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消費税はたとえ赤字でも支払わなければなりません。
資金繰りが自転車操業の中小・零細企業にとってこれほど過酷な税はありません。
2010年度の消費税滞納額は約3400億円。国税全体の滞納額の半分を占めています。それに、もし滞納すれば年14、6%の延滞税率が課されます。消費税が支払えないために倒産・廃業した中小・零細企業、自殺を選んだ経営者は決して少なくありません。
日本の自殺者数は1998年に急増して以来、毎年3万人を超え、高止まりを続けています。20代〜50代の自殺の第一原因は「経済問題」であり、遺書がある自殺者のうち約3割を占めます。自殺未遂者は既遂者の10倍はいると言われていますから、実に毎年30万人もの人たちが自殺を図っている計算になります。
また日本の不審死は毎年15万人前後であり、WHO(世界保健機構)の定義では「不審死の50%は自殺」ですから、実際は毎年10万人以上が自殺しているのかもしれません。911同時多発テロ事件での死者は約3000人ですから、日本はステルス・ウォー(見えない内戦)に突入しているのではないでしょうか?
これで消費税が倍の10%まで上がったら、いったいどれほどの犠牲者が出るのでしょう。
日本は99%以上が中小・零細企業なのです。消費税率が上がれば、負担が増える中小・零細企業は、新規の投資を控えたり、従業員を解雇したり、給与を下げたりします。それが全国的に行われれば、大規模な失業や需要不足により景気が悪化することは確実です。
景気が悪化すれば、税収は落ち込み、国家財政は一層逼迫し、社会保障も破綻します。消費税増税は、自らの首を占める世紀の愚策といえましょう。
大企業の優遇は輸出戻し税だけではありません。新党日本代表の田中康夫議員によれば、約3600に上る上場企業の中で、国税の法人税、地方税の法人事業税とも1円も納めていない企業が全体の7割を超えているそうです。法人税は企業の利益に課税する税制なので、決算で赤字になると、翌年から黒字に回復しても自動的に7年間、法人税も法人事業税も全額免除される仕組みとなっています。
東京商工リサーチによれば、日本の企業269万社のうち、法人税を納めている企業はわずか25%。だからこそ景気を回復させ、企業を黒字に転換させることが優先されるべきなのです。
消費税を上げたところで税収が揚がらないことは過去のデータが証明しています。税収が足りないから増税しようという短絡的思考は、日本経済を壊滅状態に追い込むでしょう。こんな愚行を決して許してはなりません。
(安倍芳裕著『世界超恐慌の正体---コーポラティズムvs国民国家の最終戦争』
pp.272-274, 晋遊社 2012 900円)より引用。
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天木直人のブログ憲法改正で大はしゃぎしているのは安倍首相だけじゃないのかきょう5月3日は憲法記念日だ。だからきょうの各紙は憲法改正についての記事で溢れている。 そんな中で私が笑ったのは読売新聞の「改正論議の高まりを生かしたい」という社説だ。その社説はこういう書き出しで始まっている。「安倍政権下の国会では憲法改正をめぐる論議がいつになく活発だ・・・」。 こう書けば憲法改正問題は国民の関心が高い一大政治問題であるかのようだ。冗談じゃない。憲法改正についてはしゃいだのは安倍首相だ。それにつられて、国会議員が憲法改正を参院選や政界再編がらみで騒いでいるだけだ。国民にとっていまどき憲法改正などどうでもいい話だ。そんな事より、早く景気をよくしろ、賃金を上げろ、税金を安くしろ、国会議員は税金泥棒をやめろ、だ。 憲法改正にうつつを抜かすような国会議員は全員不要だ、落選させろ、である(了)。
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