ぶらりぶらり見て歩記

最初の目論見とは異なり、最近は寺社巡りが主になりました(^o^)

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げにも妙なる称名の数々 空に響くは音楽の声 異香薫じて花降る雪の 袖を返すや返す返すも

尊き上人の利益かなと 菩薩聖衆は面々に 御堂に打てる六字の額を 皆一同に礼し給ふは

あらたなりける奇瑞かな (伝世阿弥 謡曲「誓願寺」)


三条通りから南に折れると新京極通りの北端辺りに「ろっくんプラザ」という小さな広場があった。

その東側で西に面して誓願寺が建っていた。

浄土宗西山深草派の総本山である。

平安時代、清少納言や和泉式部が晩年、当寺に参籠し往生したと伝えられる。

(和泉式部の庵がすぐ南の「誠心院」であり、その境内に和泉式部の墓と言われる石塔がある。)

特に和泉式部については、詳しい。

娘の小式部内侍に先立たれた和泉式部は、この世の無常を感じ、女人往生の術を求めて、播州書写山円教

寺の性空上人を訪ねた。

ところが、性空上人に「京都八幡山の大菩薩に祈るべし」と言われる。

そこで、石清水八幡宮で参って祈ると、夢に老僧が現れ「誓願寺で祈るべし」と告げられる。

そこで、誓願寺で48日のお籠りしたところ、霊夢に老尼が現れ、「女人の身でも南無阿弥陀仏と一心にお

唱えすれば身の穢れは消えて往生できる」と教えをうけた。

その後、和泉式部は尼となって庵(誠心院)を結び、誓願寺へ参る以外は念仏三昧の日々を送り、その甲斐

あって二十五菩薩にむかえられ弥陀の浄土へ往生した。

ところが、謡曲「誓願寺」ではその後日談として、和泉式部と一遍上人が誓願寺の縁起を物語られる。

殊に、和泉式部が歌舞の菩薩となって現れることから、舞踊家の間に和泉式部信仰が生まれ、能楽など芸

能世界の人々の信仰を集めている寺である。

また、16世紀から17世紀の人で、「醒酔笑」8巻を著し、落語の祖と言われている安楽庵策伝上人は当寺

の住職であった。


創建は7世紀に遡る。天智天皇が霊夢により賢門子・芥子国父子に丈六の阿弥陀如来像を造らせ、

天智天皇6年(667)奈良に七堂伽藍の寺院を建立し誓願寺と名付けたのが始まりである。

その後遷都ともに移り、平安遷都では一条小川(現上京区元誓願寺通小川西入る)に移った。

しかし、天正19年(1591)豊臣秀吉の命で現在地に移った。

当寺は兵火などによる焼失と再建を繰り返してきた。

さらに明治維新後新京極造成の為大幅に寺地が削られ現在に至っている。




イメージ 1 誓願寺門前
向って左側に「迷子のみししるべ」の石柱が建っている。
現在のものは明治15年(1882)建立されたもの。





イメージ 2 誓願寺本堂
昭和39年再建 鉄筋コンクリート造
正面須弥壇に本尊丈六の阿弥陀如来坐像、、
右隣の壇に観音菩薩像を安置している。
また内陣と外陣の境界に「南無阿弥陀仏」の六字名号の額が掲げてあった。



イメージ 3 本尊阿弥陀如来像
正面奥の須弥壇に安置されている。
元石清水八幡宮で、八幡神の本地仏として安置されていたものを神仏分離で、明治2年(1869)当寺に移ったもの。
定朝様の寄木造りの丈六の阿弥陀如来坐像
鎌倉時代から南北朝時代の作とみられる。




イメージ 4 奉納された扇子
本堂正面の両側の壁には、芸道上達・書芸成就祈願の扇子が奉納してあった。





イメージ 5 扇 塚
本堂左前に建っていた。




イメージ 6 北向き地蔵
本堂左横前にあった。

謡曲「誓願寺」  作:伝世阿弥

一遍上人が熊野権現に参籠し、「摩牟阿弥陀仏 決定(ケツジョウ)往生六十万人」のお札を弘めとの霊夢をみる。
都に上り、念仏の大道場、誓願寺でお札を配っていると、一人の女性がお札の言葉を見て、「六十万人より外は往生できないでしょうか」問う。
上人は、「これは霊夢の六字名号一遍法、十界依正(エショウ)一遍体、万行離念一遍証、人中上々妙好華の四句の上の字をとったものであり、”南無阿弥陀仏”とさえ唱えれば誰でもが必ず往生できる」と説く。
すると女性は有り難り、「本堂の『誓願寺』の字額に替え、上人の手で『南無阿弥陀仏』の六字の名号をお書きください。これは御本尊阿弥陀如来のお告げです。私はあの石塔に住む者です」と、近くの和泉式部のお墓に姿を消す。
一遍上人が「南無阿弥陀仏」の名号を書いて本堂に掲げたところ、どこからともなく良い香がし、花が降り、快い音楽が聞こえ、瑞雲に立たれた阿弥陀如来と二十五菩薩と共に歌舞の菩薩となった和泉式部が現れる。
誓願寺が天智天皇の勅願によって創建された縁起が語られ、阿弥陀如来が西方浄土より誓願寺に来迎された模様などを描く荘厳優美な舞が舞われ、最後は菩薩・聖衆(ショウジュウ)みな一同に本堂の六字の額に合掌礼拝するのであった。                                    

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