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モーターボーイ・リマインズ
私はもうこの部屋でしか生活しない。そのほかはもう、どうでもよかった。(異邦人/カミュ)

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ひらまつ博多のメニューで、アラカルトにしかない名作「フォアグラのキャベツ包みトリュフソース」。
これはずっと食べたいと思っていたのだが、ついに20周年スペシャルコースとして登場だ。
暖かい2月。
意気揚々と真新しいベルヴェストのオーダーブレザーを羽織った。
ブレザーのテーマは海軍士官だ。
出来上がりも限りなく海軍的であった。
決して中日ドラゴンズの色ではない。
そんな軍人だかエレベーターボーイだか分からない格好で、俺は晩餐会という名の戦場へと向かった。

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シャンパーニュは「いつもの」と言えば、ひらまつラベルの「ドラモット・ブリュット」が出てくる。
食中酒としては十分な安定感のあるシャンパーニュだ。
「サロン」が飲めない小市民には、ベストなチョイスと言えるだろう。
まずはプティ・サレで、チーズとアンチョビのデニッシュ。

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良いバター折り込んでるね、とここは同業者だからわかりますよ。
アミューズは、カリフラワー タラバガニ キャビア

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カリフラワーはムースにしてあり、下にはカニ、上にキャビアという構成。
「シャンパーニュ・アンド・キャビア」という、歌に出るような贅沢を味わいテンションも上がりまくり。
スープは赤座海老のブイヤベース仕立て。

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赤座海老はジャパニーズ・ロブスターとある。
ロブスターより身が締まっていて味がしっかりしている。ホタテ貝柱に甲イカ、カブも煮込んである。
そしてアントレでいよいよ来た!

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決め手は熟成バルサミコの効いた、フォアグラソースだ。
フォアグラスライスも入っている。
それらの美味しさを、ちりめんキャベツが包み込む。
傑作!
ポアソンは愛媛県産クエとオニオンヌーボー。

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博多のアラより脂が少ないが、しまりがあり甘みも強い。
火入れは強めで、旨味優先。
フォークで簡単に解れるくらいに入れてある。
そしてヴィヤンドは、ロゼール産仔羊。

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グリエしたブロックの焼き面をそぎ落とし、生のみをスライスして、ここでもたっぷりのトリュフ。見なくても美味しいに決まっている。
ワインはボルドーとした。

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贅沢をして気分が良いので、チーズワゴンを止める。
サントモールド・トゥレーヌは、一番好きなチーズ。
何なら一本食べたいが、我慢を重ねて熟成カマンベールと、ヤギのブルーボルドーでプラトーを作ってもらった。

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ワインはソーテルヌ。贅沢が止まらない。
デセールはイチゴ。

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甘いさちのかを温度差で味わう工夫。
最後まで楽しませてもらった。
予算は大きくオーバーしたが、3時間半に及ぶ楽しい時間は感謝すべきである。
神に感謝。
この日の夜の博多駅は、クリスマスの賑わいに溢れていた。

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出店もあり、博多駅もヨーロッパっぽくなり感慨深い(行ったことないけど)

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とはいえ、目的地はここではない。
9階くうてんもまた、大勢の人。
どの店も予約で一杯なのに、さらに入ろうと伺う人も多くいるようだ。
「若さが出たなw ここは戦場なのだよ」
と一年で最も平和を祝う日にそう思った。
こちらは1ヶ月前から、ポール・ボキューズを予約してある。
ボキューズはひらまつグループでは、最もクラシックな料理を提供してくれる。
余計な事は一切しないのが良い。
今日もそれを期待して、待っていた。
服はラルディーニのダブルのオーダースーツである。
実は月に一度しか着ておらず、まだ着こなせてない気がする。
早く寝巻きのように、着たいものだ。
まずはシャンパーニュはひらまつラベルのドラモット。
個性は薄いが完成度は高い。
良い食材と、優れた技術で、伝統的な料理を。
というコンセプトに合ったものだ。

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さて料理は期待通り、まずはフォアグラ。
オッケー!フォアグラ!
二人ともご機嫌になる最高のメニューだ。

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ポワソンはキャベツを纏った小エビと鮮魚のポワレ ブイヤベースソース

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「ポワレってなーに」と彼女が聞いた。
「いい質問だ」
俺はポワレについて、長く語った。
語っていたら次の料理が来た。
九州産和牛スネ肉の赤ワイン煮込み ジャガイモのピューレ・シャンピニオンとそば粉のフィジリ添え

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これがクラシックの醍醐味である。
寒い夜に煮込みを食べる。
最高以外に何があるというのだろう。
そしてドルチェ。

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ベリーがクリスマスっぽい。
ポーションも大きく十分満足である。
そして僕らはデザートワインを楽しんで、コーヒーを飲んだ。
幸多いクリスマスディナーでした。
ハッピー!メリー!クリスマス!

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食事を奢ってもらった11月、当然お返しが必要だ。
昔は「10倍だから良い投資になる」と吹かしていたが、今はもう二倍が限度。
というわけで、個室のあるレストランで、南仏名物の漁師鍋を予約した。
というか、毎年の恒例となっているのだが、毎回食べる相手が違う。
はて前回は誰だったかと思いつつ、街に流れるクリスマスソングにつられて、レストランの近くでバラを買った。

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持ち込みのワインは、アルザスのゲヴルットラミネール。
マルセイユとストラスブールでは随分離れているが、ブイヤベースのサフランと、ワインのライチ風味は合うのではないかという算段だ。
この日の服装といえば、ル・ベントのおしゃれなモッズコートの下に、大き目のチルデンニットと青いシャツ。インコテックスのこげ茶のチノパンという、オールドスクールを着崩したスタイルだった。

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「フレッピーの現代的解釈」とか洒落た言葉を使いたかったが、やはりただの老人がこじらせちゃった感、「愛と青春の旅立ち」くらいの昔(1910年代)から来ました的な着こなしは弁解しにくいなぁと思いつつ、バラを手に女を待った。
さて、メニュー。
まずは、サラダといいつつ、肉多めだ。

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次はカプレーゼとトマト、中央はカニをほぐしたものが詰まっている。

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そしてブイヤベース。
オマールのほかはアラ。
博多の冬の風物だ。

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考えてみると、博多とマルセイユは似ている。
同じ港湾都市で、人情味があふれているのではないか(行ったことないのでわかりませんが)
そういえば、2月に映画「タクシー」の新作が出るよ、といいつつ、今度映画でもみようと口説いてしまう。
ああ、お金ないけど、映画みるだけ、で済むかなぁ。

俺は両手のひらを上に向け、外国人がやるように肩をすぼめて、ため息をつき、家計簿を閉じた。
今月も赤字である。
もう金輪際、女の誘いは受けないと心を固くし、ネットフリックスでアニメを見ていると、ラインの通知があった。

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後日、俺はチョークストライプの入ったブラック・フラノのスクールジャケットを羽織り、ゴディバのレジェンデール(16個入)を御持たせとし、那賀川方面のバスに乗り込んでいた。
彼女曰く、いつも通勤で通る道に、新しいイタ飯屋が出来たらしい。
俺が優柔不断なのではない。
近所に新しくイタ飯屋を作るやつが悪いのだ。
世の中は悪人ばかりとジャン・ジャック・ルソーも言っているではないか。
一方で俺は、悪い意味で良いやつだ。
普通に「いいひと過ぎる」という理由で、フラれるくらいだ。
これを女たちに話すと「ああ、わかる」という。
わかんねーよw
長所じゃねーのかよ。
というわけで、俺たちはワインリストを挟んで対峙した。
いつもなら、一万円のフェッラーリを即決するのだが、ここは様子見でトスカーナIGTの白ワインにした。

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乾杯の時に「お誕生日おめでとう」と俺は言ってチョコレートを渡した。
もっとも、再来週なので、少々フライングではあるが、サプライズは計算済である。
わずかに蜂蜜、花っぽくも樽っぽくもあり、酸は控えめでどの食事にも合いそうだ。
メニューはもちろんコースである。
アンティパストでまずは生ハムの盛り合わせ。

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三種類ともイタリアものらしく、サラミが特においしい。
続いて、盛り合わせ。

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これはマグロのカルパッチョの酢加減が良かった。
この段階で分かったことは、基本に忠実な、クラシックな北イタリア料理であるというのと、田舎にしては、まあまあのクオリティであるということだ。
プリモ・ピアットは魚から。

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鯛のポワレで、ジュのソースがかけてある。
極めて薄味で、素材のおいしさを伝える一皿だ。
あえて難を言うなら、皮目をもっとパリッと焼いてほしかった。
パスタは牡蠣のトマトソース。

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「今度牡蠣小屋につれてってよ」
「俺はあしながおじさんでも、サンタクロースでもないぜ」
と心で思ったが、口の方が先に動いた。
「もちろんさ」
メインは選べたので、こちらはラムのグリエ、彼女は和牛のロテにした。

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俺が「ラムこそ肉の王」である事を熱く語っていると、食べたことないというので、一切れずつを切って交換した。
ドルチェは、乾杯を聞いたシェフから、プレートにメッセージ付きのもりあわせ。

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グッド・ジョブである。
せっかくなので、シャンパーニュで乾杯したくなったので、近くのバーへ。
夜はこれからであった。

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ちゃんリー定例会はリストランテ・アレナとした。
やはり年に一度は行かないと気が済まない。
おそらく、行った人は誰でもがそう思うだろう、魅力のある構成と味であるのだ。
あるいは日本でもトップクラスのレストランではないかと、私は思っている。

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そう思いながら、10分前行動で、私は店の前に立っていた。
スーパー140で仕立てたイタリアのダブルのスーツに、派手目のチーフ、青の柄シャツの襟を出して、グッド・アート・ハリウッドのチョーカーを見せた着こなしは、どこからどう見ても、ソニーだかトニーだか、イタリア人街の取り立て屋にしか見えない。

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ちゃんリーはトレンチの下に肩の出た1920年代風のドレスで、席に着いた二人はさしずめ、フィッツジェラルドとゼルダと言いたいところだが、まあ気取りくらいは許して欲しい。
所詮はソニーだかトニーだかである。
まずはシャンパーニュでピエール・ぺトレス。
レコルタンで、初めて飲んだ。
薄い皮の柑橘類の爽やかな酸味が特徴で、魚には特に合いそうな趣きだ。

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アミューズは定番のラムレーズン。
これを見ると「また来たなぁ」と思う序章的な一皿だ。

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アントレ1は鹿と里芋と舞茸
里山を表現する皿で、それぞれうまくマッチしている。

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アントレ2はルッコラ、焼きナス、カマス。
美味しい苦味がベースになっている。
それぞれの焦げが、調味料になっていて、不思議にうまい。

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プラは4皿。少食な人は入店禁止だw
まずはサワラ。
出るなり「でかい」と二人で驚く。
艶のある切り身はいかにも美味しそうだが、実際は見た目より美味しい。
火加減が絶妙。

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続いて豚フィレ。
チーズのソースが実に合う。
普通ならこれで終わっても文句は出ない。

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牡蠣とムール貝。
野草のジュは緑色だ。
沼っぽい。
蟲師の「旅をする沼」の話を思い出す。
それくらい野趣溢れる一皿だ。
食べると美味い。

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そして待ってましたのシャラン鴨。
裏にはアスパラガスが隠れている。
グラスワインでシャトーヌフをお願いした。
これは素材を活かした構成で、やはり火入れの巧さに裏打ちされている。
やり遂げた感がある。

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フロマージュの料理。
ミニロメインレタスとブリードモーを合わせてきた。
これだけで朝食になる。

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デセール1
チョコの塔の中はレーズンとブドウ。
美味しくない訳がない。

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デセール2
マロンとサブレが重なっている。
砂糖を使っていないらしいが、とても甘い。
食感も楽しく、驚くべきシメであった。

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こうして見ると、色んな面で突出している事がわかる。
二人とも良く食べたが、これを全て残さず美味しく食べられる、大食いに感謝していた。
しかし次にスーツを誂える際は、もう少し大きめにした方が良いかも知れない。
そうそう、今年はお祝いにバーニーズニューヨークのポケットチーフを二枚もいただいた。
前に趣味がチーフ集めと言ったのを覚えてくれていた。
当然値段を私は知っているわけだが、そこのチーフ一枚の値段はこの店のシャンパーニュの値段よりもずっと高い。
嬉しくも有難い事である。

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