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【宣祖 寝殿】
荒い息で苦しむ宣祖。
居た堪れない様子で見ている光海。
そこにジョンミョンとヨンチャン大君を連れたインモク王后が到着。宣祖の容態を見て衝撃を受ける。
インモクを見る光海。光海を見たインモクの目には、疑惑の色が隠せない。
突然、宣祖の荒井呼吸が、ぴたりと静かになる。
ハッとした光海が、宣祖に視線を戻した瞬間、ガクリとうなだれる宣祖。
ジョンミョンは「父上様…」と言ったきり言葉を失う。
御医の処置もむなしく、絶命する宣祖。
光海はぼう然と宣祖を見つめる。
インモク 「いけません…殿下…」と言って、宣祖の亡骸にすがりつく。
インモク 「いけません殿下!どうかお戻りください殿下!」
光海は、インモクの声にも何の反応も示さない宣祖を見て、気が抜けたように座り込む。
インモク 「ジョンミョンをご覧ください!ヨンチャンをご覧ください!これから誰がこの子たちを守るのですか…この子たちはどうなるのですか…殿下…」と泣き崩れた。
光海は呆然と座り込み、インモク号泣の後ろで、堪えるように一筋の涙を流した。
そんな光海の涙を、ジョンミョンだけが見ていた。
【宣祖 崩御】
畳鐘(緊急招集)を聞いたイ・ドッキョンが王宮に駆けつける。
1608年、宣祖 崩御。
すでに畳鐘で集合して整列している朝廷重臣たち。
南人イ・ウォニク、イ・ハンボク、濁小北派ユ・ヨンギョン、大北派チョン・イノン、ユ・ヒブン、
捕盗大将ホン・ヨン、漢城府カン・ジュソンら朝廷重臣たちは、土砂降りの中で整列している。
大北派イ・イチョムは不適な笑みを浮かべる。
一足遅れて駆けつけたイ・ドッキョンの到着と同時に、
重臣たちの宣祖の亡骸との対面が終わり、衝立(ついたて)で隠される。
「殿下―――っ!」激しい雨音を掻き消すようなドッキョンの号泣が響く(既絶乃哭)。
皐復(コボク:招魂)のため、内侍が屋根に上り宣祖の衣を振り、「上位復(サンウィボッ)」と叫ぶ。
宣祖の体は内侍によって清められ、飯含(蒸米と珠)をして、壽衣が着せられる。
王孫たちが宣祖の亡骸と対面。
父王の死に際に、積年の想いを吐き出した光海は、まともに宣祖の亡骸を見ることができない。
一方、礼儀は尽くし、わざとらしく大袈裟に号泣してみせる臨海。
王宮が王の死を嘆き悲しむ中、光海は、ひたすらぼう然と宣祖を見つめる。
実父の死であり、先王の死。悲しみと共に、光海が新王となるための戦いの始まりでもある。
【中宮殿】
インモクは手元にある玉璽を眺め、
空となった王座のために、不安で胸がつぶれる思いだ。
中宮殿に、インモクの実父である延興府院君(王后の実父に与えられる地位)キム・ジェナムが訪ねて来る。
ジェナムは、「中宮様…」と娘を不憫に思い泣くが、
インモク 「涙をお拭きください。いつまでもこうしてはいられません。これからあの子たちを守らねばなりません、父上。ヨンチャンとジョンミョンを」と言う。
引き続きインモクは、「先日私がお願いしたことをしてくださいましたか?」と問う。
ジェナム 「中宮様の仰った通り、お子達の居所の警戒を強めておきました。昨夜、誰かがヨンチャン大君の居所に刺客を送りました。兵士たちが殺されましたが、大君は無事にお守りしました」と言った。
それを聞いたインモクは激しく動揺する。
ジェナム 「世子が結局大君を殺そうとしたのです!」と光海が首謀者だと決めつけたが、
インモク 「世子を信じていたのに…。何かの間違いでは?」と光海を信じたい心があった。
ジェナム 「いいえ。人間の本質はどん底を見た時にこそ本性を現すものです。世子に王位を授けてはなりません中宮様!絶対に!」と不安を植え付け忠告する。
インモク 「ですが、どうしたら良いのですか…」と不安がる。
ジェナム 「先王がいらっしゃらない今、玉璽をお持ちなのは中宮様です。主導権はこちらにあります。世子は、中宮様が玉璽と教旨を出さない限り、王位に就くことは出来ないのですから!」と言う。
インモクはひたすら不安な表情で玉璽を見つめる。
臨海はためいきをついてそれなりにしている。
そこへ喪中にも関わらず、笑いながら通りかかったイ・イチョム。
臨海は、「国葬中だぞ。表情だけでも慎め。曲がりなりにも私の父王だ」と言うと、
イチョムは謝りながらも、
「いずれにしても殿下の寝殿で何があったんでしょうか。しかし万幸(意外な幸運)ではありませんか?世子邸下が先王に死んで欲しいという願いがかなっておかげで王位が転がり込んだのですから…」
と口を滑らし、臨海に胸ぐらを締め上げられる。
臨海 「なんだとこの野郎!万幸(意外な幸運)だと?父王の死を望んだと?!」
イチョム 「申し訳ありません!私の口が滑りました!手を離してください!!」
臨海はイチョムを放り投げる。
臨海 「邸下を卑しめる奴め!世子はそんなことをしなくても邸下は王座にあがるのだ。私がヨンチャンを殺すのだから!」と吐き捨てる。
臨海は、光海が王座に上がるために、ヨンチャンが邪魔になると心配して、
ヨンチャン大君の居所に刺客を送った。門番を殺害した男たちは臨海が差し向けた刺客だったのだ。
だが、光海が宣祖の寝殿に行って畳鐘が鳴ったため失敗した。
それを聞いたイチョムは血相を変え、
「今、なんと仰いましたか。何をしたと?!なぜそんな軽率なマネを!!」と激怒した。
これをイチョムから聞いたキム・ゲシは、「臨海が愚かにも中宮を揺さぶりましたね」と言った。
イチョム 「そなたと私がこれをどのように成功させたと!あの出来損ないが!」と悔しさを炸裂させた。
イチョム 「あのまま放っておけば、心弱い中宮は何もできなかったはずなのに。あの子を襲ったことで、もう黙ってはいないだろう。どうすべきだ?今からでも中宮を…」と言うが、
ゲシ 「いいえ。待ってください。すぐに邸下が処置なさるでしょう。あの方のやり方で」と言って、イチョムを思い留まらせた。
【東宮殿 世子執務室】
光海は、臨海がヨンチャン大君に刺客を向けたと言う話を聞いて、臨海を呼びつけた。
怒り心頭の様子で、入口の扉をダーーン!と開けて入ってきた光海。
臨海は、立ち上がり、うつむくだけだ。
開口一番、
光海 「どうしてそんなにも愚かなのですか?!」と臨海に冷たく尋ねた。
これに対し臨海は、「邸下…私はただ邸下のためと思い…」と小さく答えた。
光海 「何もすべきではありませんでした!兄上は何一つです!」
それを聞いた臨海は驚きの表情で光海を見つめて「邸下?」と声を漏らした。
光海は臨海に、
「玉璽はまだ中宮様の手中にあります。私はまだ王ではないのです!この件が中宮の心境を逆なでしたらどうするつもりですか?私だけでありません、兄上まで危険になったのです。なぜ自重できず、水の泡にしようとするのですか!!」と鋭く言い放った。
臨海 「それでも、私がどうして黙っていられましょうか。邸下のことは私のことも同じなのに!」と反論した。
この言葉を聞いた光海は怒りを押し殺すように「出て行ってください」と言った。
これに臨海は驚いた表情で光海を見つめ「邸下?」とつぶやいた。
光海 「これ以上、兄上が私のために手を下すことも成すべきこともないので、出て行ってください、と言っているのです!」
すると臨海は怒りに満ちた表情で、
「追い出すのですか!?今になって、この私を?私が邸下のためにどれだけのことをしたと!」と反発した。
臨海を無視する光海。
光海は、臨海のその言葉の真意を捉えることが出来ずに、
「何をしている!はやく臨海君をお送りしろ!」と衛兵に命じた。
臨海は腕を掴もうとする衛兵の手を振り払い「触れるな!私の足で行く!」と言って、
光海を睨み付けて出て行った。
冷酷な表情で、臨海の後姿を見送る光海。
光海は、この件の収拾方法に苦悩する。
光海は、義兄(妃の兄)であるユ・ヒブンに対し、「今、集められる私兵はどれ位いる?」と尋ねる。
ユ・ヒブンは驚いて、
「はい?ですが…奇襲でなければ禁軍を相手にはできません」と答える。
光海 「禁軍と戦おうというのではない。私は今、皆を生かす方法を探しているのだ」
ユ・ヒブンが私兵を連れて王室を出る。
【領議政 イ・ウォニク 執務室】
イ・ウォニク、イ・ハンボク、イ・ドッキョンは、
宣祖の突然の死によって、これから王室に起こるであろう王座争いを懸念する。
イ・ハンボク 「それでも幸いなことに、このまま王位を世子が継げば、安泰だろう」
イ・ウォニク 「そうなれば良いが。それも、もうわからない。世子は無事に敵をかいくぐって王位に上がることができるかどうか…」と頭を抱える。
イ・ドッキョン 「大監…どういう意味ですか?大監!!!」
【領議政ユ・ヨンギョンら結託】
宣祖がヨンチャン大君の世子擁立を企てた際の首謀者だった濁小北派(ユ派)ユ・ヨンギョンらが集まる。
ユ・ヨンギョンは、
「世子が王位に上がれば、どのみち我々はすべて殺される。ならばその血を大君様のために使おう」と、血判状を作成し、本格的にヨンチャン大君の王座擁立を企てる。
【領議政ユ・ヨンギョンの執務室前】
イ・ウォニクからユ派の動きを聞いたドッキョンは、慌てた様子でユ・ヨンギョンの元を訪ねる。
しかし、ユ・ヨンギョンは所在不明。
また、ユ派の他の重臣たちについても尋ねるが不在だと言われる。焦るドッキョン。
その頃、光海もまたドッキョンに会うために、彼を探していた。
「大監!!!」と呼びかけられ、振り向くドッキョン。
そこには慌てた様子の光海が立っていた。
【ヨンチャン大君 居所】
ヨンチャン大君の居所を訪れたインモク。
門扉にはヨンチャン大君への刺客との戦いを物語るように血がこびり付いていた。
不安が増したインモクは「公主と大君を探しなさい!」と女官らに指示する。
続き→
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