ドクターの春夏秋冬

不妊治療の現役医師が多忙な毎日の中、幅広いジャンルからテーマを選び、語りかけていきます。

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2017年10月28日から11月1日にアメリカテキサス州サンアントニオでASRM米国生殖医学会が開催されまし
た。サンアントニオは1994年に私がヴァージニア州ノンフォーク ジョーンズインスティテュートに留学中、初めてICSIについて学会発表を行った思い出の地でもありました。熱がでるほど緊張し、分からない英語に四苦八苦していたことを思い出します。当時の発表は、まだパワーポイントではなくコダックの円形のスライド収納ケースに入れて、持ち歩いていた時代でした。そのスライドの点検の際、私が非常に緊張しているなか、声をかけていただいたのが私と同じジョーンズインスティテュートに留学経験があり、現在、兵庫医科大学の主任教授の柴原 浩章先生でした。
私の2つ前の演題で韓国の方が発表されていましたが、英語の質問に全く答えることができない状態でしたので、その程度の英語でも発表している人がいることに驚きました。また、私の前のアメリカ人(?)発表者は何度も噛んだり、つまったりして上手く話せない人でした。アメリカ人(?)の英語でもそのような発表者がいたので、緊張が解け安心したことを覚えています。
私の原稿は、ほとんどスライドを読めば良い内容でしたが、事前にアメリカ人に発表内容を聞いて
もらったところ「“ピッチ”と“イントネーション”が違う」と言われました。私は英語の“アクセント”以外に英語に気を使ったことが無かったので、原稿へ音楽の楽譜のように様々な印をつけました。おかげで原稿を手放すことができず、本番でも一生懸命原稿を読んでいました。発表後、知り合いの日本人に「あの発表内容であれば原稿はなくても、スライドだけを見て発表すればよかったのではないですか。」と言われました。同じ研究室のアメリカ人からは「大分、良くなった」と言われましたので、私の原稿に音楽の楽譜のような記号が数多く書かれていたことは気付かれていなかったようでした。
また質疑応答では、だいたい質問された内容は分かりましたが答えが難しいので「私のボスのスーザン・ランツェンドルフが答えます」と返答していました。カタカナ英語でもゆっくりと話せば通用すると思っていましたが、とんでもない、と思い直した学会でした。以上のような20年以上前を思い出すサンアントニオの町でしたが、学会会場の回りはリバーサイドといい、レストランが立ち並ぶ散歩道のようになっていて、リバークルーズを楽しむこともできます。そこは当時と変わっていませんでした。サンアントニ
オはアラモ砦が有名です。今回は日本語の音声ガイドを借りてゆっくり周りました。
 最近、国際学会のため海外に行くと、フライトトラブルで酷い目にあっていました。2年前のユナイテッド航空では丸一日余分に滞在することになり、昨年のアメリカン航空では6時間も待たされ、今年のヨーロッパの学会ではエールフランスではシャルルドゴール空港で19時間待たされた挙句、飛行機に乗れなかったというアクシデントに見舞われました。ですから今回は、飛行機の乗り継ぎでサンアントニオに入る事はやめて、成田空港から全日空でヒューストンへ行き、ヒューストンからサンアントニオまでレンタカーで約3時半かけて移動しました。いつもレンタカーを借りるときや飛行機の手続き等で何かしらのトラブルに合いますが、今回は何のトラブルも無く過ごすことができました。何より、乗り継ぎのないフライトスケジュールが功を奏したと思います。これからも、なるべく乗り継ぎのないフライトで移動したいと思います。学会では、今回、有料の特別セッションでしたが、世界で初めて体外受精児として生まれたルイーズ・ブラウンさんに会う会が開催されました。彼女と多分、有名なMCとの対談後にルイーズ・ブラウンさんと一緒に写真をとることができ、非常に貴重な体験ができました。
今回、ビデオセッションで当院からの演題がファーストプライズに選ばれ、表彰されました。ビデオセッションのプライズをいただいたのはこれで2回目です。世界に向けて当院の研究が発信されることを喜んでいます。
 また、日本では未だに議論があり、スタートができていないPGS、現在ではPGTA、PGT-Aという言い方になりましたがその議論が中心でした。日本ではPGTA、PGT-Aを行うか、行わないかの議論がされていますが、世界では既に行うことが当り前で、そのうえでどのような赤ちゃんが生まれてきたかが議論の中心でした。人間の場合、細胞は1種類と思いがちですが少し種類の違った細胞が入り乱れた誰もがモザイクになっています。受精卵も早い段階でモザイクになっていることが普通にあります。ですからいくつかの細胞を調べて、その細胞がひと通りでなく色々な染色体の構成を持った場合、それをどう判断するか胚盤胞の外側の細胞と赤ちゃんになる部分の内細胞塊がどれだけ相関しているか、ということでモザイクの議論が多くされていました。ですからいたるところで「モゼイズム」という言葉を耳にしました。
 サンアントニオ滞在最終日は“テキサス州なので少しは牧場らしき景色が見たい”とドライブへ出かけました。実際、カウボーイを見ることがありませんでしたがテキサスらしい景色を堪能することができました。小さな町の土産物屋の前を歩いていたら「こんにちは」と日本語で話しかけてくるアメリカ人の女性がいました。すこし話をしていると彼女は14年間日本に住み、しかもハリー・ウィンストン銀座店の店長をされていた人でした。そのような人がサンアントニオから1時間もかかる小さな田舎の土産物店をしているのかと驚き、しばらく彼女の身の上話を聞いていました。
テキサスの名物のひとつがバーベキューです。バーベキューというとただ、焼肉を屋外で行うだけだと思っていましたがその小さな町のバーベキューのお店は普通のハンバーガーショップのようなお店でしたが、本格的なバーベキューを味わうことができました。大きな肉の塊を外が丸焦げになるくらいしっかり焼き、それを切り出したものをサービスしてくれます。外は真っ黒で肉全体は燻製風味で、肉自体はローストビーフにもう少し、火をいれたような感じでお肉に独特の風味があり“これが本格的なバーベキューなのか”と思いました。

めずらしく、何のトラブルもなく堪能できた学会でした。

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不妊治療を考えている人へ向けて、基礎知識をわかりやすく伝えるセミナーに、私が講師で参加することになりました。
2017年10月7日(土)14:00〜16:00 (品川フロントビル会議室)
参加費 : 無料
http://www.jineko.net/wordpress/ttc-seminar/asada-amhseminar/

ご友人や知人の方が東京にいらっしゃいましたら、ぜひお伝えください。どなたでもご参加になれます。
このセミナーは全3回開催され、ゲストには矢沢心さん、河合蘭さん、東尾理子さん、松本亜樹子さんがいらっしゃいます。
正しい不妊治療の知識を早い段階で身につけ、治療を始める方もそうでない方も、人生の貴重な時間を有意義に過ごして頂きたいと思います。

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9月24日(日)朝の7:30〜8:00までFM 愛知[@FM80.7]で放送されている「SUNDAY TOP INTERVIEW」に
出演することになりました。
収録ですので、私が話をした全てが放送されるわけではなく、編集されて30分の番組となります。
今回は、福田知鶴さんの司会で、今まで私が不妊治療に取り組んできた様々な話やこれからの不妊治療
にかける思いをお話しました。
日曜日の朝ですが最近、ラジオを聴いたことがないという人も今回は、少し早起きをして聞いて頂きたいと思います。
よろしくお願い致します。  

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 昨年の秋から進めてきた愛育クリニックにおける浅田生殖医療ユニットの開設のため、設計図をほぼ完成し、来年の4月に向けて動いてきました。
 しかしここにきて、この計画を凍結せざるをえない状況となりました。というのは、当初愛育クリニック内で浅田の生殖医療を実践できるというお話で始めた計画でしたが、いろいろな法律上の障害があることが少しずつ判明してきました。
 行政からの指示を元に、ユニット実現のための方策を検討してきましたが、あまりにも制限が多く、このままでは本来の浅田の生殖医療を実現することは困難であるとの判断になりました。
 というわけで大変残念ではありますが、この時点において計画を凍結することになりました。逆に、品川クリニックは愛育の約半年後に開院する予定でしたが、こちらを早期に開院するため動き出します。すでに採用が決まったスタッフに対しても、来年4月に近いところで品川で働けるよう、急いで準備をしてまいります。東京で開院を待ち望んでおられた患者様には、少々遅れるかもしれませんが、来年春には、浅田の生殖医療が東京で受けられるというお約束は、必ず実現したいと思っています。
 最近の森友学園の騒ぎや加計学園の騒ぎは、うちとは全く関係ないと思っていましたが、行政担当者の細かい規則の判断に、間接的ながら影響してきたのかもしれません。何とかなる、あるいは何とかする、ということで始まったプロジェクトですが、お役人の方もどこからも後ろ指をさされたくない、何か疑惑を抱かれたくない、という思いで、厳しくなっているのだと思います。
 いずれにしても、来春の東京開院、急いで準備してまいります。よろしくご理解お願いいたします。

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 7月2日〜5日にスイス・ジュネーブで開催されたESHRE(欧州ヒト生殖医学会)に出席しました。6月30日の夜に東京前泊、エールフランス航空でジュネーブに向かいましたが、今回のツアーは今まで経験した中で最大のトラブルに見舞われました。2年前にはアメリカでユナイテッド航空のミスコネクトにより丸一日棒にふり、去年のアメリカでの学会時はフライトが6時間遅れとなりましたが、なんと今回はパリで飛行機を乗り継ぎジュネーブへ行くはずが、パリのシャルル・ド・ゴール空港で19時間あまり待たされるという、とんでもない災難に遭いました。

 パリには予定どおり到着したのですが、乗り継ぎ用の通路を進みターミナルに入ろうとするもそのターミナルが閉じられおり、何百人という人が並んでいました。航空会社からは何の情報もなく、私たちも「フランスには昼休みがあるのかな」などと言いながら、ずっと待っていました。1、2時間経った頃に突然、「原因はよく分からないが、もうこのゲートは開けられない」という説明があり、職員が “Be patient (我慢してください)” などと言い出して、何だこれは、という事態になりました。そこで入国審査に長時間並んでとりあえず入国し、再度、何千人が並んでいるセキュリティーを何時間もかけて通過して目的のゲートに入る、というとんでもないことになりました。その後も何の情報もなかったため後からネットで調べると、「あるゲートのセキュリティーを誰か一人がすり抜けたため、そのターミナルを閉じて全員外に出して安全点検を行った」ということが翌日の朝に掲載されていました。

 フライトの見通しが立たない中、何の情報も与えられず19時間余り待たされたことに、腹が立つというよりも呆れるばかりでした。そのうえ再度目的のゲートに入ったものの、2,3時間遅れで飛ぶといわれていた飛行機が結局飛ばず、もう一度外に出ることになったのです。外のエールフランス航空のカウンター近くで待つこと10数時間。ブランケットや食べ物の支給もない中、見通しが全く立たないことに絶望を感じながら、じっと待っていました。私たちは20人余りのグループツアーだったためツアーコンダクターがついたのですが、そのコンダクターが次の便の手続のためにエールフランス航空のカウンターに並んだのが夜の9時か10時。夜勤スタッフがほとんどいないため仕事が遅々として進まず、何百人と並ぶ中で順番が回ってきたのが結局午前4時くらい。しかし、その時点で私たち20人余りの席は確保できない、という話になりました。日曜の早朝だったため、どのオフィスに電話しても電話が全く通じず、ツアーコンダクターは困りきっていました。8時9時になってようやく電話が通じ、バスを手配するという話でまとまったものの、10分余りで来るはずのバスが来たのが11時半。10分ではなく10時の間違いとも思ったのですが、それでもバスに乗ることができたのは11時半です。しかもバスはオンボロでスピードが出ないばかりか前の座席との間隔も非常に狭く、大人数向け格安ツアーバスかと思うようなものでした。Googleで調べると、パリからジュネーブまで5時間9分と出ていたので5時間余りで着くと思っていましたが、このオンボロバスでは7時間もかかりました。

 ということで、日本を出て丸2日かかるという、とんでもないジュネーブ入りとなりました。空港を出る直前にミールクーポンが出ましたが、まるで詐欺で、フライトをキャンセルしておきながらたったの26ユーロ。空港内の高いサンドイッチと飲み物を買い、まだ少し余裕があったので隣にあったエクレアもついでに買いました。しかし最初にその柔らかいエクレアを食べたところ、奥から2番目の歯にかぶせてあったクラウンがポロっととれ、歯が根元だけの状態になってしまいました。Facebookに、泣きっ面に蜂と書きましたが、悪いことは重なるものだと実感しました。

 今年のESHREは、当院から3題のポスター発表が採択されるとともに当院の非常勤医師で泌尿器科医の日比先生の演題も採択され、私の名前が載った演題は4題となりました。しかし、今のESHREは電子ポスターになっており、ポスターがずらっと並ぶという展示会場にはなっていません。非常に寂しいポスター発表となっていました。

 学会で、「これはすごい、これはやってみたい」と思うものには、もう何年も前からですが特に出くわしていません。当院が行っていることが世界最先端であると認識しています。ただ、胚の染色体診断等は日本で許可されていないため、海外と比較すると日本は大きく出遅れており、日本でも早急な対応が望まれます。また、生殖医療業界をみると、大きな会社が小さな会社をどんどん買収していく独占化が進んでおり、私は営利目的での独占化の進行に大きな危惧を抱いています。これまで海外からの器具や培養液、培養器を使用してきましたが、こうした会社買収等に翻弄されることのない自前の安定した物品供給のもと、安定した生殖医療を行っていけるよう願っています。

 グループツアーという事で、学会後はインターラーケン、ユングフラウヨッホを少し観光しました。私は40年前の学生時代に一度だけ行ったことがあったので、40年ぶりのユングフラウヨッホとなりました。帰りはチューリッヒから帰ってきたのですが、そのフライトも2時間遅れ、十分時間があったので何も問題は起こらなかったものの、空港内でゆっくりお土産を見たり買ったりする余裕などなく、ひどいツアーだったという印象だけが大きく残りました。今秋のアメリカでの学会はテキサス州のサンアントニオで開催されますが、日本から直行便でヒューストンへ行き、ヒューストンからはレンタカーを借りて自分で運転して行こうと思っています。乗り換えがない方がよっぽど安心・確実ですし、また今信頼できる航空会社はANAやJALといった日本の航空会社しかないと強く感じています。
NO MORE エールフランス

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