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少々古い情報ですが、6月24日のネット記事“東洋経済 ONLINE”に掲載された記事です。
これは、福島地裁に提訴された、国と東電を相手にした原発賠償集団訴訟の、5月20日の第6回期日における被告側弁護団の対応について書かれたもの。
原告側弁護団が重要な事項についての資料の提出を国に求めているのに対し、国は「資料が見当たらない」という返答に終始し、裁判長が「どのような調査を行い、現存しないという結果になったのか根拠を示して欲しい」と諭しても「なぜそれが必要かわからない」という、信じがたい返答をしたというのです。
これはあやしい〜! これが世に出れば、国にとってかなり不都合なことになるのか!?
問題になった資料の内容は、『国会事故調』の報告書(2012年7月)に書かれているということなので、その国会事故調報告書を(今さらながら)ひも解いてみました。
第1部 事故は防げなかったのか? 1.2 認識していながら対策を怠った津波リスク http://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/3856371/naiic.go.jp/blog/reports/main-report/reserved/1st-1/#toc-1-2 この章には、3.11クラスの津波がくる可能性を認識しており、その場合、全電源喪失などの過酷事故につながるシュミレーションもしていた、そしてその情報を東電と国(保安院など)が共有していた、と書かれています。 津波(潮位)の想定とその評価を時系列で追っていくと、
■1966年11月 1号機設置許可申請
想定潮位 O.P.+3.122m (1960.5.24 チリ地震津波の潮位) ■1994年3月 津波安全性評価
想定潮位 O.P.+3.5m 資源エネルギー庁の指示により1回目の津波想定見直し。 ■2000年2月 電事連の津波影響評価
想定の誤差を考慮し、想定の1.2倍、1.5倍、2倍での影響を評価。 想定の1.2倍(O.P.+5.9m〜6.2m)で海水ポンプモーターが止まり、冷却機能に影響が出ることが分かった。 ■2002年2月 土木学会手法による想定見直し
想定潮位 O.P.+5.7m 土木学会の「原子力発電所の津波評価技術」策定を受け、2回目の想定見直し実施。 ■2002年7月 地震本部による地震活動の長期評価
政府の地震調査研究推進本部が福島第一原発の沖合を含む日本海溝沿いで、M8クラスの津波地震が30年以内に20%程度の確率で発生すると予測。 ■2006年5月 溢水勉強会
想定を超える事象も一定の確率で発生するとの問題意識から保安院と原子力安全基盤機構が設置した勉強会で、福島第1原発5号機にO.P.+14mの津波が到来した場合、全電源喪失に至る危険性があることが分かった。 ■2006年9月 耐震設計審査指針の改訂により3回目の津波想定見直し
想定潮位 O.P.+6.1m ■2008年5月 地震本部の地震長期評価による東電シュミレーション
長期評価の予測する津波地震は、福島第一原発の敷地にO.P.+15.7mの津波をもたらし、4号機原子炉建屋周辺は2.6mの高さで浸水すると予想された。 ■2009年6月 貞観地震津波の評価
総合資源エネルギー調査会の専門家会合において、貞観地震(869年)で福島にも非常に大きな津波が来ていたことが委員から指摘された。その後の東電の計算によると、貞観津波の波高は福島第一の地点でO.P.+ 9.2mになり、東電はその数値を9月に保安院に報告。 このように見ていくと、 『近い将来、三陸に沿った海域でM8クラスの地震が起こることが予測されていて、それが福島沖で発生すると原発にO.P.+15.7mの津波をもたらし、全電源喪失に至る危険性があることが、東電も国も知っていたにもかかわらず、それを防ぐ対策をほとんどしていなかった』
とハッキリ言っているように読み取れます。
確かに発災時点での想定潮位はO.P.+6.1mで、実際に来た津波は約15m。
これだけ見れば「想定外」とも言えるかもしれませんが、安全委員会の耐震設計審査指針に、津波については 「施設の供用期間中に極めてまれではあるが発生する可能性があると想定することが適切な津波によっても、施設の安全機能が重大な影響を受けるおそれがないこと」 となっており、巨大津波への対策が不十分だったということが言えそうです。 政府の安全対策への対応の鈍さは、2006年12月13日に 吉井英勝衆議院議員(共産)が国会に提出した 『巨大地震の発生に伴う安全機能の喪失など原発の危険から国民の安全を守ることに関する質問主意書』 に対する政府答弁(答弁書記述者:内閣総理大臣 安倍晋三)を見ても明らかと言えるのではないでしょうか。
この事件では まだ誰も責任をとっていません。
責任の所在が有耶無耶にされているからです。 全国で提起されている原発賠償訴訟は、事件の真相と責任の所在を明らかにすることも目的の一つになっています。
事故被害者のなりわい・地域・ふつうに暮らせる権利 を守るため、応援を続けていきます!
原発賠償京都訴訟 第3回期日 2014年7月4日(金) 京都地方裁判所 http://shienkyoto.exblog.jp/22283806/ |
原発・福島
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二歳の娘は、公園で砂浴びをするのが大好きです。
ダンゴムシを見つけて拾ってくるのがブームです。砂場に座り込んで、土で泥だんごを熱心に延々と作っています。
(中略) 今では毎日砂を浴び、ヨチヨチ外をお散歩するのが大好きです。 道路はかならず側溝の上(被災地では放射性物質がたまりやすく、いわゆるホットスポットとなり易いところ)など道の端を歩きます。
歩くと必ず一回はコケますし、コケたら当然手をつきます。 歩きながら石ころや落ち葉も拾います。それに対して、いちいち「あ!それはだめ」と声を上げずにすむのです。 森松明希子 著 “母子避難、心の軌跡” から
福島県郡山市から大阪に母子だけで自主避難されてきた著者・森松さん。
避難指示区域外から、子どもと父親が離れて暮らす選択が正しかったのか、という疑問に悩む日々を経て自分の選択は正しかった、そして、避難する・その場所に留まる、どちらの選択も尊重されるべきと思い至り、国と東電を相手に避難者の権利を回復する訴訟の原告団代表になる決心をするまでの心の動きが綴られています。 全国の地裁に数千人もの人たちが起こしている集団訴訟を通して、切り捨てられたままの人たちの権利が認められるよう、応援していきます。
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10月15日、臨時国会が召集されました。
安倍首相は衆参両院本会議での所信表明演説の中で、原発事故被害者の復興について述べました。
以下 一部引用します。
「福島出身の若いお母さんから、1通の手紙を頂きました。震災の年に生まれたお子さんへの愛情と、故郷の福島に戻るかどうか苦悩する心の内をつづった手紙は、こう結ばれていました。
『…私たち夫婦は今福島に帰ろうと考えています。あの土地に家族3人で住もうとしています。私たちのように若い世代が暮らさないと、福島に未来はないと考えたからです』
福島の若い世代は、しっかりと福島の未来を見据えています。」
この、帰還を決意したご家族のことを、私は否定はしません。
でも、安倍首相がこの一つの例だけを採り上げて、「これが復興への道筋だ」としたことは、止むにやまれず愛する故郷を離れ、避難生活を余儀なくされている たくさんの人たちのことを否定し、切り捨てるに等しいことなのです。 私がたびたび採り上げる、『子ども・被災者支援法』には、
「・・・放射能が人の健康に及ぼす危険について科学的に十分に解明されていない(第一条)」
「被災者一人一人が・・・支援対象地域における居住、他の地域への移動 及び移動前の地域への帰還についての選択を自らの意思によって行うことができるよう、被災者がそのいずれを選択した場合であっても適切に支援するものでなければならない。(第二条2項)」
すなわち、『居住』、『移動(避難)』、『帰還』 いずれの選択も個人の意思として尊重され、支援の対象となることが明記されているのです。
ところが、復興庁がたびたび表明しているのは『帰還が基本政策』であり、先週末の11日に閣議決定された基本方針案では、『避難』に対する支援策がほとんど欠落していました。 自主避難者の中には、父親は家計を支えるために福島に残り、母子だけで避難している家族も多く、経済的にも精神的にも苦しい二重生活を余儀なくされています。
被害を小さく早く終結させようとする政府、放射能による健康被害を頭から否定する医学界・・・・
私たちの周りで進められているこの不条理を、見過ごしにはできません。
体験してきたことを語り 窮状を訴える、 関西へ自主避難されている方々
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先ごろ8月30日に 復興庁より唐突に発表になった、『原発事故 子ども・被災者支援法の基本方針案』が、10月11日(金)にも閣議決定されることになりそうです。
去年の6月に成立した『支援法』に望みをかけていた原発事故被害者の方々の落胆は、9月11日、13日の政府主催説明会で怒りとなってあふれました。 『支援法』に明記されているような、「当該施策の具体的な内容に被災者の意見を反映し、当該内容を定める過程を被災者にとって透明性の高いものとするために必要な措置を講ずる」ことはせず、非公開の密室会議で議事録もなくまとめられた方針案は、認めるわけにはいかないのです。 特に、福島県及びその周辺地域から自主避難されている方への支援策は、 ほぼ“ゼロ”です。
いまは性急に決定を急がず、事故被害者の方の意見を聴く場を設け、透明性の高い議論の場で討議して決めてほしいのです。 有志の方々が、閣議決定しないように働きかけをしてくださっています。
そのひとつがここ(↓↓)。10月10日に復興庁に申し入れをします。 提出の際、要請書に連名を付けて提出しますので、賛同して下さる方は連署をお願いします。10日(今日!)朝9時締め切り〜!!
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ことしの8月30日に、『子ども・被災者支援法』基本方針(案)が復興庁より発表されました。
原発事故により、福島のみならず、東北・関東からもたくさんの人たちが、遠く住み慣れない土地へと避難しています。 その多くは『自主避難』で、行政による組織的な避難と違い、避難生活を送るにあたっての支援がほとんどないのが現状です。 そういう人たちが望みをかけていたのが、去年の6月に成立した『子ども・被災者支援法』です。 その第一条には、
「放射線が人の健康に及ぼす危険について科学的に十分に解明されていない云々」と書かれ、 第二条では、 「被災者一人一人が・・・支援対象地域における居住、他の地域への移動及び移動前の地域への帰還についての選択を自らの意思によって行うことができるよう、被災者がそのいずれを選択した場合であっても適切に支援するものでなければならない。」 と明記してあるからです。 前述の基本方針(案)を見た避難者・避難希望者たちは、失望感に打ちひしがれました。
施策のほとんどは、避難場所からの帰還を進めるものでした。 政府は 年間20mSvを避難区域解除の基準とし、少なくない数の市民が求める1mSv/年 以下との溝はなかなか埋まりません。
専門家の間でも意見の分かれる低線量被曝環境下で生活を続ける不安、特に小さい子どもを持つ母親たちの不安に、なにひとつ沿うような施策のない「基本方針(案)」を、そのまま通してはいけないと思います。
とりあえず、「基本方針(案)」についてのパブコメは提出しましたが、別な方面から活動されている方々もおられます。
郡山市で提訴された『ふくしま集団疎開裁判』は、仙台高裁で訴えが棄却されましたが、判決文の中で
「積算の年間の空間線量が1ミリシーベルトを超えた地域及びこれを超えることが確実に予測できる地域において教育活動を行った場合、抗告人らが放射線障害によるがん・白血病の発症で生命・身体・健康を損なわれる具体的な危険性があり、この点は同種の原発事故であるチェルノブイリにおける原発事故の被害状況と対比してみれば明らかというべきである」 と、低線量被曝の危険を認めた点で大きな一歩といえるでしょう。 先だっての9月17日、大阪地裁に70名、京都地裁に31名の避難者の方々が国と東電を相手に損害賠償訴訟を起こしました。
近々神戸地裁でも提訴の動きがあります。 これらの裁判を通して、避難者の権利を確立していく動きになれるのではないかと期待しつつ注目していきたいと思います。 |




