそれに対して融資する商品を持っていないっていうことですよ。僕は全く考えもしていなかったもので、ただただ驚くばかりでした。

「じゃあ、世間で言う建築家に頼んで家を建てる場合は、先に土地を買って、それから設計して家を建てると思うんですけどそういうお客さんって来ないんですか?」
「ほとんど来られたことはないですね。」との返事にまたショック。

つまり、日本の銀行ってハウスメーカーとかの建売住宅にお金を貸す仕組みにしかなっていないんですね。そんなの嘘やろ?絶対フツーの人そんなこと知らんぞ!!

ああ、「家の見積書」か。図面もまだロクに描いていないのに…

土地が見つかった!

その日は思いがけずやってきました。

2005年の9月。その日は何度目かの福岡地方への台風接近で、会社は午前中でおしまいでした。
幸い台風の進路は福岡市を外れ、心配していたほどの暴風にはなりませんでした。暇に任せていつものように土地紹介のウェブをいくつかハシゴしていたところ、新規の情報が。

西新の隣町で今の住まいから徒歩で10分くらいの場所に30坪の土地。価格は予算より若干オーバー気味でしたがロケーションは言うこと無しでした。外の風雨も大分収まってきたようだったので早速車で現地を見に行きました。どうやら既存の建物を解体途中らしく、重機が敷地に置いてありましたが背後に丘を控えて緑の多い場所でなかなかいい感じ。

家に戻ると速攻で不動産屋さんに電話したところおそらく先約はいないだろうということでしたが、ある福岡のアパート経営者の持ち物で販売を依頼されている土地なので、明日確認して返事するとのこと。過去最大の好機に期待に胸を膨らませて連絡を待ちました。

でも翌日返ってきたのは、「土地の持ち主のほうに先約があったので今回の話はあきらめて欲しい」という返事。しかし2番手なのでもし先約に融資が付かなかったら優先的に声を掛けてくれることになりました。

大抵こういう場合はNGになるので「またか」と思いましたが、せっかくできたご縁だからと情報収集も兼ねて一度不動産屋さんに会っておこうと思いアポイントを取り、週末不動産屋さんに行きました。

そこは、大濠公園近くの貸しビルの一室にあり、いままで尋ねた不動産屋さんといささか趣が違います。もしかしてアヤシイ不動産屋さんか??と少し不安になりつつドアをあけると落ち着いた感じの女性が出迎えてくれました。不動産屋さんのMさんはビジネスマンのような容姿の40代後半位の方で、テキパキと目的の土地の現状や問題点など明快に説明して下さいました。さらに周辺の土地の売買状況や業界の動きなどの情報も頂いて、「そうだったのか!」といままでモヤモヤとしていたものが一本の線に繋がりました。

この人、明らかにいままでの不動産屋さんとは違う…後日、この不動産屋さんはアパート・マンション業界間の土地売買を専門にやっていらっしゃる方と分かりました。応対がぴしっ、としているのも納得です。

結局数日後、土地のほうは先約の方で融資の話が進んでいるようですと丁寧に中間連絡を頂き、この土地の話は無かったことに・・

それからひと月以上経ち仕事に追われまくっていた頃、ケイタイにそのMさんから電話が掛かってきました。「何かいな?」と電話に出ると、「先約の方の融資が下りなかったので、購入されるかと思い電話しました。1週間ぐらい待ってもらってますので返事いただけますか?」との事。あわてて嫁に電話しました。最終的には嫁の判断に任せることとし、結果的には「よろしくおねがいします」ということで、嘘のように土地が手に入ることになりました。

まさに嵐の日に嵐のようにやってきた土地でした。
運命的な土地との出会いって本当にあったのか、と思わずにはいられませんでした。(いままで苦労してきたから手に入ったときそう思うのかも知れませんが・・・)

でもそこから先、銀行融資でまたひと波乱あるとは!

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土地探しをしていて思いがけず良かったことは、週末に家族で色んなところへ出かけられたことでした。
僕もトータルで15年以上福岡に住んでいますが、生活圏の外はほとんどわかりませんでしたから、嫁さんと地図を見ながら色んな場所に出かけて「あーでもない、こーでもない」と議論するのもなかなか楽しい時間でした。

土地探しの途中で川遊びができそうな場所に目星をつけておいて、後日ピクニックに行ったりもしました。
そういう場所に住むのもいいなあと思うこともありましたが、やはり自分の理想とする場所探しをもうすこし続けてみることにしました。幸い、その時点で今住んでいる場所の退去期限まで2年少々ありましたから、リミット1年ぐらいまでは粘ってみようかと。

そして2005年の9月にいよいよ「運命的な出会い」がやってきたのです。

大分話がそれました。
本来の土地探しの話題に戻ります。

最初はネットで適当な物件を探しては資料請求をして、現地を見に行くということを繰り返しました。
でも、大抵の不動産屋さんは資料は送ってくれますがその後のフォローはあまり熱心ではなかったですね。まあ、個人の客なんて大した儲けにならないのでしょうからそんなものかも知れません。
それは飛び込みで入った不動産屋さんも同じような感じでした。やっぱり土地だけ買う客は儲けが少ないし、こっちが設計が仕事の人間と分かると変なことは言えないと警戒されてしまうのかもしれません…

そんな中、最初に気に入った土地は中央区の某所にあり、高台で見晴らしのいい場所でした。土地の価格的にも手頃だったのですが、私道の問題がどうしても払拭できず断念しました。その土地のすぐ近くにも博多湾に沈む夕日が一望できるいい土地がありましたが(いい建築できそうだな〜と創作意欲を掻き立てられるような土地でした!)、やはり私道の問題で融資が下りないということで断念。

南区の土地も何件か見に行きましたが、場所と価格はなかなかでも強烈な坂の途中にあって車の出し入れが絶対に無理という土地でしたので断念。その後もその土地はず〜っと残ってましたね。

当初から西新周辺を狙っていたものの、タマがないということもあって、新しく開通した地下鉄3号線沿線の次郎丸や橋本界隈の土地も見に行きました。田舎でいい感じなのですが、最近注目の地域とあって地価も割高感が強く、土地感もない場所なので今一歩踏み込めませんでした。

挙句の果てにはいっそ田舎に引っ込むかと思い、西区の市街化調整区域の土地を見に行きました。ここが福岡市?という場所でしたがJRの今宿駅まで車で10分程度で、価格は何と300坪で1500万円という破格の値段でした。相当揺れ動きましたが、あれこれ悩んでいるうちに結局売れてしまいました。

知人の話を聞いたり読み聞きしていると、どうやら土地とは運命的な出会いをするものらしく、最初は「ほんとかよ〜?」と半分バカにしていたものの、ここまで理想の土地に出会えない日々が続くとその「運命論」が実感をもって感じらるようになりました。そういう場所と出会えないってことは時期尚早かな、と嫁さんと話しつつ、地道にネットサーフィンを繰り返しながらあっという間に1年が過ぎてしまいました。

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