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あでやかな森の落ち葉を拾い来て
障子に貼りて夢みん我は
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今シーズン初めての雪の朝
2センチほどの雪が黒い塀に積もっている
木々の葉はすっかり葉を落とし、それといれかわりに
私の可愛い友達、鳥たちが窓辺に姿を見せ始めた
昨夜、激しい風の音を枕辺で聞いていたが
朝、庭に目をやり、その光景に唖然とした
5mほどの高さのシラカバの木が、
根元から倒れて塀を押し倒し、
隣の牧草地に横たわっている。
家の周りと山小屋の冬支度を済ませて、夫は旅に出て留守だから、
片付けは雪が溶ける来春になるかもしれない。
彼は秋真っ盛りの内地へ
縄文の心を探しに撮影の旅に出て行った。
鬼のいない間の洗濯とばかりに、私はゆったりとした時を過ごす。
例年にも増して美しい紅葉の秋を、
押し葉にしてとどめ、白い冬の楽しみにする。
9月に来客あり、破れ障子を張り替えて、
真っ白で寂しくなった障子に
秋の艶やかなもみじを貼り付け
白い冬に向かいながら、秋色の豊穣と
この世の美しきものたちをたたえる
そして目を閉じて
暑い夏の思い出をたどりつつ、ふるさとの海や
闘病の兄家族と、亡き両親との
交感の思いにしばし涙ぐみ、心満たされる
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