ぶらりぶらり見て歩記

最初の目論見とは異なり、最近は寺社巡りが主になりました(^o^)

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(小五郎が幕吏の目を逃れるのにエネルギーを費やしてしまったように思えた堀田は)「(長州が)

 内外に敵をうけて存亡の帰路にあるというのに、なぜかような山里で安閑と日を消しておられる

 −中略ー  が、このときの堀田半左衛門の一喝が、桂の惰気を一時にはらった

桂は以前のこの男に目覚めたと言っていい。(司馬遼太郎「逃げの小五郎」)


円山川の堤防は見事な桜並木が続いた。

円山川と別れ、県道2号を北上するとほどなくして但馬の小京都と言われる出石(イズシ)の市街に着いた。

出石は記紀にもその名がみえる古い地だが、中世には山名宗全(持豊)の本拠地として200年間繁栄を誇

り、近世は小出氏、松平氏、仙石氏らの城下町として繁栄した。

町割りが碁盤目状で、古い家並みが残っていることから、但馬の小京都ともいわれ、国の重要伝統的建造

物群保存地区に選定されている。

また、幕末には長州の桂小五郎(木戸孝允)が、蛤御門の変後幕吏の目を逃れて潜伏した地でもある。

重要伝統的建造物保存地区を小一時間ほどぶらつき帰路についた。



イメージ 1

                               出石城登城橋前
有子山(321)山頂には天正2年(1574)山名氏政が築いた高城址があり、山麓には慶長9年(1604)小出吉英(ヨシフサ)が築いた平山城が明治まで存続した。
現在城跡には東西隅櫓、登城門、登城橋が再興されていて、城址の桜は満開だった。




イメージ 2 辰鼓楼
明治4年(1871)建設、当初太鼓により時を知らせていたので太鼓楼とも呼ばれた。
明治14年(1881)地元の医師池田忠恕が病気全快祝いとして大時計を寄贈した。
未だ時計などあまりなかった時代であったので、この大時計を寄贈のために忠恕は職人2人に時計技術を習得させたと言う。




イメージ 3 家老屋敷長屋門
藩の大老職で仙石騒動の中心人物仙石左京の自邸
仙石左京は藩主仙石氏の支族で、幕末期の窮乏した藩財政再建に新政策を打ち出し努力したが、守旧派に総反発を受け、遂に幕府の裁断により天保6年(1835)江戸で刑死した。
世に仙石騒動と呼ばれ、左京はお家乗っ取りの極悪人に仕立てられ、日本三大騒動として芝居や講談で世上を賑わせた。
以後仙石藩は半地となり3万石で明治を迎えた。





イメージ 4 町並み




イメージ 5 町並み



イメージ 7 永楽館
平成20年(2008)復元された芝居小屋
明治34年(1901)出石で代々染物を商ってきた木幡久次郎により建設され、その後映画館、パチンコ店になったが昭和48年(1973)閉鎖されていた。





イメージ 8 おりゅう燈籠(船着場燈籠)
昔の出石川は現在の3倍以上の川幅で水量も多く、交通運輸は主として川筋を利用していた。
藩政時代には、播州、美作、丹後の一部まで及び、それらの藩地により取り立てる年貢は車馬、人力、川舟によって輸送された。
この燈籠は、日本海より遡上する夜間の舟行の灯明台として役立ち荷揚げになっていた。
幕末には、下手に約7,8間幅の石段が築かれ、北側の川端は蔵屋敷、塩蔵が並んでいた。
この燈籠は今なお当時を偲ばせている。






イメージ 6

                              桂小五郎潜居跡
「勤王志士桂小五郎再生之地」碑などの碑が建っていた。
元治元年(1864)7月蛤御門の変に敗れた長州藩は朝敵になり、桂小五郎(木戸孝允)も幕吏に追われる身になった。
小五郎は、敵からも味方からも姿を消した。
対馬藩出入りの商人広戸甚助・直蔵兄弟の手引きで出石に逃げたのだった。
しかも、ここで、広江屋孝助と名を変え、甚助・直蔵兄弟の妹13歳のスミの婿として荒物屋を営んで出石藩の役人の目を欺いていた。
しかし、長州では、蛤御門の変で敗れた後、下関海峡で四か国艦隊と交戦して一方的に敗れ、藩主は蛤御門の変の罪によって官位を剥奪され、幕府は長州征伐の軍令を発していた。
藩内では急進派政権が倒れ、保守派の政権による血の粛清が強行されていた。
司馬遼太郎は「逃げの小五郎」で、このような状況にあるにもかかわらず、出石で荒物屋になりきってしまっている小五郎を、以前から彼の素性を気付き密かに見守っていた出石藩士が喝を入れ、再起させる物語を書いている。
潜居約9か月、藩に戻った小五郎は、ある意味、生涯で最も活躍した。
藩論をまとめ、新式のミニエー銃を4千挺購入し、坂本竜馬・中岡慎太郎の仲介で薩摩藩と秘密同盟を結んで討幕体制を固めた。

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