|
山陽電鉄「人丸」駅を下車し、海側に5分ほど歩くと中崎公会堂が建っていた。
松等の木々が周囲に植え込まれ、一見して豪壮な感じがする建物だ。
中崎公会堂は明治44年(1911)明石郡公会堂として当時の明石町と11ヶ村によって建てられたものだ。
奈良・鎌倉時代の建築様式を採り入れた荘重なもので、杮落としに夏目漱石を招いて講演したとか。
老朽化のため、昭和58年(1983)大規模な改修工事が行われ、創建当時の姿に近いものに復元された。
以前に来た時は、ジャズダンスの練習が行われていたが、今回訪れた時は、偶々何も行われていなかったので中に入れてもらった。
中崎公会堂外観
公会堂は公共の木造建築物としては明石市内最大の建物と言う。
廊下に取り巻かれて大広間があり、普段は各種催し物が行われている。
正面は花頭窓、床の間、違い棚があり、元々は床張りでなく畳敷きであったのでは、と推測した。
大広間の天井はシンプルながら落ち着きのある格天井となっていた。
夏目漱石は、明治44年(1911)8月13日の午後、半年前に竣工したばかりの木の香も新しい公会堂で、西日の照りつける中ですし詰めになった千余人の聴衆に「道楽と職業」という題で講演した。
「明石という処は海水浴をする土地とは知っていたが、講演する土地とは知らなかった。
ところが来てみると非常に大きな建物がある。成程、これ程大きな建物を造れば、その中で講演する人を呼ばなければ宝の持ち腐れになる。
従って西日がカンカン照って暑くはzるが、折角の建物に対してもあなた方は来てみる必要があり、また我々は講演する義務があるような気がする。」と話始めた。
|
全体表示
[ リスト ]


