オホーツクの詩季

舛添の公私混同、こんなのが日本の首都東京の知事:国民としてあまりにも恥ずかしすぎる・ためいき。一刻も早く辞めさせろ

環境問題

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阿寒国立公園内の国有林に源を発する網走川は、津別、美幌、大空の三町を貫流して、その下流で網走湖に流入し、さらにそこから流出して網走市街を流れてその河口にいたり、網走港でオホーツク海に注いでいます。

 この川は古くから流域の広大な田畑を潤し、山や川の幸と、人々に心の安らぎを与え続けてきた恵みの川、生命の川であり、この流域に暮らす人々にとって、「母なる川」であるとされてきました。この川と人間とのかかわりの歴史は古く、今から七〇〇〇年前の縄文時代にまで遡るとされ、縄文文化、オホーツク文化、アイヌ文化と続き、現代へと面々と続いてきたことは、河口付近やその上流の多くの遺跡が物語っています。

 しかし、人間生活を様々な形で支えてきた恵みの川、生命の川、「母なる川」も、今日に至るまで多くの人為が加えられたことによって大きく変化し、下流域においては最早、昔日の面影をとどめぬ姿となっています。現在の網走湖は、上流や中流の各所からの様々な汚染物質の流入と、下流の市街地の工場廃水や生活排水によって汚れた海水の逆流入等で、汚染が進み、まるで巨大な「天然の下水処理場」のごとき観を呈しています。下水処理施設のように、有機物分解を促すために活性汚泥を加える、までのことはないまでも、湖底に堆積した「ヘドロ」の浚渫は、下水処理施設にたまったスラッジ「ヘドロ」を除去するのと同じことであり、上流からの淡水の湖内への流入や、海水の逆流でさえも、湖の浄化能力を高めるための、活性汚泥的な役割を果たしているものと考えられます。

 このような汚れた状況は、湖で漁業を営み生計を支える漁師の人々はもちろんのこと、この川の流域に暮らす地域住民にとっても、大変残念な事態であり、内心忸怩たる思いのするものであります。しかし、わずかこの数十年の、まだ多くの人々の記憶に新しい、物や記録に残されたものによって振り返ってみるだけでも、私たち人間はこの大きな「母なる川」の恵みに対して、心ならずも「恩をあだで返す」ようなことをやり続けてきたのではないでしょうか。今はまず、何よりもそのことを心から反省し、あらためることが求められていると思うのです。

 しかしながら開拓や開発による人間の一方的な資源利用や自然の改変を、すべて「善」として正当化する考え方に基づく、網走川流域の国有林で続けられてきた、天然林の大量伐採等による森林の荒廃。中流域や下流域での農地の造成工事や改良事業と、それに伴って行われてきた洪水対策と称する川の直線化や護岸工事。それらの工事は川幅を狭め、多くの支流や枝沢を埋めるといった、川という巨大なひとつの有機的な生命体ともいうべきものの末端の機能を殺し、ひいては川そのものを殺すようなことをやってきたのです。先に述べた川の下流域ばかりではなく、今では源流から河口までも同様に、川全体が多くの人々の記憶の中にある昔の面影を急速に失ってしまっています。

 治水や利水は、川の危険から人間の生命や財産を守り、人間生活や様々な生産活動に不可欠な水を安定的に確保するためにも必要であることはだれしもが認めるものです。しかし、まったくそれと矛盾する行為の結果として、川の源である源流域における森林の乱伐による荒廃があり、それは森林の持つ、水の浄化機能や保水機能の低下を招き、洪水の発生を惹起し、川全体の水質の悪化を防ぐための安定的な水量の確保をも困難にしているのです。これは当然、網走湖の水質悪化の大きな原因の一つと考えられます。

 また更に、中流域や下流域に広がる農業用地から流出し、川に流れ込む、農薬や化学肥料、土砂を含んだ大量の汚濁水や家畜のし尿など等、また農産物の加工工場から排出される大量の工場廃水と流域住民の生活雑排水が大きな川や湖の汚染源と考えられます。そのほかにも汚染源としては、まったく防ぎようもない大気を通して循環し、降下して川に流れ込む、重金属等を含めた多様な化学汚染物質等々、私たち人間の活動は、あまりにも多くの自然にとって有害な物質を長年にわたってこの川に流し続けてきたのではないでしょうか。

もちろんこれらの事は、すべて今でも変わりなく続けられています。その長年の人為のなせる結果が網走湖の現状を招いたのであり、湖はまさに身をもって私たち人間の愚かさに警告を発しているのです、私たちは二十数年前のゴルフ場建設問題が起こったときに、「網走湖は泣いている」というキャンペーンを行ったことがあります。今の網走湖はそれよりもさらに病状が悪化して、苦しみ、うめき声を発し、悲鳴をあげている状態なのかもしれません。

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このような状況の中で、新たな網走湖の浄化対策の一つとして出されたのが、海水の逆流を防止するための堰の建設計画であります。しかしこの計画は、これまでのきちんとした汚染原因の究明もせず、それぞれの原因とされる行為に対する真摯な反省もされないままに、この十数年間、すでに毎年十億円余り、合計百数十億円の貴重な税金を費やして行いながら、何ら水質の改善が見られない結果に終わっている、これまでの対策の延長上にあるものです。

効果のないままに、今後も続けられようとしているこれまでの浄化対策事業とは一体何だったのかについても、大きな疑問を感じざるを得ないものであります。これだけの時間とお金をかけて行ってきた網走湖の浄化対策事業の結果は、ただ単に水質の改善に結びついていないというだけではなく、いたずらに湖水環境に不安定な状態を長引かせ、人々に不安を与えるままに終っているのです。これまでの浄化対策は、極言をもってすれば「九牛の一毛」の例えの如きものであり、俗にいえば「ドブに金を捨てる」結果に終ったことを物語るものです。

これまで実施されてきた、前述の効果のない浄化対策事業計画の延長線上に、「最後の手段」とでもいうべきものとして突然浮上してきたのが、この海水の湖内への逆流を防止する堰の建設計画であります。その「堰の有効性を証明するための試験」と称するものが、四年前の二〇〇五年、冬期限定の一年計画として始まったものが、さまざまな理由で一年延ばしに繰り返され、現在五度目の試験が行われています。このことはこの一年延ばしの試験なるものが、いかに恣意的で、はっきりした目標をもたない計画であるかを示しています。しかしその試験の結果、青潮の発生の抑止に対する有効性が認められたとする報告が出され、堰の建設計画を実現しようとする動きが出てきました。

そもそもこの海水の逆流を防止するための堰を造るという案は、もと水産試験場にいた黒田久仁男氏が二〇年以上前に、熱心に主張していたことであり、今それが亡霊のように、現実的な問題の解決策として浮上してきたものです。この案が長く取り上げられてこなかった理由は、湖全体の生態系を大きく攪乱する恐れがあり、その予想される影響が大きいと考えられることからであり、当時は漁業関係者を含めて慎重論、ないし反対論が大勢を占めていたのです。

以上で指摘してきたように、この川の源流から河口までの流域全体にわたって、自然環境を大きく改変し、網走湖を慢性的な病気の状態にまでしてしまった私達人間のあやまちを、根本から見直し反省し改めようともせずに、その上でさらに行われようとしている、湖の堰の建設計画は、いわば網走湖の最後の息の根を止めてしまうかもしれない暴挙と言わざるを得ない計画であり、とうてい認めるわけにはいきません。

環境破壊や環境汚染が長年続けられた結果起こる、いわゆる「公害」と呼ばれるものは、足尾銅山や水俣病問題に見られるまでもなく、その解決には即効性や特効性のある解決策はありません。たぶん「公害」が形として現れるまでの何倍もの時間と、原因とされる行為によって得た経済的、金銭的な利益の何倍もの費用がかかるものであり、その上、さらに多くの新しい技術や知識を駆使しても、長い年月にわたって努力をし続けなければ、解決することができないものなのではないでしょうか。

日本全国には、かっての琵琶湖や宍道湖中海の問題、近くは有明海の干拓に伴う海の汚染の問題等、多くの反省や教訓を暗示する前例が多くあり、大規模な環境の変化を伴う土木事業は環境問題の意識の高まりの中で、根本的に見直されなければならないものと考えられます。
以上の理由から、別紙各項の要望についてご健闘くださるようにお願いし、これをもって要望理由といたします。
以上

*オホーツク環境問題研究所 代表  小田島護
*網走湖の自然について考える住民の会

*私たちは近く、国交省大臣あてに緊急の要望書を提出する予定です。

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