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もはや自らを軽蔑することができないような、もっとも軽蔑すべき人間の時代が来るだろう。

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シチュアシオニスム(状況主義)
SITUATIONNISME

* 彼ら自身の定義によると、「状況(シチュアシオン)」の構築を実践するシチュアシオニスト(状況派)は存在するが、主義としてのシチュアシオニスムは存在しない。

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「シチュ situs 」〔「シチュアシオニスト situationniste(s) 」の略〕は、当時指摘されたように、 ―― きわめて大ざっぱな言い方ではあるが ―― 、「政治のシュルレアリスト surréalistes de la politique 」と定義し得たやもしれない。
それは彼らが「ブルトン一味 bande à Breton 」の後継者と映っていたからに他ならない。

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ギー・ドゥボール(Guy Debord 1931-1994)

実際は、ギー・ドゥボールが1957年に創設されたグループの主要推進者であった。
彼はイジドール・イズーの、当初のレトリスムから1952年に分離してできた「アンテルナシオナル・レトリスト Internationale lettriste 」に属していた。
当時の彼の同志たちの、また元「コブラ」のメンバーのいく人と、ドゥボールは、あまり読まれることはなかったが、1958年から1969年の間、確実な反響を呼び起こすことになる新しい雑誌『アンテルナシオナル・シチュアシオニスト Internationale Situationniste 』(全12号)を発刊する。

メンバーたちは、滅びたものと判断を下したシュルレアリスム ―― 「さらに先に進む必要がある il s’agit d’aller plus loin 」(「響きと怒り」、『アンテルナシオナル・シチュアシオニスト』第1号)と彼らは書いていた ―― との関連において、多く自らを定義していたが、そのモデル〔シュルレアリスム〕から着想を得るのはためらわなかった。
二つのスローガン(「世界を変革する」、「人生を変える」)、挑発行為への嗜好、周辺グループに対する仮借ない獰猛さ、絶えざる分離や追放をともなう、偏執的な内部の非妥協性さえも。

加えて、1960年代のシチュアシオニストや同系列の出版物の中には、シュルレアリスムの、もちろん「コブラ」の流れですでに見た人物を見出すことになる:ヨルン、コンスタン、アレシンスキー、ノエル・アルノー

驚くべき現象ではない。
つまり、戦争の終結以来、シュルレアリスムを超越することを目指す者たちであった。
それでもブルトンとその周辺は、彼らに釘を打ちたくてたまらないこれら年少者たちとの討論を、おまけに結論の出ない討論を引き受けた。

彼らの歩みは、彼らがわずかに現代化したであろう、シュルレアリスム的ディスクールの単なる回収とのみ解釈されるべきものではない。
「シチュ」は1968年の五月革命の出現に否定できない役割を演じた。
彼らは十分なほど「スペクタクル商品 spectaculaire-marchande 」経済や「消費社会 société de consommation 」の名の下に表現される現実の全体を告発した。

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1968年の革命家たちが、ギー・ドゥボールの著作(『スペクタクルの社会 La société du spectacle 』1967年)に、ラウル・ヴァネーゲムの著作(『若者用処世術概論 Traité de savoir vivre à l'usage des jeunes générations 』1967年)にいかに負うところがあったか、タイトルだけではあるが、強調しておこう。

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またシチュアシオニストの有名なパンフレット『学生生活の貧困 De la Misère en Milieu Etudiant 』(1966年)は、きわめてシュルレアリスム的な調子のスローガンで終わっていた。
「死んだ時間なしに生きること、制限なしに楽しむこと」
« Vivre sans temps mort et jouir sans entraves »

■ テレビ放映作品
Guy Debord, son art et son temps, Réalisé par Brigitte Cornand et Guy Debord, Sénario par Guy Debord, 1994, Canal+, vidéo, noir et blanc, 60mn. 9 janvier 1995, Canal+.





日本アートNipponArtでは、 Alain et Odette Virmaux, Les Grandes figures du surréalisme international, Bordas, Paris, 1994.を「シュルレアリスム人名事典」と題して翻訳中です。あくまでも、ご参考までに。

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