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フランスは思うに、自由平等の気ちがい病院というべきで …… これがフランスの短所であり、長所であり、困難であり、幸福である。

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フィリップ・スーポー
Philippe Soupault
1897、シャヴィル - 1990、パリ

自由に飢えた人
孤独かつ友愛の冒険家。アラゴンとブルトンとその創設基盤を築くのに貢献したにもかかわらず、シュルレアリスムからはすぐに自由になる。

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父と兄弟が医師、おじに建設者ルイ・ルノー。
出身であるところの大ブルジョワジーの環境を早くから軽蔑し、否定した。
ルイ・ルノーをモデルに容赦ない小説『偉人 Un grand homme 』(1929、再版:Rachenal-Ritter 1981)の執筆は宿命づけられていた。

思春期の頃、1913年カブールでのプルーストの出会いが強い感銘を与えた。
ついで彼を魅了するのはアポリネール
初期の詩篇を送れば、『アルコール』の詩人は彼にアンドレ・ブルトンを知り合わせ(1917年)、そしてブルトンはアラゴンを紹介する。

三銃士、この数年間、彼らは切っても切れない関係であろう。
ともにロートレアモンを、『マルドロールの歌』を発見する。
1919年にはともに雑誌『リテラチュール』を創刊し、そこに自動記述 écriture automatique の最初の試み、シュルレアリスムの最初の本『磁場 Les Champs magnétiques 』(ブルトン、スーポーの共著)を発表する。

1920年、三人ともにダダの運動に熱狂的に賛同し、さまざまの、時に物議をかもすダダの活動にまじめに参加する。
1923年にブルトンがダダを「手放す lâcher 」、そしてシュルレアリスムを創造すると決めた際、アナトール・フランスへの1924年の『死骸 Cadavre 』、ポール・クローデルへの公開状など、初期の戦闘にあってスーポーは絶えずブルトンのそばにいる。
しかし他方でジャーナリスティックな(『ヨーロッパ評論 La Revue européenne 』誌の指揮)、発行者の(彼はクラ書店の叢書のディレクターである)重要な活動に取りかかる。

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■ 望んだ出発
自身の自由が念頭にあり、彼は友人たちとコミュニストの側に政治的に参加するのを嫌がる。
彼の除名は1926年にアルトーの、ヴィトラックのそれと同時に起こるが、彼の場合、あらゆるオルグの本能的拒絶における、自分の意思で自ら選んだ結果と言えるかもしれない。
のちに彼は、運動ではなく、ブルトンを非難するだろう。

彼の独立への渇望が彼にさまざまな経験の豊かな人生を送ることを―― 疲れを知らない旅人であった ――、詩人の(『ジョージア Georgia 』1926年)、エッセイストの(ラビッシュやパオロ・ウッチェッロに関する著作)、小説家の(『パリ最後の夜 Les Dernières Nuits de Paris 』1928年)、変幻自在の作品群を残すことを許したであろう。
その晩年まで、絶えず目覚めた好奇心旺盛な出版、ラジオの業界人であった。

シネマを愛した彼は、ジャン・ヴィゴに一本シナリオを書いている。
半世紀後、ベルトラン・タヴェルニエ Bertrand Tavernier はシュルレアリスムの誕生が大きな位置を占めるビデオフィルム(3本、éd. Témoins 1984)を彼にささげるであろう。

彼はその誕生に重要な役割を果たしたが、無秩序に引かれる彼の反抗心は、外部から課せられるいかなる命令に長く従うことができなかった。
たとえそれが彼の身近な存在によるものであっても。


1930年代前半、彼は L'Europe Nouvelle 誌の映画評論を担当した。

Référence:
Serge Fauchereau, Philippe Soupault voyageur magnétique, éd. Cercle d’Art 1989 (モントルイユでの展覧会カタログ)
Lachenal et Ritter社がスーポー作品の再刊に取り組んだ。
そこには Écrits sur la peinture や Mémoires de l'oubli 、とりわけ『磁場』の自筆原稿の貴重な出版が含まれる。





日本アートNipponArtでは、 Alain et Odette Virmaux, Les Grandes figures du surréalisme international, Bordas, Paris, 1994.を「シュルレアリスム人名事典」と題して翻訳中です。あくまでも、ご参考までに。

今後とも日本アートNipponArtをよろしくお願いいたします。
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