アート サモトラケのニケ

9月3日から8日まで、春日部中央公民館で絵画展中。

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 アルフレッド・アドラーの心理学については、堀江貴文の本と一緒に二ヶ月前に取り上げました。しかし今頃になって岸見一郎著の本を二冊読みました。

 まず続編になる『幸福になる勇気』の方から。プラトンの著作を意識した対話形式なので、酷く読みにくいです。分からず屋で我の強い学生が、いちいち反論して、話がなかなか先に進みません。しかし最後の「結婚について」は、今まで聴いたことのない目の覚めるような見解です。

 みんな自分にふさわしい相手がいないと思い、婚期が遅れているが、自分にあった仕事を探すのと同じで、そんな理想の相手などいないのだ。はっきり言えば、結婚の相手など誰でもいいのである。自分の継続した愛の力で、責任を持って結婚生活を続ける事こそが肝要である。そんなふうに受け取ったが、全部読んでいるとわかりにくい。

 ところが最初に出た方の、つまり大ヒットした方の『嫌われる勇気』を読んでみると、もっとダイジェスト的でわかりやすいものでした。


 それで、どうしてあなたが他者を「敵」だとみなし、「仲間」だと思えないのか。それは、勇気をくじかれたあなたが「人生のタスク」から逃げているせいです。

 まず、行動面の目標は「自立すること」と「社会と調和して暮らせること」の2つ。そしてこの行動を支える心理面の目標が「私には能力がある」という意識、それから「人々は私の仲間である」という意識です。

 自らの人生について、あなたにできるのは「自分の信じる最善の道を選ぶこと」それだけです。その選択について他者がどのような評価を下すのか、これは他者の課題であって、あなたにはどうにもできない話です。他者の課題には介入せず、自分の課題には誰ひとりとして介入させない。

 あなたが誰かに嫌われているということ。それはあなたが自由を行使し、自由に生きている証であり、自らの方針に従って生きていることのしるしなのです。

 しかし「わたし」は、世界の中心に君臨しているのではない。「わたし」は人生の主人公でありながら、あくまでも共同体の一員であり、全体の一部なのです。「この人は私に何を与えてくれるか?」ではなく、「私はこの人に何を与えられるか?」を考えなければならない。


以下、再度見直した、アドラーの言葉の要点です。

すべての悩みは、対人関係の悩みである。
人生が困難なのではない。あなたが人生を困難にしているのだ。
人は今この瞬間から変われるし、幸福になることができる。
問題は能力ではなく、勇気なのだ。
相手を支配するために、怒りという感情を創り出し利用したのだ。
健全な人は、相手を変えようとせず自分が変わる。
大切なことは共感すること。
どうしたらみんなを喜ばすことが出来るかを、 毎日考えるようにしなさい。
自分だけでなく、仲間の利益を大切にすること。
受け取るよりも多く、相手に与えること。
幸福になる唯一の道である。

 全15巻に及ぶ『ローマ人の物語』の、冒頭部分にちょっとだけ触れられていたギリシア部分を、3巻にまとめようという本の、まだ一冊目です。厚くて文字も小さい本ですが、おもしろくて二日とかからずに読んでしまいました。

 『ローマ人』後に『ローマ帝国後の地中海世界』2巻、『十字軍物語』4巻がありました。それ以前に中世イタリア、特にヴェネチアについての著作もたくさんあります。それなのにギリシアについては書かないのか、という疑問はありました。

 ギリシアといっても、当然ですが、アテネとテミストクレスが中心です。その次がスパルタ。2万のペルシャ軍に対した、レオニダス率いる300人のスパルタ重装歩兵の玉砕などの、なんとなく知っている歴史的エピソード満載。テミストクレスがサラミスの海戦でギリシアのポリスをまとめ導き、勝利する。強大なペルシャに対抗するためとはいえ、それまで領土争いの戦争を繰り広げていた、極めて仲の悪いギリシアのポリスが、理性的に一致団結するところは感動的だ。

 なにしろギリシアの最盛期ペリクレス以前を一冊で取り上げているので、『ローマ人』の詳細な記述に比べれば、総集編みたいに話の展開が早い。もっと長くして欲しいぐらいです。

 半分は、テミストクレスのお話です。ペリクレス以前の大政治家。ローマでいうと、ユリウス・カエサル以前の、ルキウス・コルネリウス・スッラにあたるような偉人です。しかし、恐ろしいことに、このペルシャ戦役の英雄が、二人とも不幸な仕打ちを受けることになる。アテネのテミストクレスは国を追われペルシャに逃れる。スパルタのパウサニアスは、スパルタの国是に反するとして殺された。目立った才能を酷く嫌う民主制なのだ。

 20万人以上の、ギリシアに10倍する世界最大動員兵力を持ってきて、2世代にわたって大ペルシャ帝国が敗れる。なんだペルシャでも負けるんだと分かったとたん、各地で反乱が頻発し、ペルシャは弱体化する。アメリカ合衆国帝国をもってしても、キューバもベトナムも、北朝鮮も思うように出来ないのだ。


 このような歴史書では、司馬遼太郎であろうと、トルストイであろうと、物語の合間に作者が顔を出して、教訓的意見を述べます。『ローマ人の物語』では、そういうところがたくさんありましたが、こんどはほとんどありません。読者に気づかれないよう、物語にとけ込ませているのかもしれません。以下はその珍しい、教訓っぽいところ。

 正論を言うのなら、初めからそうしていれば良いものを、と思ってしまうが、人間世界はそう単純には出来ていない。人間とは、なにもスパルタ人に限らなくても、既成事実のない段階で正論を聴かされても、必ずどこか文句をつける箇所を見つけるものである。それが、既成事実を前にして正論を説かれると、本心からは納得しなくても、まあそれでよしとしようという、対応が穏やかに変わる場合が多い。

 人間とは、偉大なことでもやれる一方で、どうしようもない愚かなこともやってしまう生き物なのである。このやっかいな生き物である人間を、理性に目覚めさせようとして生まれたのが「哲学」だ。反対に、人間の賢さも愚かさもひっくるめて、そのすべてを書いていくのが「歴史」である。

 『ローマ人』の時も、途中の段階で、作者の命が、物語の最後まで持つのかという心配がされましたが、今回は3巻。問題ないでしょう。いや、もっと長く続けてほしいものだ。

青が散る 宮本輝



 久しぶりに上下2巻にもわたる長編小説を読んだ。「青が散る」 出来たばかりの新設大学のテニス部の話だ。ひょんなことから(今時めったに使わない表現)学園のアイドル的な美少女と知り合いになったが、つきあいが深まることもなく大人になっていく。

 ありきたりな青春小説ともとれるし、熱血根性部活の部分は共感できないし、わりと簡単に少女と仲良しになるところなど素直にのめりこめない。それでも読み終わると、美人と付き合えるのは別にしても、若い頃ってこうだったよなと思い出すことは多い。

 この手の青春小説は、有名なものもそうでもない作品も、特に取り柄のない男の子が、特別な美少女と仲良くなる話が多い。のび太くんとしずかちゃんだ。女性の作家が書くと話は逆になるのかもしれないが、読んだことがあるのは作者が男性の話ばかりだ。

 名画の場合だと、美人や英雄を描いた絵ばかりではなくて、真実の人間の姿を描いた、要するに美しくないと思われる絵もたくさんある。だからといってこの青春小説のような話を、バカバカしいと思うかというと、そうでもない。やはり美人と付き合うのは気持ちがいい。作家の想像力だけの産物とも思えない。そこそこ現実にあり得るのだと思っている。

 私の場合、高校時代に手の届かないような、好きな女の子がいたのであるが、ひょんなことからその女の子のお姉さんと仲良くなった。東京で下宿していたおねえさんの所へ、夏休みに遊びに行くようになり、その後、3人で映画を見たりするようになった。その元好きな女の子と、大学受験も一緒に行き、おべんとうも一緒に食べた。しかし結局、つきあいが深まることなく会わなくなった。

 そういうことを思い出す。その時に何らかの決断をした。しかしその時から、何十年か経っているのに、なにも解決していない。ずっと大人にならないのだろうか。

自分の課題

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すべての悩みは対人関係の課題である。
人生が困難なのではない。あなたが人生を困難にしているのだ。
人生はきわめてシンプルである。
苦しみから抜け出す方法はたった1つ。
他の人を喜ばせることだ。
「自分に何ができるか」を考え、それを実行すればよい。
自分だけでなく、仲間の利益を大切にすること。
あなたが始めるべきだ。
他の人が協力的であるかどうかなど考えることなく。
受け取るよりも多く、相手に与えること。
幸福になる唯一の道である。


 数ヶ月前、NHKの「100分で名著」でとりあげられた
アルフレッド・アドラーの心理学です。

 本屋で見る限り『嫌われる勇気  岸見 一郎, 古賀 史健(著)』から急に有名になったような気がします。この本は、何となく買う気がしないので、目次だけ見ていました。
気になったところは、『「あの人」の期待を満たすために生きてはいけない』です。

 暑い日に、何か一冊本が欲しくて、選ぶ時間もなく買ってしまいました。
『本音で生きる 一秒も後悔しない強い生き方 堀江 貴文』 です。
【オリコン2016年上半期“本"ランキング、「新書部門」1位! 】なんて書いてあるので、普段だったら絶対に買いません。(いいわけが多い)

 中身を見ると、アドラーと同じような言葉が目についた。
自分の課題と、人の課題は違う。
人があなたのことをどう思うかは
相手の問題なのだから、放っておく。
 (ちゃんと、上記アドラーの本に書いてあることを明記してある)
その後の方に、ホリエモンらしからぬことが書いてあった。


やる気があれば、お金は関係ない。
「やり方」なんて、そもそもない。
まず貯めるべきはお金ではなく信用だ。
お金は、信用という複雑な存在を、単純な数値に落とし込んだツールである。
人から何か頼まれたら、信用に応えるように尽くす。
与えられた以上の価値を、必ず相手に与える。

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『この世の悩みがゼロになる 小林正観』より

 アフリカでチンパンジーやオランウータンを生け捕りにするときに、用いる罠があるのだそうです。どんな罠かというと、木のウロ(空洞になっているもの)や、あるいは土を固めてちょっとした小山をつくり、そこにちょうどチンパンジーやオランウータンが手を入れられるくらいの穴をあけておくのだそうです。そして、その中に彼らが好むバナナや木の実を入れておくというのです。
 
チンパンジーやオランウータンはそれを見つけると、中に手を突っ込みます。そしてむんずとそのバナナや木の実をつかみます。それで何が罠かということになるのですが、実は、その穴は、何もつかんでいないときにはただの穴なのですが、ものをつかんで拳を握ったときには、それを引っ張り出せない程度の大きさなのだそうです。

 ですから、手を放せば当然すぐに逃げることができるのですが、チンパンジーやオランウータンは、一度つかんだ獲物を決して手放そうとしません。そこで歯をむき出してキーキー言っているうちに、スボッと頭からまるごと生け端りにされてしまうというわけです。

 この罠の話をすると、ほとんどの人が明るくワッハッハと笑ってくれます。しかし、よく考えていくと、その笑顔が真顔になっていきます。チンパンジーやオランウータンの話とは思えなくなってくるのです。もしかしたら、私たち自身がチンパンジーやオランウータンではないのでしょうか。

 私たちは、縛られているわけではなく、捕らわれているわけでもないのに、実は自らが何かをつかんで放そうとしていない、それがゆえにまるで捕らわれているように思えるのではないかということです。放しさえすればよいのです。放せば私たちは自由になれる、その執着から放たれることができるのです。

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