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神経芽細胞腫は小児がんの中では脳腫瘍とともに白血病についで多く発生し、腹部悪性固形腫瘍のなかでは最も数が多い腫瘍です。年齢、病期(どれくらい転移しているか)、発生部位によって治療、予後が異なりますが、最近では、基礎研究も積み重ねられ飛躍的な治療成績の向上がみられます。

神経芽細胞腫の発生頻度は10000~13000人に1人の割合と推定されています。
つい最近まで生後6か月時のマススクリーニングがおこなわれ、約8000人に1人の割合で神経芽細胞腫が発見され、発生数そのものが増加していました。しかし、マススクリーニングで発見された症例の中には自然に治癒してしまうものもあります(特に1歳未満で発見された症例には自然治癒の可能性があります。)このような症例に手術や化学療法などの治療をするのは当然不要です。よって、マススクリーニングのあり方については現在さまざまな議論があります。例えば、大阪市以外の大阪府では1歳6か月時に現在もマススクリーニングを施行しています。1歳6か月時のマススクリーニングで発見された症例に関しては、基本的に手術を施行することになります。(おそらく今後は全国でも1歳6か月時にマススクリーニングを施行する方向になると思われます)また、マススクリーニングによって発見されない症例もあります。

症状・検査
腹部の腫瘤(かたまり)で発見されることや、顔面蒼白、貧血、食欲不振、眼球突出、歩行障害、下肢痛で発見されることもあります。診断は血液検査(NSEという腫瘍マーカーが上がっていることが多い)や、尿検査(VMA,HVAという腫瘍マーカーが上がっていることが多い)をし、手術で腫瘍を摘出、または生検(一部だけを摘出する)をすることによって決定します。

予後と治療
予後は病期や年齢、組織型によって異なります。一般に年齢が高いと予後は不良です。また腫瘍細胞にN-mycという遺伝子異常が多いと予後が悪いと言われています。病気の予後は病期によっても異なります。病期について簡単に言うと、病期1、2は手術で腫瘍が完全に摘出できる症例。病期3は転移はないが、手術で完全に摘出できない症例。病期4は転移がある症例です。病期が進んでいる(病期3、4)と予後は不良です。小児血液腫瘍医の出番は主に病期3、4です。

病期3であれば、まず診断のために腫瘍を生検し、診断確定後、化学療法を施行します。化学療法で腫瘍を小さくしてから、手術や場合によっては放射線治療も考慮します。
病期4でもまず診断のために生検し、診断確定後、化学療法を施行します。しかし病期3と同程度の化学療法では高率に再発するため、病期4に関しては4~5回の強力な化学療法を施行した後、当科ではアルケラン、テスパミンという抗がん剤を大量に使用する「大量化学療法」を施行します。その後、手術で小さくなった腫瘍を摘出します。場合によっては、放射線治療を併用することもあります。このように当科では、病期3,4の治療に関して、小児血液腫瘍医、小児外科医、放射線治療医が協力して治療にあたっており、一般的に予後不良といわれる病期4の治癒率も改善しています。

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