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旧聞に属する話ですが、以前に関連するエントリーを書きましたの で、後日談という事で取り上げます。 中国は、北京・天津高速鉄道の開通に合わせ、JR東日本のE2系をベ ースとし、中国独自技術で完成させたとするCRH2C型を投入しました。 シーメンスICE3をベースとするCRH3型と共に、2008年8月1日から 世界最高速、350km/hでの営業運転を開始したのです。 北京・天津高速鉄道は、当初から350km/hでの運転が予定されてお り、CRH3はその為に導入されたタイプであったのに対し、CRH2C型 は、日本においては270km/hの営業運転しか行っておらず、設計速 度すら315km/hでしかなかった処から、いくらポテンシャルがある 車体でM/T比を変更したとは言え、、日本国内でも実現していない 350km営業運転をあっさりと実現した点、驚嘆したものでした。 (4M4T→6M2T、「はやて」は8M2T) しかしながら、この列車について、朝日新聞GLOBEが2009/2/4付け で、興味深い事実を報じました。 −前略 京津線を走る和諧号には2種類ある。一つは日本の川崎重工業が造る東北新幹 線「はやて」型。もう一つはドイツのシーメンス型だ。日独メーカーは一部車 両を完成車で輸出したものの、中国の国産政策にもとづいて、その多くは日独 の部品供給を受けて中国メーカーが生産している。 実はこの「はやて」型を巡って、技術協力した日本側と中国との間でひと悶着 (もんちゃく)あった。はやては東北新幹線では時速275キロで走っており、 12年末に時速320キロを達成するため現在、車両を開発中だ。川崎重工は「設 計上の安全走行の上限は時速275キロ」と中国側に伝え、運行技術を教えたJR 東日本の協力条件は「時速200キロまでの走行」だった。 にもかかわらず中国鉄道省は、試験走行で時速350キロ超を出せたことから、 能力いっぱいでの営業運転に踏み切った。五輪観光の目玉の一つにという思惑 もあったのかもしれない。 収まらなかったのが日本側だ。川崎重工幹部は開業の4日後、中国鉄道省の幹 部を訪ねて、抗議した。JR東日本首脳は「もし事故が起きても、これでは責 任は取れない」とカンカン。中国側から「責任は求めない」と確認する文書を 取った。 結局、京津線は2月までにすべて独型車両に置き換えることになった。はやて 型は時速250キロまでしか出さない他路線に移すという。 −後略 (朝日新聞GLOBE 2009/02/4)http://globe.asahi.com/feature/090202/03_2.html つまり、この高速運転は、JR東日本の協力範囲を超えた速度である こと、また、車体製造業者である川崎重工重の設計上の最高速度を も大幅に超えていることから、両者が中国側に抗議し「責任は求め ない」という念書を取った様です。このため、2009年2月から、この 路線はすべてCRH3型を使用する事となり、それまでにこれらの車両 は最高時速250km/hの他線区に転属することとなったという訳です。 ここには、どこにも、中国独自の付加技術という要素が入っていま せん。CRH2Cは、E2系と同じ先頭車両デザインだったCRH2と比べ、 ヘッドライトの位置や、パンタグラフカバーの他、車内デザインも 変更されていると伝えられており、最高速度が変わっているのです から当然車台にも手が入っていると予想されていたのです。 ですが、実は根本的な処には全く手が入っていない事が判ったので す。ここからは想像になりますが、中国は恐らく試験走行中にCRH2 で300km/hを優に超える速度がだせた事から、M/T比を変更すれば、 350km/hに達すると計算したのだと思います。そして、実際にCRH2C を作るとあっさりと350km/hを達成し、恐らくは、400km/hに近いス ピードが達成されたのだと思います。そこで、350km/hの営業運転 でも問題ないと考えたのでしょう。しかし、それは、試験運転の結 果でしかありません。そこには安全な運行への計算が、全く、入っ ていませんでした。 一回こっきりの試験運転では、問題が発生しなくても長期間設計速 度以上の運転を行っていれば、車体の殆どの部分に設計以上の加重 がかかります。その結果として、金属疲労により、車台、車輪、構 造部材にすらクラックや破損が生じ、それが、大事故を齎す可能性 のある事は素人にすらわかります。 それをあっさりと無視した中国鉄道当局者はどういう技術的バック グラウンドを持った人達だったのか、非常に興味があります。 今回は幸いに、大事故が発生する前に技術供与国からチェックが入 りました。しかし、こういったチェックがいつも入るかどうかには、 疑問が残ります。 最近、中国が、原子力空母を建造すると、同じ朝日新聞が報じてい ましたが、原子力潜水艦と同じ程度の意識で水上艦用の原子炉を考 えているのであれば、近い将来、本当の「チャイナシンドローム」 が発生するのではないかと懸念する処です。 |
鉄道
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※写真は毎日新聞サイトから転載 “中国製”高速鉄道がデビュー 北京−天津間を30分以内で 【北京=福島香織】中国が海外技術を導入して「自主開発」した世界最速の運 行速度時速350キロの高速鉄道の外国メディア向けの試乗会が22日、行わ れた。五輪のメーン会場の北京とサッカー競技が行われる天津を従来の半分以 下の30分以内で結ぶ。8月1日から通常運行が開始される。 この京津高速鉄道は総距離120キロ。総工費は200億元。新しく建設され た北京南駅と天津南駅など4駅を結ぶ。ドイツ・シーメンス社の技術を応用し た高速列車CRH3と、日本の東北新幹線「はやて」の技術を応用したCRH 2の改良型CRH2−300の2種類の車両が使用され、いずれも最高運行時 速は350キロ。この日試乗会が行われたのはCRH3の列車だった。 発車から約10分、「時速350キロ」のアナウンスが入る。揺れはほとんど なく音も静か。車窓の流れる景色以外、高速を感じさせるものはない安定感だ。 座席は1、2等の2種類。食堂車、売店などの設備がそろい、制服姿の女性客 室乗務員がサービスする。最終的には3分間隔のダイヤを組むという。運賃は 未定。 この高速鉄道車両は今月1日に試運転が開始され約1カ月という異例のスピー ドで営業運転に入る。4万点あまりの部品の85%が国産の「メード・イン・ チャイナ」だけに、安全面への懸念に関する質問も出たが、王勇平・鉄道省宣 伝部長は「安全性には配慮している」と胸を張った。 (産経新聞 2008/7/23) 日本はFASTECH360で営業運転360キロを実現しようと 車両開発を進めていたのですが、いち早く中国が350キロでの営 業運転を実現しました。といっても中国で新規に開発された車両で はなく、既導入車両(CRH3)と既導入車両の一部改良車(CRH2-300)に よる高速運転で実現しようというものです。 ちなみにCRH2-300は、JR東日本のE2系1000番台を元にしたCRH2に、 車両編成の変更(4M4T→6M2T)と先頭車両の若干のデザイン変更を行 ったものです。 日本の場合は、高速を実現すると同時に騒音基準も満足させなけれ ばならない為、2010年以降に東北新幹線で使用する車両は FASTEC360をベースに発展させた車両であっても、営業運 転速度は320キロに抑えて使用される見込みです。 中国に高速運転で水を空けられるのは少し残念な気もしますが、環 境基準と高速性両方が満足できないと高速運転が出来ない日本の方 が技術的なハードルは高い訳で、実現に際しても、達成する技術水 準もコストも当然高くなります。また、日本の新幹線は世界の高速 鉄道の先鞭をつけた事もあって、線形が悪かったり、騒音問題に対 応するにはトンネル径が小さかったりと高速運転には適していない 部分が残っています。それを克服しつつ後から建設された新線とス ピード競争を行っていくには、無理があるのも事実です。 特に、中国が相手の場合は、中国側が一党独裁国家の国家権力の強 さで、政治的に全ての抵抗を排除できますし、政策決定の速さも有 利に働きます。 今回も、僅か一ヶ月の準備期間で、営業運転に入るというのは、先 進国では考え難い事ですが、オリンピックに向けて全てを突貫工事 で行っている中国ならではの出来事と言えるかもしれません。 こういう場合はまま安全性に皺寄せがいくのですが鉄道省宣伝部長
の「安全性には配慮している」という言葉を信じたいと思います。 まあ、車両技術については、日本とドイツのものですから、まず、 大丈夫と思いますが、車両を製造したのは「中国」ですし、車両運 転のソフトについても、「中国」製ですから、少なくとも運用が落 ち着くまでは、あまり、お勧めできない様な気がします。 |
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※ 写真はCRH2−061C 産経新聞サイトより転載 新幹線を模倣? 中国初の時速300キロ列車 新華社電によると、中国山東省の鉄道車両メーカー、南車四方機車車両は22日、時速 300キロ走行が可能な初めての国産列車「和諧号」が完成したと発表した。来年3月に 鉄道当局に引き渡し、8月の北京五輪前に北京−天津間で運行を開始する予定。 同社は川崎重工業などと提携、東北新幹線の「はやて」をベースにした車両の技術提供を 受け、高速旅客列車を生産している。新華社は「和諧号」について「外国の技術を導入、 吸収した上で中国が自主開発した」と伝えており、日本の技術がベースになっている可能 性がある。(共同) (産経新聞 2007/12/22) 中国が「自主開発」したと言う車両ですが、写真を見る限り、川崎重工が南車 四方機車車両に製造ノウハウを移転した「CRH2」のライトを移設または追加 しただけの車両の様に見えます。WikipediaのCRH2の項目を見ると、今回 発表になった車両は、CRH2−061Cと呼ばれる車両で、CRH2が電動 車(M)4台、付随車(T)4台の4M4Tの構成であるのに対し、 電動車(M) 6台、付随車(T)2台の6M2Tの構成になっており、最高速度もCRH2の 250キロが300キロに改善したとされています。 しかしながら、元になった東北新幹線の「はやて」に使われているE2系 1000番台車両が既に8M2Tの構成であり、電動モーターも全く同じもの が使用されていますので、設計上は最高速度300キロという仕様は当初より 電動車割合を増加すれば満足されるものであったと言えます。 中国からすれば、250キロ用の車両の電動車を増やす対応を行ったのは、自 国の決定であり、対応を行った製造業者も自国の会社ですから、「自主開発」 と言う言葉を使いたいと言うのも、理解できなくもありません。 とは言え、電動車の数を増やす程度の事は、それ程、技術的難易度が高い訳で はなく、「開発」と言えるものではないと言うのが、一般的な認識であると思 います。その点で、憤慨する向きがあるかも知れませんが、この件に関して言 えば、川重は強かに実利を取っているのではないかと思えるのです。 CRH2のノウハウ移転については、ブラックボックスの無い完全な技術供与 が行われたとされていますが、高度技術が使われている部品については、日本 から輸出されています。また、中国で生産されている部品にしても、中国では 組み立てているだけで中身は日本からの輸出と言うものも多そうです。 更に、今回の新車両のお披露目に際しても、ライトだけを位置変更すると言う 姑息な独自性発揮を行った訳ですが、本来は、先頭車両の形状は変更したかっ た筈です。しかし、それが出来なかった事で、アルミダブルスキン構造車両の 外形変更すらできない技術レベルである事が判ってしまいました。 従って、中国「自主開発」車両であっても、実態は、CRH2車両の追加製造 であると言う事ができます。従来、中国在来線高速化については、日本には 60編成しか割り当てがありませんでしたが、今回の中国「自主開発」車両に よって、日本の担当割合は更に増加したと考えるべきです。今回の報道に関し て川重側から何ら異議が唱えられていない所を見れば、ライセンス料、重要部 品の発注など、川重として得るものは得ていると考えられます。 また、今回の車両が使用される路線は北京〜天津を結ぶ京津高速鉄道とされて いますが、従来、ICE3を中国向けとした「CRH3」の担当となっており、 高架スラブ軌道もドイツ仕様で作られてきました。CRH3のドイツからの船 積みが既に開始されているタイミングで、どの様な変更は行われたかは不明で すが、CRH3車両の中国内での生産準備の面で、何らかの問題が発生した可 能性があります。 そういう状況の中で、最高速度300キロを達成可能で、契約上の条件も対抗 馬のフランスやカナダと比べ、緩かだった日本の車両にCRH3を代替するチ ャンスが訪れたのかもしれません。(逆に言えば、日本は中国の都合の良い契 約を結ばされていたと言えます。) 京津高速鉄道は、最高速度が300キロと言う事もあり、中国高速鉄道商戦の 本命である北京〜上海間の京滬高速鉄道のモデルとも言われてきました。 そういう点でも、中国高速鉄道商戦では日本は強かに儲ける事が出来るポジシ ョンを得る可能性が高くなったと言えそうです。 |
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※写真は毎日新聞サイトから転載。CGは日立車輌ニュースリリースからの転載 <英国>日本の「新幹線」お目見え…日立製作所製車両 【ロンドン藤好陽太郎】鉄道発祥の地・英国で初めて運行される日本製の鉄道車両が23 日、英南部サウサンプトンに到着した。日立製作所が作った新幹線型の高速鉄道向け車両 で、近く試験走行を実施。09年に運行を始める。 ロンドンと英南東部アシュフォード間(109キロ)を最高時速225キロで走るほか、 12年のロンドンオリンピックでは、ロンドンと競技会場を往復する。今回到着したのは、 1編成(6両)。09年までに29編成(174両)を計500億円で納入する。 欧州の鉄道市場は、独シーメンス、仏アルストムの金城湯池だが、日立は「英国進出は、 東欧などへ足場を広げる大きなステップになる」(幹部)と意気込みを見せている。 (毎日新聞 2007/8/24) 台湾と中国向けの新幹線車輌の輸出は川崎重工業が行っていましたが、今度は 日立製作所による英国向け高速鉄道車輌が陸揚げされました。日本から荷積さ れる前に撮られた写真と共に、一部で報じられていた様にも思いましたが、ブ ログに収録するのを漏らしておりましたので、この機会に収録しておきます。 車輌そのものは、写真でも判る様に、通常の新幹線程の大きさはなく、山形新 幹線の「こまち」や秋田新幹線の「つばさ」と同規模の車体の様に見えます。 一編成も6両ですから、この点でもミニ新幹線と同規模と言えます。 (山形新幹線は6両編成、秋田新幹線は7両編成) 今回の高速鉄道車両輸出については、日立車輌が2005年6月に契約したもので、 当時は鉄道発祥の国への初の輸出と言う事で、そこそこ話題になった様に思い ます。この契約についてWikipediaでは 「この契約の背景には、オーストラリアでの鉄道高速化に日立がその実績を持 っていたことと、国民レベルで存在するフランスを嫌悪する意識(cf.百年戦争)、 そして古くはイギリス国鉄時代に始まり、民営化後ハットフィールド事故で極 まった鉄道運行・保守システムの荒廃を、日本からの技術導入によって立て直 す嚆矢としたい狙いがある。」としています。 以下は、その時の日立車輌のプレスリリースです。オリンピックの事は触れら れていません。 なお、キャナル・タネル・レイル・リンクは、ドーバー海峡横断トンネルの英 国内区間の英国側出口とロンドンのセント・パンクラス駅(St. Pancras)を結ぶ 全長109kmの鉄道路線です。今回の車輌も英国内でのみ使用され、パリ、ブラッ セル等へは引き続きユーロスターで運転されます。 日立キャナル・タネル・レイル・リンク用高速"A列車"を契約 2005年6月1日 日立は、戦略列道監督局及びHSBC鉄道会社と2005年6月1日に契約に署名した。 契約には、キャナル・タネル・レイル・リンク(CTRL)の英国国内線と統合ケントフラン チャイズの一環をなすケント地方のローカル線向けの28編成の「A列車」が含まれて いる。列車は2009年にはサービスが開始される見込み。 日立の高速「A列車」は安全性と快適性と信頼性に関する技術革新が統合されている。 ケント地方のローカル線での運用でも新しいCTRL線での140マイル/時の運用でも日立 の高速「A列車」はロンドンへの旅程の劇的な短縮を実現する事になる。 列車は、快適な高速コミュターサービス、CCTV、乗客情報システムを完備すると共に 身体障害者向けの各種規制をクリアしている。また、欧州共通運用技術規制(TSI)も充 足したものとなっている。 2007/8/24付のBBC Newsにも記事掲載されたので、抄訳を追加します。 日本の弾丸列車が英国にドック入り 英国の本線で使用される初の日本製弾丸列車が到着したが、これによって旅行時間の短縮 が期待されている。 140マイル/時(225km/h)の速度で走る六両編成の日立製395系列車がフェリーでサザンプト ンに到着した。サウスイースタン鉄道は、2009年からケントからロンドン中央迄の海峡ト ンネルレイルリンクの最終部分に全部で29列車を走らせる事を計画している。 また、2012年のロンドンオリンピックでは見物人を競技場へ運ぶ輸送機関にもなっている。 このサービスはオリンピックの槍とよばれ、ちょうど7分でロンドンのセントパンクラス 駅からストラトフォード(東ロンドン)の競技場に、乗客を輸送する。 今回引き渡された列車以外にも、ここ数ヶ月以内に日本の笠戸(山口県下松市)で製作さ れた3編成の列車が引き渡される予定で、更に25編成が、2009年に到着し、その年の12 月から開始されるサービスに投入される。 サウスイースタン鉄道の取締役であるチャールズ・ホートン氏は、列車の到着が素晴らし いニュースであると語ると共に、「2009年にサービスが開始されれば、この地方全体の列 車の所要時間が短縮され、鉄道を使う人々の数は増加し、快適性と信頼性についての新し い基準がもたらされる」と述べている。 http://news.bbc.co.uk/1/hi/uk/6960549.stm |
高速列車「KTX‐II」の実物模型、初公開へ 釜山で16日から「国際鉄道・物流産業展」 釜山BEXCO(国際展示場)は15日、今月16日から19日までの4日間にわたって開かれる「釜 山国際鉄道・物流産業展」に、韓国国内の大手3社をはじめ主な企業が多数参加すると発 表した。 北東アジアで最大規模を誇る鉄道・物流関連の国際展示会であり、また韓国で唯一の鉄道 関連の展示会でもある「釜山国際鉄道・物流産業展」は、昨年22億ドル(約2646億3800万 円)の収益を上げ、また29社で101件の事業契約に至り、その受注金額は4132億ウォン (約537億7500万円)に達した。 今年で3回目となるこの展示会は、韓国の鉄道に関する産業技術を世界に広めるPRの場とし て、その地位を不動のものにしていると評価されている。 今回の展示会では、2009年に湖南線に導入される予定の韓国型高速車両「KTX‐II」の実物 模型が初めて公開される。 韓国鉄道公社は今回の展示会で、全長20メートルの「KTX‐II」のうち、先頭部分や運転室、 特室(日本のグリーン車に相当)などからなる動力車1両と、一般客室や軽食コーナーなど からなる客車1両の実物模型を初めて展示する。 この「KTX‐II」は、韓国が世界で4番目に独自の技術で開発した高速車両で、イルカをかた どったデザインも国内の技術スタッフによるものだという。 (NEWSIS/朝鮮日報JNS 2007/05/16) 新規高速鉄道車両問題、韓国開発車両に優先交渉権 韓国の独自技術で開発された「韓国型高速鉄道用車両」(G-7)が、早ければ 2009年から湖 南(ホナム)線で運行を開始する。実現すれば、韓国は日本・フランス・ドイツに次ぎ、世 界で 4番目に独自に技術開発した高速鉄道用車両を運行することになる。 韓国鉄道公社は 3日、新規の高速鉄道用車両導入のための入札審査の結果、韓国型高速鉄 道用車両を優先交渉対象者に選定したことを明らかにした。 鉄道公社は今年10月25日に入札公告を出し、鉄道公社内部関係者と外部の専門家など17人 で構成された評価委員会が、先月 28日から3日間にわたって韓国型高速鉄道用車両と仏ア ルストーム社の車両について審査を行った。 鉄道公社が導入する韓国型高速鉄道用車両は10両1編成を基本とする10編成で、費用は約 3000億ウォン規模。2008年末までに 6編成が納品され、2009年に湖南線に投入される。 残り 4編成は 2010年に全羅(チョルラ)線に投入される予定だ。 韓国型高速鉄道用車両は、建設交通部支援の下、1996年から鉄道車両メーカーのロテムと 鉄道技術研究院などが共同開発し、現在試験運行中だ。 (朝鮮日報/朝鮮日報JNS 2005/12/04) 最近は、韓国の物流産業も一時程の勢いは、なくなったという話も聞きますが、 それでも、韓国の東アジア物流ハブ構想の夢を担う釜山で、国際鉄道・物流産 業展が毎年行われているというのは羨ましい事です。 日本も鉄道車両を数多く輸出していますが、日本で、国際鉄道展が行われたと 言う話はあまり聞きません。業界が活気づきますから、珠にはこういうお祭り も良いのではないかと思います。 それはさておき、このエントリーの目玉は、この展覧会で公開されると言う、 KTX‐IIの模型です。 当初の姿から随分変わっている事は、写真で確認して貰えればすぐに判ると思 います。 一番上が今回発表になった、湖南高速専用線で2009年から使用される「韓国型」 高速鉄道用車両の模型です。中間の写真は、どの様なデザインが良いかアンケ ートをとった際のもの。一番下が2004年に、速度記録を出した時に使われた G7/HSR350Xと呼ばれた試験車両です。 現在使われている仏 アルストム社から導入したKTXは前後の先頭車両が電気 機関車、二両目が半機関車型の動力客車になっており、この四両がプッシュプ ル方式で列車を推進しています。残りの16両は動力の無い単なる客車です。 2004年の試験車両も、基本的には同じ構成で、非動力の客車の数を減らした7 両編成で試験走行を行い、最終的に352.4kmの記録を作りました。 デザインアンケートを行った時も、先端部は機関車である事は、先頭車に乗客 用の車窓がない事で判別できます。ただ、二両目が動力客車かどうかは写真か らは判然としません。今回発表された模型ですが、記事にも書かれている様に、 何と、先頭車両が運転室と特室(日本のグリーン車に相当)からなる半機関車 型の動力客車になっています。試験車両と比べれば片側で電気機関車一両分が なくなった事になります。(一編成では前後2両分) 韓国は400km運転を目指す次世代車両は、電車式で製作すると発表しています。 これは仏 TGVが次世代車両は電車式で行うとの発表している事とも符号しま す。 実は、湖南線は京釜線に比べ、輸送能力の要求がそれ程大きくありません。 現在のKTXは京釜線の輸送能力に合わせた20両編成となっていますが、これよ りも余程短い編成でも間に合います。二番目の記事からは1編成10両で、 全部で10編成を導入する予定である事が判ります。短い編成で、両端に機関 車を配置するのは不経済です。そこで、湖南線で動力車両と非動力車両を組み 合わせた電車型のプロトタイプの導入を考えたとすれば、今回発表となった模 型の姿も一応納得ができるのです。(もっとも、どの程度、動力車両を使う事 になるかは、まだわかりません。) それにしても、KTX-IIの開発チームも色々と考えるものです。車体形状も、デ ザインアンケートをやった時とは全く異なる形状になっています。(あまり、 イルカには見えません)強いていえば、デザインアンケートの真ん中のものに 似ているかも知れません。 2009年の新線開通まで、まだ時間がありますから、今後の試験結果によっては
また形が変わるかも知れませんね。それも、ダイナミック・コリアの一面と言 えるかも知れません。 |



