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医者の一言が命を救う、
“呑むなら酔うな、酔うなら呑むな!”
近頃、酒の量が減って来た。
50代の酒がおいしい頃、夜ぴて呑んだ量も半端ではなかった。
大びんビールで2本、2合徳利で7,8本、仕上げにワインを一本、なんてのは序の口、どっかと座って呑んだ伏見の酒は数えるのに時間がかかるくらいだった。
どんなに呑んでも、決して蟹歩きにならないのも、呑み人生自慢の時期だった。
つい先日のことだった、バドワイザー中瓶一本を咽喉湿しにあけ、白ワインを3杯、暫くだべってから7:3麦のお湯割りを3杯のんで厠へ立った。
立って用を足しているとフラット来た、おや?なんだ?地震かな?
そうではなかった、酔ってしまったのだ。
生まれてこのかた、大好きなお酒で体を取られること等なかった。
厠の戸を閉めて出ると「あれ?酔ってらっしゃる?」と、タオルを手にした女の子のがいた。
カウンターに戻ると、我が身は自信喪失の状態になっていた。
私の師匠たる彼の赤ひげ先生が「酒は百薬の長、呑んでも酔うな、酔うなら呑むな」と、真っ赤な顔をして私の耳を咬むように言った言葉が思い出された。
そうか、酒を呑むと言う事はこう言う事なんだ、と先生の顔を思い出していた。
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いろいろ出来事
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仲良しが別れるほど寂しいものはない。
老若男女とは言わないが、すくなくとも老男達に長年親しまれてきた赤提灯が店を閉める。
60代半ばになって立っているのが辛くなったと、色白で愛相のいい、老人会の間のマドンナがちょっぴり白髪が混じった髪に手を当て「皆さんには可愛がっていただいて、ここまでやってこられました、感謝ばかりが残ります」
と、店じまいで招待した連中に挨拶をした。
夕暮れになると、真っ白な割烹着で色あせた赤ちょうちんを店先に掛けていたマドンナが、明日から見れない事は、お酒ばかりではなく可愛い女性に合えなくなる寂しさで、集まった郎党に涙をする者もいた。
「誰か援助する人でも出来たんかいな」
「いや、なかなかの貞淑な人だから、そう言うことはないだろうな」
「そりゃあないよ、死んだ亭主の事を何時も話していたんじゃあないか」
「おお、俺たちのマドンナだったから、何時までも綺麗で可愛くて元気でいてほしいな」・・・「そうだよ、そうだよ、ほんとうにそうだよ」
「ところで、これからどうするんだろう」
と、郎党、囁き合っていると、「片ずけが終わったら大阪の息子夫婦のところへ身を寄せて孫の世話でもします」と、マドンナ女将にも涙がこぼれていた。
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心配で、胸はドキドキ眠れない!
心配ごとが胸を責め、横になっても眠れない、頭を抱えて起き上る。
昔と言っても大正初期、箒星が地球に接近するとラジオの放送。
箒星が最接近する数分は、その引力で地球の空気が吸い上げられると言う風説が日本中に吹いた。
さあ、大変だとばかりに空気を入れたチューブを求めて自転車やに駆けつけた。
日本国中で自転車のチューブが売り切れたと言うから、恐ろしきは箒星ではなく、科学無知だっただろう。
もっとびっくりする事が、小学校で起きた。
全校生徒が水を入れた洗面器を持って校庭に集まった。
何分息が止められる?箒星が離れて行く数分の間、洗面器に顔を付けて息を止める訓練をした事だった。
モット昔のこと、星が落ちてこないか、月が落ちてこないか毎夜毎夜屋根に上って眺めては、心配した男がいた。心配が種で夜が眠れず、やせ細った男を訪ねてきたのが、これまた正反対の茘楽な男だった。
「心配するなよ、あんな小さい星が落ちて来たって、痛くもかゆくもねえよ」
心配症の男は、安心してやっと眠れたという。
心配事は山ほどある。
東北新幹線の開通で、客が取られるんじゃあないかと心配する人もいる。
原発の近くで、大口を開けて空気も吸えないとぼやく人。
温暖化で島ごと消えゆく運命の南の島人。
日本列島、いたるところで噴火が始まった。
近々年に起きる大地震で津波を心配する海辺の人。
未だいた?地下鉄をどうして入れたのか考えると眠れない漫才師。
数えればきりがない、数える指が足りない、どうしよう心配で眠れない。
そうならないうちに確り眠っておこう。
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ネオンと酒が心を癒す。
仙台での会議が終わったのが昨日午後の5時、冷たい北東の風が吹く夜の街を抜けて、設計士と二人新幹線に飛び乗った。
仙台を18時40分の新幹線に乗ると2時間で東京に着く、時間短縮という便利さにはこの上ない嬉しい気がする。
東京駅を出て、仙台との温度差に心は浮き立ち、足は自然と銀座へ向く。
流石に金曜の夜の銀座は、弾んだ声が行き過ぎる。
久しぶりで寄るBARの階段を上がると、相変わらずのお決まり文句が待っていた。
「おひさしぶりね、火星にでも出張?」と、嫌味か誘いか言葉が迎える。
カウンターの向こうから、壇密そっくりのマダムが次ぐワインを楽しむ。
久しぶりの洋酒を満喫して外へ出る。
古い人間だから仕方がないが“♪恋はくれない 柳はみどり、染める都の 春模様、
誰を待つやら あの子の肩を、撫でてやさしい 糸柳〜”と口ずさみながら、ふらふらと予約してあったホテルまで歩く。
今朝は6時に起き、コンビニの牛乳とパンで腹ごしらえをして新幹線で帰宅でした。
駅から自宅までに見える白雪の富士が眩しく思えたワインの翌朝だった。
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黒潮が入り込む相模の海風を、
真正面から受けて咲く松田山の桜まつりが始まった。
穏やかな春の日差しの中、花の香りとお酒の香りが心地よくさせる会場には、春を待ちきれない近郷の客で、初日から賑わっていた。
5日目の今朝は、あいにくの曇り空、曇天の寒さもあってか客足に期待は持てない。
仕込んだ手料理はどうするのだろう。
ビールもある、おでんもある、焼きそばだって余るほどある。
さあ、接待係がもって帰るのか、まさか、捨てはしないだろうが。
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