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ここから眺めます塔が一番宜しいようでございます。 本堂の屋根の反りが、塔の左側に置かれまして、 なかなか結構でございます。 (井上靖「星と祭」桃と李) 井上靖が「星と祭」の登場人物大三浦(オオミウラ)の口を通して薦める場所から、三重塔を眺める。 三重塔は、本堂の東、やや高いところに建っている。 和様と呼ばれる純日本的な様式の搭で、丹塗りの外壁が周囲の木々の緑に映えて美しい。 手前の低いところ、向って右側に納札所、左側に閼伽井堂、護摩堂が建っていた。 この内、三重塔と護摩堂は、重文である。 この後鐘楼堂辺りから境内を見渡した時、幾重にも重なる檜皮葺の堂宇が眺められたが、三重塔は本堂と 共に存在感のある堂宇であった。 三重塔 天正17年(1589)〜慶長2年(1597)約8年かけて再建されたことが、昭和39年(1964)の解体修理により、墨書、棟札などから判明している。 重文 高さ24.35m、桁行梁間共3間、杮葺きで、各層とも高欄付の縁を設け、外部を朱塗りとしている。 組物は各層とも三手先としている。 各層とも、中央に板扉を設け、両脇は板壁(初層)又は連子窓(2,3層)としている。 内部に本尊・胎蔵界大日如来と四天王像を安置されているそうだが、非公開のため確認できなかった。 中に「閼伽井」があり、水をたたえていた。 天智天皇が行幸の際、楊柳の感応を得られた旧蹟という。 一心に唱名念仏すると水泡が浮き出るので、俗に「念仏井堂」ともいう。 閼伽井堂の屋根棟中央に設けられていた。 棟瓦は波の浮き出し模様となっていることから、両端の鴟尾と同じく火難除けの為であろうか? 慶長11年(1607)三重塔に続いて再建されたことが屋根の頂上にある露盤上の伏鉢の銘で判明している。 桁行梁間共3間の宝形造、檜皮葺 重文 正面は、中央に桟唐戸、両脇に連子窓を設けている。 本尊:不動明王 本堂東縁から撮影 護摩堂の側面脇に連子窓を設けそれ以外は板壁としている。 三重塔、閼伽井堂、納札堂も移っている。 鐘楼付近から眺めた境内 中央本堂の奥に建つのが三重塔,手前は三仏堂、護法権現社拝殿、左端木に少し隠れた建物は護法権現社本殿 本堂左奥の(小さく見える)大石は六処権現影向石 |
近畿紀聞
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